発達障害ADHDタイプの癇癪持ちの小学生の宿題しない問題にヘトヘトになっていませんか?高学年になっても宿題全力拒否では、お母さんも心配でつい口うるさくなってしまいがちです。癇癪を起こさせず、宿題にスッと取り組むためのコツをお伝えします。 |
【目次】
1.発達障害ADHDタイプの癇癪持ちの小学生の宿題しない問題に終止符を打ちたい!
2.発達障害の子どもが宿題に取りかかれない複雑な理由
①「やりたい」と思えない事情
②「10歳の壁」が関係している?
3.宿題に取りかかるための超スモールステップとワンポイント
ステップ①「宿題」と言わずに宿題を思い出させる
ステップ②お母さんも一緒に宿題タイム
1.発達障害ADHDタイプの癇癪持ちの小学生の宿題しない問題に終止符を打ちたい!
「学校の宿題が楽しみでしょうがない!!」という子どもはいるのでしょうか?
たぶんほとんどいないのではないかと思いますが、それでも「やらなくてはいけないもの」として、宿題をやっている子どもたちが多いのではと思います。
わが家の注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの現在小学5年生の息子も、「宿題」というワードを聞いただけで激しい癇癪を起こしていました。
私が「宿題…」と言いかけただけで、ランドセルを投げつけ、宿題のプリントをビリビリに破き、宿題をできないようにするという暴挙に出ることも!
またときには、「今日は学校で宿題終わらせてきた」と嘘をつくなど、毎日全力で宿題を拒否していました。
怒鳴ってどうにか宿題をやらせてみれば、やる気が出ないのでダラダラと終わらない。
もう知らない…とさじを投げてみれば、本当に宿題をしないで、翌日学校に行く。
どちらにしても後味は悪いものになります。
受験の世界では「高校受験は小5から準備するといい」と言われているようですが、勉強がすべてではないと思いながらも、この先のことを考えると、このままでいいのだろうか?
宿題イヤだ!勉強イヤだ!では、今後どうなっていくのだろう…と不安になりました。
勉強が大好き!宿題どんと来い!とまではならなくとも、激しい抵抗をしないで宿題に取り組んでくれたら…と思いますよね。
2.発達障害の子どもが宿題に取りかかれない複雑な理由
発達障害、特にADHDタイプの子どもは、宿題に対する拒否感が激しく、毎日の宿題問題に疲れ果てているお母さんも多いのではないかと思います。
◆①「やりたい」と思えない事情
発達障害ADHDタイプの子の宿題問題は、実は理由がたくさんあります。
まず、見通しをたてることが苦手。
今日の宿題は何?
どれくらいのボリューム?
どれくらいの時間で終わる?
自分にとっての難易度はどれくらい?
これらの見当がつかないので、とにかくめんどくさいもの、と感じているだけになっています。
ADHDのお子さんは脳の特性により、衝動性が強かったり、感情のコントロールが難しい場合があります。つまり、その状況でどうしていいかわからないという原因によって、癇癪という行動になっているのです。
それに加え、
学校の授業を集中して聞けないので、学習内容が身についていない。
苦手な反復練習ばかりの宿題。
学習内容に興味がない。
自分の興味のあることには凄まじい集中力を見せるADHDタイプの子どもですが、興味のないことへの無関心さと言ったら…というところでしょうか。
お子さんの癇癪に疲れて、自分の育て方に自信を無くしているお母さんもいるかもしれません。
けれど、育て方のせいではないので誤解をしないでほしいですし、できていないことを叱らないでほしいです。
◆②「10歳の壁」も関係している?
皆さんは、「10歳の壁」という言葉、聞いたことありますか?
体格差、身体能力の差が顕著になったり、自分を客観的に見る能力も芽生えてくるため、友達と比べて「できる」「できない」を自覚するようになります。
学習面でも、具体的にイメージできるものから、抽象的な概念が増えてくるのもこの時期です。
既に学習面でつまずいており、同級生と比べ、自信喪失しているかもしれません。
勉強がわからない。
実はわかっているところも、どうせ自分にはわからない、自信がない、と諦めモード。
年齢的なところと、学習面での変化が相まって、つまずきが多くなる時期が10歳の壁と言われる小4です。
めんどくさくて、わからないことを毎日やりたい!なんて、大人でも思えないですよね。
3.宿題に取りかかるための超スモールステップとワンポイント
めんどくさくて、わからないことに取り組むには、お母さんが超スモールステップで宿題への道を切り開いてあげます!
◆ステップ①「宿題」と言わずに宿題を思い出させる
わが家のように「宿題」というワードだけで癇癪を起こしてしまうお子さんには、いきなり宿題とは言いません。
「今日学校のおたよりあった~?」
「明日〇〇持っていくんだっけ?」
など、宿題を連想していくような学校に関する声かけをしていきます。
「宿題」というワードは出さずに、スモールステップで宿題というゴールに向けて、お母さんが戦略的に話を進めていきましょう。
この時、階段下から2階の自室にいるお子さんに向かって、キッチンから隣の部屋に大声で…では、お子さんの脳には届きにくいです。
聞こえているけど動かないのは、物理的に「聞こえている」=耳には届いている。だけど、脳に届いてないから動かない状態です。
お子さんの視界に入るところまで行き、声をかけることで、脳にきちんと届きます。
大声で言われるだけで、子どもの脳はシャットアウトしてしまいます。
お母さんが叱っているわけでも、何か指摘しているわけでなくても、たとえ褒めていても、子どもに届かなくなってしまいますので、近くに行ってから声をかけてくださいね。
◆ステップ②お母さんも一緒に宿題タイム
そして、コミュニケーションがとれる状態になってから、「宿題」というワードを出していきましょう!
「一緒に宿題やろうか!」
「1問目、ママもやるね!」
と、子どもと同じ方向を向き、一緒にやるよ!ということを伝えると、子どもの宿題へのハードルがグンと下がります。
それから、子どもが宿題を取り出したら「持ってきたね~」
鉛筆を持ったら「おっ!始めるね!」
一字でもキレイに文字を書いたら「この〇っていう字、形いいね~」
と、素敵ポイントをたくさん見つけて、すべて子どもに伝えていきましょう!
最初こそ「宿題」と言うだけで癇癪を起こしていたわが家の息子でした。
今では宿題をするルーティンができてきたので、私から宿題について言うことはほとんどなくなるまで成長したんです!
子どもにこんなに気を遣って声をかけないといけないの?と思いましたが、それも最初だけです。
「宿題=イヤだ」という子どもの思い込みを取り払ってあげるのが、この超スモールステップです。
今だけ!と思って、試してみてくださいね。
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執筆者:津森あかね
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)