下の子の小学校入学が不安!教室に入れない発達障害グレーゾーンの姉に焦らないお母さんの為の突破口とは!

小学校入学を控えるきょうだいを手前に、お姉ちゃんは教室に入れない発達障害グレーゾーン。このままでは、きょうだい仲良く登校することも不安な状態。1人で悩まれているママも安心してください!頭を抱えることから突破できる方法をお伝えします。
 

【目次】

 

1.憧れの小学校のランドセルにニッコリ!入学後は大好きなお姉ちゃんと楽しく登校!?

 
 
翌春には、きょうだいの下の子がピカピカの1年生になるご家庭にとっては、同じ学校に在学中のお兄ちゃん・お姉ちゃんがとっても頼りになりますよね!
 
 
ところが、上の子が学校への行き渋りをしていたり、発達障害グレーゾーンの特性から、集団が苦教室に入れなかったりといった困りごとを抱えているご家庭にとっては、悩みの種になりがちです。
 
 
小学校入学を待ちわびている下の子とは裏腹に、春が差し迫ることに焦りを感じている上の子。そして一番頭を抱えているのはお母さん。
 
 
 
 
 ぜひ、悩んでいる状態から一歩踏み出して、きょうだいが安心して春を迎え入れる準備をしていきませんか?
 
 
とはいえ、
 
 
「まだまだ春なんて先のことだから、この調子でやっていけばきっと仲良く登校できるようになる。」
 
「下の子の前では頑張れるハズだから、なんとかなる!」
 
 
と、このように軽い気持ちで過ごそうとしているお母さんがいたら要注意です!
 
 
 
 
 
なぜなら、私自身が大失敗をしてしまったのです。私の考え通りに子どもをどうにかすればいい!と、浅い思い付きで子どもを守ろうとしたことが、裏返しの結末となってしまったのです。
 
 
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2.不安が強い長女の為から始まったハズの思いやりのウソの始まり

 
 
 私自身、下の子の入学に備えて順調に準備しているつもりでいました。
 
 
長女が4年生になる年に次女の入学を控えていたので、お姉ちゃんの頑張りどころだ!と仕向けていきました。
 
 
発達障害グレーゾーンの長女は、ざわつき集団が苦手だったり、繊細で様々な情報を吸収して疲れやすかったり、不安が強かったりするタイプです。
 
 
どうにかギリギリの線でも登校を頑張っていた長女に、異変が起きてしまいました。
 
 
ちょうど妹の入学を前にした前年度に、友達関係による負荷が原因で教室の中へ入れない状態になってしまったのです。
 
 
長女にとって教室へ一歩入ることは、まるで高層ビルから一歩足を踏み外すのと同じような位、全身が拒否している状態でした。
 
 
それ以降、長女はわたしが一緒でなければ強い不安を抱くようになっていたので、毎日毎日一緒にわたしと保健室登校をするようになりました。
 
 
実は、その時のお姉ちゃんの状況は、当時年長の妹には秘密にしていたのです。
 
 
なぜなら、 ピカピカのランドセルをそばにしてお姉ちゃんと一緒に登校できる日を待ちわびている妹へ私は伝える勇気がありませんでした。
 
 
そして、きょうだい仲良く登校して欲しいという自分の希望も崩せず、思いついた私の最善策は私と一緒に毎朝登校していることを隠すこと。
 
 
入学式までには、お姉ちゃんは教室でみんなと同じように過ごせるようになるだろう。と、私の勝手な予測で動いてしまったのです。  
 
 
 私は、長女へある提案をしました。
 
 
「妹が入学するまで、教室へ入れないことやお母さんと一緒に学校へ遅れて行っていることは妹には内緒にしておこう!」
 
 
 
 
 それから、お姉ちゃんは朝はちゃんと登校しているかのように見せかけて、妹が登園するまで別部屋へ隠れる作戦を始めました。
 
 
そんな、私の勝手な策が一大事になるなんて、その時はこれっぽっちも思っていませんでした。
 
 

3.教室に入れないことを隠し通した結末は…

 
 
 妹の登園・降園を見計らい、姉は別部屋に隠れる日々を乗り越えた末、妹のたてまえ上では姉妹で仲良く登校するまでに至ることができました。
 
 
実際は妹の入学後も長女はわたしの付き添いが必要な状態と教室へ入れない状況は続いていたのですが、姉妹が登校した後に時間差でわたしが長女の元へ駆けつけるという日々を送りました。  
 
 
妹の入学迄の辛抱だったはずが、わたしの予想外な状態になってしまい、私は妹に隠し事をしていることへの罪悪感が日に日に増していきました。
 
 
そして、 状況は悪化していく一方でした。
 
 
・妹は新しい環境に慣れず、学校への抵抗がでて登校が不安定に。当時はまだ解らなかったのですが、自閉症スペクトラム(ASD)の特性からでした。
 
 
 ・毎日こっそり隠れることが習慣化した姉は、妹に対して肩身が狭くなり妹より弱い立場に
 
 
 ・私は、娘達をとんでもない状況へさせてしまったという絶望感と出口のみえない状態が続く中でうつ状態に
 
 
 
 
妹の笑顔をずっと見ていたかっただけについたウソが、自分も子どもを巻き込み、みんなが苦しい結果となってしまったのです。
 
 
下の子が、私とお姉ちゃんのことを信用できなくなってしまったらどうしよう…。 と、妹に打ち明ける場面を想像するだけで、返ってくる反撃が怖くて仕方ありませんでした。
 
 
そんな中、話を切り出すタイミングを見計らいちゃんと伝えよう!と決意しました。
 
 

 4.大自然のような壮大な心になりきって暗闇から抜け出せた!

 
 
ここからは、家族仲にヒビが生じるてしまうのではないかと不安な状態から脱出できた体験談をお話させていただきます。
 
 

◆腹をくくってお姉ちゃんに相談―決めるのは発達障害グレーゾーンの本人!―

 
 
まず、お姉ちゃんにこれ以上隠さなくてもよくなった状態を思い描いてもらうようにしました。
 
 
「毎日、隠れなきゃならなくて疲れるよね。もう、隠れなくてもよくなったら安心する?」
 
 
そして、今の現状から抜け出したいという気持ちがあることを確認できてから、妹へ打ち明けることへの相談をしました。
 
 
「教室へ入れなくてお母さんと学校で過ごしていることを、妹に伝えても大丈夫?
 
 
それに対して、お姉ちゃんは妹から反抗されることが心配でたまらない状態でした。
 
 
そこで、私はお姉ちゃんが妹以上に今まで頑張ってきたことを伝えていきました。
 
 
習い事での経験、1年生の妹よりも学年が上のお姉ちゃんがしてきた沢山の努力今までできたことなどを挙げていきました。
 
 
今まで積み重ねてきた努力の体験を思い出させてあげることで、お姉ちゃんに自信を抱いて欲しかったからです。
 
 
そうして、
 
 
「妹にも困りごとがあるから、お姉ちゃんの気持ちもきっとわかってくれるよ」
 
「お母さんから伝えてもいい?
 
 
と、問いかけ始めるとすぐにお姉ちゃんから「うん。」と、OKの返事が戻ってきた時には、安心と感謝の気持ちでいっぱいでした。
 
 
ここまでで、私は次のことに気を付けて対応をしました。
 
 
明るい未来を描かせてあげる
 
②お姉ちゃんの自信を呼び起こす
 
③本人に決めてもらう
 
この3点です。
 

◆本番はここから!妹へなんて伝える!?

 
 
私は、お姉ちゃんと話した翌日、ご機嫌に遊んでいる妹へ「今日、大事なお話をするね」前置きをしておきました。
 
 
大事なお話ってなんだろう?ひっそりしたいつもと違う雰囲気に対してドキドキワクワクしている妹を目の前に、心を奮い立たせて話を切り出しました。
 
 
「お姉ちゃん人が多い場所へ行くのが最近苦手だよね?」と、最初に妹が知っている姉の様子を伝えました。
 
 
すると、「わたしも人が少ない方がいいよ!」と妹なりの即答が返ってきたのですが、この時どんな声が戻ってきても壮大な心で受け入れる対応をすると心で決めていました。
 
 
「うんうん、そうだよね」
「妹ちゃん、いつも良く頑張ってるもんね」
 
妹の気持ちを理解する心がけを、私は大自然のような大きな大きな心を意識して対応しました。
 
 
 
 
そして、妹の気持ちを丸ごと受け入れた上で
 
 
「実はね…お姉ちゃん教室に入れないんだ。お母さんがいないと不安だから、学校でも一緒に過ごしてるんだ。」
 
 
と、話し終えないうちに妹からの質問が突っかかってきます。
 
 
「は??」
「もー!だから、探してもいつもお姉ちゃんいなかったんね!!」
「いつもどこにいるの!?」
「もー!せこい!!」
 
 
妹には、思う存分スッキリするまで気持ちを吐き出してもらい、わたしは妹の気持ちを心の底から理解することだけに集中して落ち着いて対応しました。
 
 
とにかく私は受け入れることに集中して対応をしたことで、妹は口頭だけで発散できたのです。
 
 
この時、2人とも別々の部屋でこれからどうしたらいいのか分からないような空気。それもそのはず、まさか自分だけ知らされていないことがあったなんて…。そして一方では何か言われるのが怖い…。
 
 
お互い頭はフリーズ状態です。私の誤った判断の始まりから作ってしまったこの状況を立て直すことができるのは私。
 
 
私は妹とお姉ちゃんの距離を縮める為ふたりの仲介役になりました。
 
 
「妹は○○と言っていたよ」
「お姉ちゃんは○○と言っているよ」
 
お互いの気持ちを共有できた頃には、いつも通り一緒に隣り合ってゲームをして遊んでいた姿を見ることができたのです。
 
 
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5.解決への近道は○○が知っている!

 
 
 私はこの苦い体験を元に、子どもの事で悩むことがあった時にはいつでも子どもに相談をして一緒に考えながら本人に決めてもらうようにしました。
 
 
 
 
 そして、何よりもきょうだいが今まで以上に仲良くなっただけでなく、子どもが相手の意見を聞いて一緒に考える習慣も身に付きました!
 
 
 今、下の子にお兄ちゃん・お姉ちゃんのまだ伝えていないことがあるお母さんは、どう伝えようか悩んでいませんか?
 
 
まだまだ下の子の小学校入学は先だと安心されておられるかもしれないですが、発達障害・グレーゾーンのお子さんにとっての心の準備期間の時期は既に目の前まできているのではないでしょうか。
 
 
ぜひ、心の余裕をもって上の子と一緒に考えて、お子さんの納得する伝え方で壮大な心をもって下の子にお話ししてみてくださいね!
 
 
すがすがしく春を迎えられるよう、わたしも応援しています!
 
 
 
 
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執筆者:おおむらさえ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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