3歳なのにお友達に興味がない、お友達と遊べないとお悩みではありませんか?なかには言葉の遅れや発達障害が原因のこともありますが、ママが会話を工夫することで、子どものコミュニケーション力が育まれ、お友達と遊ぶ力につながるので、その声かけ方をお伝えします。
【目次】
1.3歳で友達と遊べないのは言葉の遅れや発達障害が原因?
2.言葉の遅れでコミュニケーションが上手くいかない苦しさとは
3.友達と遊ばない子のコミュニケ―ション力を育むママの声かけ方
①短く、分かりやすく伝える
②感情、言葉、場面をつなげる
③子どもの言葉に耳を傾け共感する
1.3歳で友達と遊べないのは言葉の遅れや発達障害が原因?
3歳になり幼稚園や保育園での本格的な集団生活が始まっても、お友達に興味を示さない、お友達と遊ばないことが続くと、言葉の遅れや発達障害が原因なのかなと不安になることありませんか?
お友達と遊べない原因として、言葉の遅れや発達障害の特性によることもあります。
ただ3歳くらいの子どもは、発達の個人差から一人遊びが好きな時期だったり、社会性の発達が未熟で友達との関わり方がまだわからないだけのこともあります。
いずれの場合でも、お母さんがお子さんへの声かけを工夫することで、お子さんのコミュニケーション力がぐんと伸び、お友達とのやりとりにつながる力を育むことができます。
通常、子どもたちは保育者を介して遊びや生活の中でお友達と一緒に様々な経験をしてたくさんのことを学んでいきます。どのような活動かというと…
・ごあいさつ
・みんなで歌を歌う
・工作する
・お遊戯する
・かけっこする
・砂場遊びや遊具遊び
このような日々の活動ごとを通じて、お友達と関わることで言葉を交わす機会が増えて子ども達のコミュニケーション力もアップしていきます。
しかし、言葉の遅れがみられるお子さんはなかなか言葉でのコミュニケーションがうまくいかずにトラブルを起こしてしまったり、一人で遊ぶことが目立ってしまう場合があります。
なぜかというと、言葉の意味を理解することが難しいため、
・遊びのルールがわからず、遊びの流れについていけなくなる
・自分の気持ちや意見を言葉で伝えることが難しい
・相手の話している言葉が理解できず、うまく反応できない
など、お友達とスムーズにコミュニケーションをとることができないからです。
このようなわが子の様子に、「3歳になっても友達と遊べないわが子は何か違う…もしかして発達障害かもしれない…」と楽しいはずの園での生活で、初めてわが子の発達障害を疑うことになるお母さん達が、実はとっても多いのです。

では、言葉に遅れがあるのは発達障害なのでしょうか?
答えは、3歳で言葉の遅れがあるからといって、発達障害とは言いきれないのです。
なぜなら、3歳くらいまでは言葉の発達に個人差が大きく、3歳になると急速に言葉が伸びることが多いからです。
そのため、言葉に遅れがあることや友達と遊べないことだけではなく、
・他の人と目を合わせない
・感情をコントロールできない
・落ち着きがない
・注意力や集中力がない
・こだわりが強い
・手先や体を動かすことが不器用
などといった困りごとが大きく、日常生活や集団生活に困難を生じる場合に、発達障害の疑いを視野に入れることがあります。
2.言葉の遅れでコミュニケーションが上手くいかない苦しさとは
言葉の遅れのある子どもはコミュニケーションでどのような苦しさを抱えているかをお伝えしていきます。
人が考えや思ったことを言葉で発する時は
考えていること、感じていることを脳内で整理
↓
言語化
↓
それを言葉として声に出す
というように順序だった処理作業があります。
それらの処理を一瞬で行っています。
しかしながら、言葉の遅れがある子ども達はその一つ一つの処理に困難さがあることもあり時間がかかります。
頭に浮かんだ言葉を、思い出すようにして話す子もいます。
ですから、言葉の遅れにより言葉をコミュニケーションのツールとして上手につかえないのです。

突然ですが、皆さんは英語を話せますか?
「私の名前は~です」は英語でスラスラ言える方も多いと思います。それは、学校でも習ったし、よく聞いて口にも出したことが何度もあるからですよね。
それでは、「今の自分の気持ち、思いを英語で話してください。」と言われたらどうですか?
私にとってはとても難しいことで、時間もかかるし、単語も思い出せません。一つ一つの単語を思い出しながら、文法に合わせて組み立てる。この感情を英語でなんて言うんだろう?辞書で調べよう…
英語が得意な方は別として、たいていの方はスラスラ言えないと思います。
それでようやく完成した英語文。それを声に出して説明しようとしても、たどたどしく、イントネーションもネイティブの方のようにはいかないはずです。
言葉の遅れがある子ども達が会話をするときは、こんな感じだと想像してみてください。いかがでしょうか?
完全には子どもの感じ方は理解はできませんが、そんな風に想像してみると、結構しんどいのが分かりますよね。子どもには、自分の思いや気持ちを調べる辞書もありません。
体験や行動量が増えてくると言葉も増えてきますし、その場面に沿った受け答えもできるようになってきます。
私たちが英語でペラペラしゃべれるようになるにも時間が必要ですよね。子どもたちにも時間は必要です。しかしながら、必ず学んで成長していきますので根気よくサポートしてあげてください。
そしてもう一つのポイントは、会話のスピードについていけない、そして長い説明などは聞いていられないということ。理解したいけれど入ってきた情報が処理しきれないのです。
お友達がおしゃべりしているのに、フラッとその場から離れてしまうのはもしかしたらそんな理由もあるかもしれません。
結果、お友達間のコミュニケーションが成り立ちません。
会話は言葉を話すというアウトプットだけの問題ではなく、インプットとアウトプットの両方ができて、初めてコミュニケーションが成り立ちます。そのため、どちらの力も身につけてあげたいですね。
3.友達と遊ばない子のコミュニケ―ション力を育むママの声かけ方
お友達と遊べるようになるためには、まずはお母さんとのコミュニケーションがうまく取れることが大切です。
なぜなら、お母さんとのコミュニケーションが楽しい!と感じることができるからこそ、お母さん以外の人とのコミュニケーションを取りたくなるからです。
子どもの社会性を発達させる土台は、まずはお母さんとのコミュニケーションなのです。
言葉は、周りからの刺激によって発達するので、一番身近な存在であるお母さんのかける言葉がけで、子どもの言葉の発達を大きく伸ばすことができるのです。
子どもが言葉をより理解できるようになり、コミュニケーションは楽しい!と思える声かけのコツがありますので、お伝えしていきます。
◆①短く、分かりやすく伝える
3歳くらいの子どもや言葉の遅れがある子どもは、長い文を一度に処理することが難しいことがあります。
短い言葉にすることで、必要な情報が伝わりやすく、より理解することができます。
理解することができると、行動にうつすこともできます。
そのため「ご飯を食べようね」「靴を履こうね」など2語文くらいで伝えたり、実際に靴を見せてわかりやすくすると良いです。
◆②感情、言葉、場面をつなげる
辛いことも、悲しいことも、もちろん楽しい、嬉しい気持ちも、お母さんが言葉にして代弁してあげるようにしてください。
「こうかな?」と思って言ってみたら「違うわ!」と怒られることもあるかもしれませんが、分かろうとする姿勢は本人にも伝わります。そして、この今の感情はそう表現するのだな、と学んでいきます。
子どもの脳内では言葉とその場面をセットで記憶として残されていき、同じような場面で同じような感情になると、そのときに使った言葉をアウトプットできるようになります。
自分が体験したことの方が記憶にも残りやすいし、言葉にもしやすいのです。
自分の気持ち、場面、脳内の言葉を寄せ集める作業は、3歳の子どもには大変なことです。
すぐに返事ができなかったり、少しズレた解答をしても、本人の中から出てくる言葉を受け止めて、何を伝えたかったのか理解しようとする姿勢を示してあげてください。
否定されると、話すこと自体に苦手意識を持ってしまいます。
私たちよりもコミュニケーションを取る事や会話することが難しい、ということを理解してサポートしてあげてくださいね。
◆➂子どもの言葉に耳を傾け共感する
お子さんが何かささいな事でも自分から言葉をかけてきたら、 その言葉に耳を傾けるようにしましょう。
子どもが「ご飯、美味しい」と言ったら、「美味しいね」と共感を示すことが大切です。
子どもはお母さんが自分の言ったことや気持ちをわかってくれると嬉しいですし、話をすることが楽しい!と思えるようになります。
いかがでしたか?思ったことや感じたことを外に出して、お母さんから何らかの反応を得ることで子どもは成長していきます。
子どもがお母さんとの会話に楽しさを感じながら、言葉でのコミュニケーション力を伸ばし、そしてそれがお友達との遊ぶ力につながっていきます。
3つのコツを押さえてお子さんとの会話をお母さんも楽しんでくださいね。
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執筆者:菅野 美香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)