【海外 学校情報】フランスの不登校への支援は早めの対応!

 

パステル総研には海外で発達障害・グレーゾーンの子育てに奮闘しているライターもいます。日本とは異なる子育て環境は驚きの連続!今回は、フランス在住11年の発コミュリサーチャーが現地の不登校支援についてレポートします。
 

【目次】

 

1.学校に行けない子どもの対応に困っているお母さんへ

 
 
子どもが学校に行く日の朝は、頭が痛い、お腹が痛いと言い出して結局登校できないままお休みしてしまう。
 
無理矢理に学校に連れて行っても余計に体調を悪化させてしまった。
 
 
仕方ないからしばらく休ませて様子を見ることにした、というご家庭もあると思います。
 
 
特に発達障害・グレーゾーンの子どもたちには学校がストレスになってしまうことは多いです。
 
 
 子どもが休んでいる間勉強遅れてしまうのでは?と心配されているお母さんも多いですよね。
 
 
海外で子育てしているお母さんたちの中にも、子どもが学校に行くとなると体調不良になってしまうと悩みを抱えている方がいます。
 
 
 
 
今回は、学校へ行けない不登校の子達へのフランスでの支援体制についてレポートします!
 
 
ところ変われば、教育支援システムも変わる。ぜひ視野を広げて、新しい価値観をゲットしていただけたらと思います。
 
 
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2.家でも学べる!フランスの不登校支援レポート

 
 
私はフランスに住んで11年強になります。
 
 
日本にある在外フランス人学校で働いていたこともありますが、フランス本土の学校はまた全然違う雰囲気です。
 
 
現在、私の息子は中学生。幼稚園からフランスの公立学校に通わせてきて、日本の学校とは勝手が全然違って驚きの連続でした!
 
 

◆月に半日を4回以上休むと対応開始!

 
フランスの学校教育は、3歳から16歳までが外国人の子どもを含めて義務教育で無料です。
 
 
子どもが学校を休むときは、お休みの理由を学校に伝えることが法律(教育法典 L131-8条)で責任者の義務として定められています。
 
 
1日でも連絡なく子どもが学校を休むと学校から連絡がきます。
 
 
子どもには教育を受ける権利があって、登校しないことで教育を受けていないことになると、保護者が法律違反をしていることになると警告を受けます。
 
 
連絡をしないまま子どもが「半日を4回以上」休むと小学校では教育関係者たちが集められ、中学校以上では親が呼び出され、子どもが学校にこられない理由を探り対応策が提案されます。中学校以上では、学校内のソーシャルサービスに報告がされます。
 
 
午前と午後に授業があるとしたら、2日連絡なしで休んだら動き出すのです…
 
 
休む正当な理由も同じ法律で定められていて、連絡を入れても正当な理由と認められないと対応が始まります。
 
 
子どもが病気の時(もしくは家族が感染する可能性がある病気にかかっている時)、冠婚葬祭などの家族の集まり、登校時に起きた事故によって来られない時、(定められた休暇時以外に)保護者の移動に同伴しないといけない時です。
 
 
それでも欠席が半日を10回以上となると、校長は、教育関係者と保護者を集め、子どもにあったサポート体制を作り上げます。中学校以上では、一人教育関係者の担当者が決められます。そして、県の国家教育サービス長に報告をします。
 
 
その後も欠席が続く場合は、県の国家教育サービス長が、検事正に報告をします。
 
 
このようにして、担任の先生と家族と子どもだけではなくて、幅広い教育関係者とともに子どもへのサポートを作る体制が定められています。
 
 
次に、フランスで不登校になった子どもにどのようにして教育を受ける権利を保障しているのかお伝えしますね。
 
 
 
 

◆通信教育

 
 
日本とフランスの不登校事情で大きく異なるのが、通信教育(ホームスクーリング)が義務教育でも無料で可能なことです(教育法典L131-2条)。
 
 
(子どもの医療や物理的などの特別な状況以外は、登校を義務にする法律案が検討されています。)
 
 
3歳から16歳までホームスクーリングをする家庭もあります。
 
 
教える人は、何か資格を持っている必要ありません。2年に一度市役所からホームスクーリングが家庭環境にあったものかチェックがあり、最低1年に1度県の国家教育サービスの教育内容のチェック(テスト)があります。
 
 
そのため、不登校になってから通信教育に切り替えるご家庭も多くあります。
 
 

◆家庭教師派遣

 
 
お腹が痛い、頭が痛いなど、身体症状を訴えて不登校になっているお子さんの中には、公的な制度として、家庭教師を派遣してもらい一時的もしくは継続的に学習を続けるお子さんもいます。
 
 
SAPAD(Les services d’assistance pédagogique à domicile)というサービスで、かかりつけ医や専門医から診断を受けて、健康上の問題で2週間以上登校ができないと認めらた時に受けられるものです。
 
 
病気、けが、障害によって、登校が難しい子ども達への支援体制で、欠席している間に学校との関係が全くなくなることがないようにという目的です。3〜6時間ということで全ての教科を学ぶという訳ではないのですが、家や病院などで学び続けることができるのです。
 
 
親の経済的な負担がなく、家まで先生が来て教えてくれる体制はありがたいですね。
 
 

◆少人数のクラス

 
 
Les dispositifs relaisと呼ばれる不登校や学校不適応などの中学生を対象とした少人数制の無料のクラスもあります。
 
 
4週間から6週間の受け入れが3回まで更新可能な制度で、公立教師の団体などに委託されています。
 
 
一クラスは、人数は6人から12人程度の少人数です。
 
 
授業内容は、フランス語や数学など基本となる学習を中心としたものやスポーツや文化的な活動を中心としたものなど、中学校卒業後の進路を決めるために子どもにとって役立つものをそれぞれの団体が試行錯誤して提供しているようです。
 
 
特に学習で自信を喪失している子どもたちが多いことから、自信回復がまずは大切になると言われています。
 
 
他にも、中学校の3年目、4年目(フランスの中学校は4学年あります)で学校教育での学習が合わないお子さんは、民間団体で有料にはなりますが、農業などの仕事をしながら、学習継続することができる制度(Maison familiale rurales)もあります。
 
 
座ってカリカリ学習するよりも体を動かしながら学ぶことの方が得意なお子さんなどは、このような学校に移ることで生き生きと学習することができるようになると聞いています。
 
 
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3.早めに対応するシステム!

 
 
このようにフランスでは、学校に通うのが難しくなった子どもには、担任の先生と親だけではなくて、色々な人たちで、義務教育の間は全ての子どもたちに無料で教育の機会が与えられるように早めに対応する制度となっています。
 
 
日本と同じように不登校になっているお子さんの中には、発達障害・グレーゾーンのお子さんたちもいます。OECDの研究結果では、不登校の大きな原因の一つが先生から不公平な扱いを受けたという気持ちだと出ています。
 
 
特に、読みが苦手な生徒などが不公平な扱いを受けたと感じる傾向があるということで、発達障害・グレーゾーンのお子さんも中には多くいると想像されます。
 
 
 
 
学校での困りごとから診断につながるお子さんもいますし、診断はないけれど、学校生活を続けることが大変なお子さんもいます。
 
 
そのため、お子さんにあった対応を保護者を中心にして、教育関係者と一緒に探っていく体制になっています。
 
 
子どもの教育・子育ては、保護者と学校だけの責任ではなくて、専門家を含めた地域のみんなで担っているというと感じられると、安心してやっていけますよね。
 
 
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執筆者:山田ちあき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)
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