働くお母さんが子どもを安心して預けられる場所に学童があります。四月から早速利用しているご家庭も多いと思います。しかし、突然子どもから「学童行きたくない!」と言われたら困ってしまいますよね。そうならないための対応をお伝えします。
【目次】
1.子どもが「学童行きたくない」と言ったら困るのはお母さん
2.一番頑張っているのは子ども
3.「学童に行きたくない」と思う理由~グズグズはSOS~
➀決められた空間や活動に我慢している
➁学校での友達トラブルやイライラを引きずる
➂仲の良い友達がいない・自由に遊びたい
4.子どものストレスを癒すためにできること
◆「一日お疲れ様」という言葉
◆たった5分のお話しタイム
◆危険!と思うこと以外はすぐに止めない
1.子どもが「学童行きたくない」と言ったら困るのはお母さん
共働き・核家族化が当たり前になっている昨今。0歳からの保育や幼稚園でのお預かりなど子育て支援も充実して、お母さんが安心して働くことができる環境が整ってきています。
そして、小学生になってからは放課後に子どもを預ける学童保育を利用するご家庭も増えてきています。
学校が終わってからの時間を学童で過ごすことで保護者は安心して働くことができますよね。
宿題を終わらせてくれていればお家に帰宅したら食事をしてお風呂に入って寝るだけ!働くお母さんにとってはとても助かります。
しかし、子どもが「学童行きたくない!」と言い出したらどうでしょう?
言葉には出さなくてもグズグズしたり、怒りっぽくなってお母さんを困らせることがあるかもしれません。働くお母さんとしては困ってしまいますよね。
お母さんが学童に通ってほしい理由は…
・1年生だから学童が安心
・退勤時間が遅いから留守番時間が長くなる
・1人だとテレビやゲームばかりになってしまう…
・宿題を学童でやってほしい
・職場が遠くて何かあったらすぐに帰宅するのは難しい
など、各ご家庭で様々だと思います。
働くお母さんとしては「学童行きたくない」という子どもの気持ちを受け止めたくても、そう簡単に仕事を休むこともできず困ってしまいますよね。
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2.一番頑張っているのは子ども
私は学童保育も担う子育て支援施設で働いていたことがあります。
子どもたちと過ごす中で一番感じていたことは、「学校で心身ともに疲れているけど学童でまた集団で生活することで新たにパワーを捻出して過ごしている」ということです。
学校で一日フルパワーで活動して、帰るのは家ではなく学童。「ただいま」と帰宅する子どもたちはとても疲れて帰ってきました。
特に新一年生は、慣れない学校生活で気持ちも身体もぐったり。
それなのに、
・出席表に○を付ける
・連絡帳を出す
・お母さんのとの約束で宿題をする
など、やることはたくさん!
児童館に帰ってくるのが他の子どもより少し遅いと…
・保護者に連絡を入れることになる
・「みんなもう帰ってきてるのに何してたの?」と質問
・少しの寄り道もできない
など、学校を出ても気を緩めることができないなと感じてしまうのが正直な気持ちでした。
特に、発達障害・グレーゾーンのお子さんは
・疲れてイライラしてトラブルを起こしやすい
・友達と上手に過ごすことが難しい
・学校から学童の生活スタイルに切り替えることが苦手
・室内で落ち着いて遊ぶことができない
など日々いろいろなことがありました。
・家でゴロゴロしたい
・おやつ食べてのんびりしたい
・早く家に帰りたい
そんな気持ちが聞こえてくるようでした。
もちろん働く親も頑張っていますが、学校と学童の2つの場所で過ごす子どもたちは本当に頑張っていたと思います。
必ずしも私が感じたことがすべての学童に当てはまることはありません。
私が勤めていた児童館が公営の施設であり、学校から自宅に帰るかわりに児童館に帰宅して過ごす場所としての学童だったから感じたことだと思います。
今は民間で運営する学童も増え、学習や習い事ができることろや送迎をしてくれるなど様々なサービスが展開されていて、お子さんに合わせたスタイルの施設を選ぶことができるようになっています。
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3.「学童行きたくない」と言う理由~グズグズはSOS~
◆➀決められた空間や活動に我慢している
学童という決められた空間、限られたことしかできないことに適応できる子どももいればできない子どももいます。
できない子どもにとっては、我慢して過ごしていることがたくさんあります。
特に発達凸凹の子どもたちは学校で苦手なことも頑張ってきているぶん、学校で上手くいかなかったことを引きずって帰ってきたり、イライラすることや友達とのトラブルが発生することが多くありました。
◆➁学校での友達トラブルやイライラを引きずる
学校で抱えたイライラを学童で引きずることもあります。特に発達障害・グレーゾーンの子どもは気持ちの切り替えが苦手な子も多いです。
気持ちの切り替えがうまくできないと…自分のイライラした感情を周囲の友達ぶつけたり、落ち着いて過ごすことができなくなってしまいます。
すると、些細なことで喧嘩を起こしたり、関係ない子も巻き込んでトラブルになってしまうこともあります。
◆➂仲の良い友達がいない・自由に遊びたい
学年が上がると学童を卒業する子もててきます。すると一緒に遊ぶ友達がいなくて退屈と感じます。学童に行かないで、自由に家で過ごしたり、友達を遊びたいと思うようになってきます。
以上の理由から子どもは
・「遅くまで学童にいるのは嫌だ」
・「学校の後に過ごすのは疲れる」
・「ほんとは家で○○したい…」
・「自由にお友達と遊びたい 」
と思うようになり「学童行きたくない!」となってしまうのです。
➂に関しては子どもの心の成長でもあります。私が働いていたころは学童利用は小学3年生まででしたが、今は6年生まで利用可能になりました。
親としては、学童に居ることのほうが安心でも子どもは自分で決めて好きに過ごしたいと思うことは、年齢が上がるほど当たり前のことではないかとも思います。
親子で相談して自立への一歩を踏み出す良い機会としても良いでしょう。
学童に行くことが嫌になって困るのは低学年のお子さんですよね。
嫌なことがあったり、疲れていたとしても学童に来て過ごす子どもたち。気持ちをうまく言葉で伝えることができずに帰りや家でグズグズしてしまうこともあります。
そうすると、仕事で疲れているお母さんもイライラしてしまいますよね。
もしも子どもがグズグズし始めた時は、心のSOSです。ですから、お母さんが落ち着いて適切な対応をすることがとても大事になりますよ。
子どものイライラがつのると約束していた宿題をしなかったり、友達トラブルが増えてくることもあります。
帰宅後にイライラしながら宿題をしたり、トラブル相手に謝ることが多くなるとお母さん自身も疲れてしまいます。
これでは負のスパイラルができてしまいますね。さらには、「学校にもいきたくない」と言うようになってしまうかもしれません。
このような状況を避けるためにも学校と学童の二つの生活を上手く過ごせるようにお母さんがサポートしてあげましょう。
4.子どものストレスを癒すためにできること
◆「一日お疲れ様」という言葉
まずは学校と学童の二つの生活を頑張っていることを伝えてください。
「今日も学校と学童、お疲れ様」と一言でいいです。
この一言だけでも子どもの気持ちは明日も頑張ろうと思えます。たった一言、これが心の栄養になります。
◆たった5分のお話しタイム
5分でもいいのでお子さんの話をを聞いてあげてください。
学校から帰ってくると、抱っこやおんぶを求めて話をしてくる子、話かけても緊張した顔で答えられない子など様々な子がいました。
きっと、心の根底にはお母さんに聞いてほしいという気持ちがあります。
いくら学童の環境が良くても、職員が丁寧に関わっていても一番はお母さんです。
帰宅すると夕飯やお風呂、明日の準備などすることはたくさんあります。だからこそ、たった5分でも良いのでお子さんと向き合う時間を作りましょう。
忙しいと思って話をしたくても遠慮してしまうと子どもはストレスをためてしまいます。
うまく話をできない子もいますが、聞いてもらえたことで心が安定します。帰宅して過ごす短い親子時間だからこそ、穏やかにゆったりした気持ちでいれることが良いですね。
◆危険!と思うこと以外はすぐに止めない
衝動的で動きの多い子どもで、決められた空間で制限のある中で過ごす場合は気が付かないうちにストレスをためてしまいます。
お家に帰ったら、多少家の中で激しい動きをしても危険でない限りすぐに止めたりしないでくださいね。
体を動かしたいことに共感して、その子にあった発散方法を見つけてあげましょう。
バランスボールやトランポリンなどは室内で体を大きく使うことができストレスも発散できて気持ちが落ち着く効果があるとも言われています。
いかがでしたか?ちょっとした配慮と関わり方で、学校や学童で上手くいかなかったことがあっても、帰宅したお家で気持ちよく過ごすことができれば、次の日の活力になります!
特に一年生は、学校生活と学童の2つの生活がほぼ同時に始まり、心身ともに疲れることは当たり前です。
「今日も学校と学童で頑張った」という子どもの気持ちを受けとめ、「頑張っているね」と伝えましょう。言葉でも、ハグでもどんな形でも良いと思います。
お子さんの心の種にたくさんの温かいシャワーと栄養をそそぎながら、子どもがストレスをためずに親子ともに毎日を元気に過ごせることが一番です。
そのためにも、お母さんが頑張らなくても良いちょっとした上手な対応をしていきましょう!
子どものグズグズへの対応に困ったらこちらもご覧ください!
執筆者:さとう みな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)