3歳になっても友達と遊べない理由は言葉の遅れ?ママとの会話で子どものコミュニケーション力を伸ばすコツ

園での子どもの様子を聞いて、3歳になっても友達と遊べないのは発達障害かも?と心配になっているお母さんはいませんか?言葉の遅れが関係していることもあります。ママとの会話でお子さんの会話力を伸ばしてあげましょう。
 

【目次】

幼稚園や保育園での本格的な集団生活は3歳から始まります。
 
 
保育者を介して遊びや生活の中でお友達と一緒に様々な経験をしてたくさんのことを学んでいきます。どのような活動かというと…

 
 
・ごあいさつ
・みんなで歌を歌う 
・工作する 
・お遊戯する
・かけっこする
・砂場遊びや遊具遊び 
 
 
このような日々の活動ことを通じて、お友達と関わることで言葉を交わす機会が増えて子ども達のコミュニケーション力もアップしていきます。
 
 
しかし、言葉の遅れがみられるお子さんはなかなか言葉でのコミュニケーションがうまくいかずにトラブルを起こしてしまったり、一人で遊ぶことが目立ってしまいます。
 
 
このようなわが子の様子に、

「3歳になっても友達と遊べないわが子は何か違う…もしかして発達障害かもしれない…」

と楽しいはずの園での生活で、初めて我が子の発達障害を疑うことになるお母さん達が、実はとっても多いのです。

 
 
では、言葉に遅れがあるのは発達障害なのでしょうか?
 
 
3歳は言葉が伸びる時期と言われています。ですから、周りのお友達と比べて言葉に遅れがみられると「発達障害」と言う言葉が気になってくるお母さんが多いのではないでしょうか。
 
 
しかし、言葉に遅れがあることや友達との会話ができない事だけではなく
 
 
・不安を示したり、恐れることがある
・乱暴で困ることがある 
・落ち着きがない 
・注意力や集中力がない
 
 
などといったことも含めて、発達障害の疑いがあるのではと考えられます。
 
 
ですから、
 
・ 一人で遊んでばかりいる
・集団行動を嫌がる
・言葉でのコミュニケーションがうまく行っていない 
・攻撃性が出る 
 
 
といった行動も目立ってくると周りの子とは何かが違うという違和感を感じるのです。
 
 
 
 
私もその1人でした。

3歳の頃の息子は、人がとても好きで保育園でも大好きなお友達もできました。じっとしていられない、言葉が遅いなど少し気になるともありましたが、発達障害を疑うまでにそのときは至りませんでした。

 
 
早生まれだし、男の子は話すのが遅いし…
 
 
周りからもそんな風に言われていたので、心配もしていなかったのです。全然寝ないし、私から離れず、バギーや自転車に乗せるのも極度に嫌がる…今思うとたくさんの兆候はありました!
 
 
発達障害を疑ったのは、この幼稚園に入学してから半年ほどたったころでした。さきほどもお伝えした、違和感が大きくなり医療機関に相談に行ったのです。(予約は半年待ちでしたが…)
 
 
お友達のトラブル、コミュニケーション上のトラブルが頻繁に起こった時期でした。言葉の遅れ、言葉を理解することの遅れは大きな原因になっていた、と今振り返るとそう思います。
 
 
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2.言葉の遅れでコミュニケーションが上手くいかない苦しさとは

 
 
人が考えや思ったことを言葉で発する時は
 
考えていること、感じていることを脳内で整理
↓ 
言語化 
それを言葉として声に出す
 
というように順序だった処理作業があります。
 
 
それらの処理を一瞬で行っています。
 
 
しかしながら、発達障害の子ども達はその一つ一つの処理に困難さがあることもあり時間がかかります
 
 
頭に浮かんだ言葉を、思い出すようにして話す子もいます。
 
 
ですから、言葉の遅れにより言葉をコミュニケーションのツールとして上手につかえないのです。
 
 
 
 
突然ですが、皆さんは英語を話せますか?
 
 
「私の名前は~です」は英語でスラスラ言える方も多いと思います。それは、学校でも習ったし、よく聞いて口にも出したことが何度もあるからですよね。
 
 
それでは、「今の自分の気持ち、思いを英語で話してください。」と言われたらどうですか?
 
 
私にとってはとても難しいことで、時間もかかるし、単語も思い出せません。一つ一つの単語を思い出しながら、文法に合わせて組み立てる。この感情を英語でなんて言うんだろう?辞書で調べよう…
 
 
英語が得意な方は別として、たいていの方はスラスラ言えないと思います。

それでようやく完成した英語文。それを声に出して説明しようとしても、たどたどしく、イントネーションもネイティブの方のようにはいかないはずです。

 
 
発達障害の子ども達が会話をするときは、こんな感じだと想像してみてください。いかがでしょうか?
 
 
完全には彼らの感じ方も理解はできませんが、そんな風に想像してみると、結構しんどいのが分かりますよね。発達障害の子どもには、自分の思いや気持ちを調べる辞書もありません。
 
 
先ほどもお伝えした通り、体験や行動量が増えてくると言葉も増えてきますし、その場面に沿った受け答えもできるようになってきます。
 
 
私たちが英語でペラペラしゃべれるようになるにも時間が必要ですよね。彼らにも時間は必要です。しかしながら、必ず学んで成長していきますので根気よくサポートしてあげてください。
 
 
そしてもう一つのポイントは、会話のスピードについていけない、もしくは長い説明などは聞いていられないということ。こうなると、理解しようとすることさえ諦めてしまいます。

結果、お友達間のコミュニケーションも成り立ちません。

 
 
理解したくないわけではありません。理解したいけれど入ってきた情報が処理しきれないのです。お友達がおしゃべりしているのに、フラッとその場から離れてしまうのはもしかしたらそんな理由もあるかもしれません。
 
 
途中で他に興味が移ってしまって、離れてしまうこともありますが、いずれにしても本人は人やお友達に関心がないわけでも、コミュニケーションを取りたくないわけでもないのです。
 
 
ただただ情報量やスピード、そして自分の感情についていけないだけなのです。
 
 
インプットとアウトプット両方ができて、初めてコミュニケーションが成り立ちます。言葉を話すというアウトプットだけの問題ではい、ということも念頭に置いておくと良いですね。
 
 
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3.ママとの会話でコミュニケーション力を伸ばすコツ

 
 
言葉は、周りからの刺激によって促されることが多く、3歳になったら自然に伸びるものではありません。
 
 
ですから、一番身近な存在であるお母さんがどのように関わるかによって言葉の発達は大きく変わると言われています。
 
 
言葉の遅れが気になっている場合、まずはお母さんが普段の会話でのコミュニケーションを意識してみましょう。
 
 
ではどのような点に気をつけたらよいのでしょうか。
 
 

 
 

◆①短く、分かりやすく伝えてあげる

上記でも説明したように言葉に出すには
 
 
考えていること、感じていることを脳内で整理
言語化
それを言葉として声に出す
 
というように順序だった処理作業があります。
 
 
彼らは点と点の情報を集めて処理作業をしながら、アウトプットしようとがんばっているので、短い言葉で1文章には1つの内容にしてあげてください。
 
 

◆②感情、言葉、場面をつなげてあげる

 
 
辛いことも、悲しいことも、もちろん楽しい、嬉しい気持ちも、ママが言葉にして代弁してあげるようにしてください。
 
 
「こうかな?」と思って言ってみたら「違うわ!」と怒られたことが、私は何度もあります(笑)けれど、分かろうとする姿勢は本人にも伝わります。そして、この今の感情はそう表現するのだな、と学んでいきます。
 
 
彼らの脳内では言葉とその場面をセットで記憶として残されていき、同じような場面で同じような感情になると、そのときに使った言葉をアウトプットできるようになります。
 
 
自分が体験したことの方が記憶にも残りやすいし、言葉にもしやすいのです。
 
 
自分の気持ち、場面、脳内の言葉を寄せ集める作業は、発達凸凹キッズには大変なこと。
 
 
すぐに返事ができなかったり、少しズレた解答をしても、本人の中から出てくる言葉を受け止めて、何を伝えたかったのか理解しようとする姿勢を示してあげてください。
 
 
バカにしたり否定されると、話すこと自体に苦手意識を持ってしまいます。
 
 
私たちよりもコミュニケーションを取る事や会話することが難しい、ということを理解してサポートしてあげてくださいね。
 
 

◆➂子どもの言葉を聞き流さないで共感する

 
 
お子さんが何か些細な事でも自分から言葉をかけてきたら、 聞き流さないようにしましょう。
 
 
子どもが「今日は晴れているね」と言ったら、「晴れたね」と共感を示してあげることが大切です。
 
 
話をすることが楽しいと思えるようになるには、まずはお母さんが聞き上手になることですね。
 
 

 
 
いかがでしたか? 3つのコツを押さえてお子さんとの会話をお母さんも楽しんでください。
 
 
思ったことや感じたことを外に出して、お母さんから何らかの反応を得ることで子どもは成長していきます。
 
 
子どもが、お母さんとの会話に楽しさを感じながら言葉でのコミュニケーション力を伸ばしていけるとよいですね!
 
 
我が子のコミュニケーションが心配なママは読んで欲しい!

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執筆者:瀬名香織
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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