ゲームに熱中する力は無限大!子どもがゲーム「しか」しないと心配なお母さんへ

発達障害・グレーゾーンの子どものゲームとの付き合い方は、多くのお母さんにとって悩みのタネですよね。でも、ゲーム「しか」しない子どもは、親子のコミュニケーションを工夫することで、その力を最大限に伸ばすことができるんです!
 

【目次】

 

1.その行動、ゲーム「しか」しない子どもに効果ある?

 
 
子どものうちは、暑さや寒さに負けず外で元気に遊んでほしい。
 
 
でも今は、外で遊べる場も少ないし、寒いからと誰かの家に集まってはゲームで遊んでばかり。
 
 
話しかけても返事がなかったり、画面ばかりに集中している姿をみると、この子これから大丈夫かな?と心配になるお母さんのお声、たくさんいただきます。
 
 
最近はオンラインゲームも普及し、お母さんの心配は増えるばかりですよね。
 
 
 
 
1日4時間以上ゲームをしている若者がいる、という統計資料などをみると、お母さんとしてはゲームばかりの生活を送ってほしくない!と思ってしまうのも無理はありません。
 
 
私も以前、息子のゲームばかりの生活のことで悩んでいました。
 
 
一人っ子なので、本人も注目されてばかりだと嫌がるし、いつもガミガミ怒っている私自身も嫌でした。
 
 
息子が長時間ゲームしていることが気になっていた時期、注意するエネルギーを使うくらいなら、いっそゲームをなくすことが手っ取り早いと考えたことがありました。
 
 
「もういい加減にやめなさい!」と注意されても、息子はスッとやめなかったからです。
 
 
最終的には、ゲームを取り上げるしかないのでは?と隠してみたり、ボキッと壊そうかと思ったこともあります。
 
 
隠し場所が見つからないようにと、冷蔵庫の中に隠したことで、結局壊れたという事件もありました。
 
 
そして、見つからないところに隠して、ゲーム禁止令を出したことがあります。
 
 
気分スッキリな私とは反対に、息子は何だか、私から心が離れているような気がしていました。
 
 
それもそのはず、この「隠す」、「壊す」といった対応、絶対やってはいけない対応だったのです。
 
 
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2.子どもがゲームをしているときのお母さんの感情が負のスパイラルをまねく

 
 
ゲームを隠したり、壊したりするときのお母さんって、どんな感情でしょうか?
 
 
ゲームばかりしていて子どもの身体が心配?
 
 
目が悪くなりそう?
 
 
口ではそう言うかもしれません。
 
 
でも本当の気持ちは、お母さん自身がゲームに夢中な子どもの姿を見るのがイヤで、頭に血が上った状態なのではないでしょうか。
 
 
お母さん自身が持っている、ゲームに対するマイナスイメージから起こった行動だと考えると、
 
 
「実はそうかも~」と納得される方も多いのではないでしょうか。
 
 
自分の好きなことに対して、お母さんがマイナスの感情をぶつけてきたとしたらどうでしょう?
 
 
とても悲しくイヤな気持ちになって、話を聞く気にもならなくなりますよね。
 
 
また、子どもがゲームに熱中していると、お母さんはどうしても
 
 
「ゲームばっかりしていると成績が下がるよ!」と言ってしまいますよね。
 
 
「ゲームをしている自分はダメなんだ」
 
 
「勉強をしないとお母さんは自分のことを認めてくれないんだ」
 
 
というネガティブな感情として子どもの心に伝わってしまう可能性があります。
 
 
ゲームを無理やりやめさせて勉強をさせることが続くと、子どもにとって勉強は、
 
 
好きなゲームをやめないといけない存在
 
 
となってしまうでしょう。
 
 
そして、お母さんの目の届かないところで隠れてゲームをするようになり、状況把握ができなくなるなど悪循環になってしまいます。
 
 
お母さんのマイナスな感情からくる行動や言葉では、子どもをコントロールすることはできないのです。
 
 
ではどうしたらよいのでしょうか?
 
 
誰かに怒られるからゲームをやめるのではなく、成長していく過程で、自分でコントロールできるようになってほしいですよね。
 
 
 
 
それにはお母さんのサポートがとても重要になってきます。
 
 
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3.取り上げるのではなくて○○○を決めること

 
 
どうしたら、ゲームと良い距離感で付き合っていけるのでしょうか?
 
 
ポイントは、子どもと一緒にゲームにおけるルールを決めることです。
 
 
例えばこんな感じです。
 
 
◆宿題が終わったらやっていい。でも18時までには終わらせる。
 
 
◆対戦系ならば、1バトル終わったらやめる。
 
 
◆攻略系ならば、キリの良いタイミングまで進んだらやめる。
 
 
ルールを決めるときは、親が一方的に設定するのではなく、子どもと一緒決めましょう
 
 
子どもが守れるルールにしないと成立しません。
 
 
お母さんは子どもが決めたルールが本当に守れるものかどうかを一緒に考えてあげましょう。
 
 
そして、お母さんが子どもの遊んでいるゲームの内容を把握しておくことも大切なポイントです。
 
 
ゲームにはワンプレイの始まりと終わりの区切りがはっきりしていてわかりやすいものばかりではないので、一律に「〇分」と決められない場合があります。
 
 
発達障害、グレーゾーンの子どもだったらなおさら時間のみで区切ろうとしても、やめるのはむずかしいでしょう。
 
 
ルールを決めるために、お子さんにぜひゲームの内容を聞いてみてください。
 
 
自分が大好きなものに、お母さんが興味を持ってくれている!
 
 
きっと子どもは喜んで話してくれるはずです。
 
 
そうして例えば1時間半で終わりと決めたら、快くOKして、あとは何も言わないこと!
 
 
「どうせ時間破るんでしょ?」なんて言うのはNGです。
 
 
一番大事なのは良好な親子関係を作ることなのですから。
 
 
約束は守る!やらなければならないこともわかってる。ちゃんと自分はやるんだってお母さんは信頼してくれている!
 
 
この前提があるからこそ、ルールを守ろうと思えるものです。
 
 
 
 
守らないだろうと疑われていたら、大人だって守る気はしませんよね。
 
 
ルールを作ったら、あとは子どもを叱ったり注意する必要はありません。
 
 
もし守れないことが続いたとしたら、子どもにとって守ることが難しいルールだったということ。 改めて親子で作戦会議をしましょう。
 
 
「守るって約束したんだから守ること!」ではなくて、どんなルールなら守ることができるか
 
 
再度、子どもと一緒に見直してみるのです。
 
 

4.親子のコミュニケーションをスムーズにして伸ばしたい「熱中力」の芽!

 
 
わが家では、常に子ども目線でサポートを続けた結果、中学生になった今では、自分で決めた時間で切り上げることができるようになりました。
 
 
さらに、もう飽きたらしく、自然にゲームから距離をとるようになっています。
 
 
ゲームしかしていない様子を見ていると、お母さんはどうしても心配になってしまいがちですが、こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか?
 
 
ゲームに熱中できるということは、他にも熱中できるという証拠!
 
 
コミュニケーションがスムーズになったら、次はゲームと同じくらい熱中できるものを一緒に探してみましょう。子どもの新たな強みとなるかもしれません。
 
 
ゲームのほかに何が好きそうか、面白そうと反応しているのはどんなことか?子どもを観察して、興味のシグナルを見つけたら、新たな熱中力を引き出してあげましょう。
 
 
 
 
ゲーム「しか」しなかった子どもはきっと新たな世界でも、その「熱中力」を発揮するはずですよ!
 
 
 
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執筆者:秋村若菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)

 

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