発達凸凹キッズは視覚記憶が得意だと言われますが、漢字を覚えられない、ダンスの振り付けを覚えられない場合、一概に視覚が得意とは言えないかもしれません。そこで、逆さ言葉の遊びでお子さんの得意な記憶を知ることができますので、試してみてはいかがですか? |
【目次】
1.視覚記憶と視覚イメージの違いとは?
今回は逆さ言葉の遊びで得意な記憶を知ろう!という試みです。
ざっくりいうと、耳の記憶が得意なのか?目の記憶が得意なのか?ということなのですが発達凸凹キッズは目の記憶が得意と言われますが一概にはそうは言えません。
例えば、逆さ言葉を問いたとき、目の記憶が得意なら、文字が並んでいるイメージを思い浮かべて、その文字を右から読むようにして逆さ言葉を答えることができます。
「いちごケーキ」という文字を思い浮かべて、こんな風に、右から左へ読むんです。
←←←←←←
「いちごケーキ」
この答え方をした子は、視覚イメージが得意な可能性があります。
視覚イメージって、視覚記憶と同じでしょ?と思うかもしれませんが実はちょっと違います。
視覚の「イメージ」であって、決して「見たものそのもの」とは限らないのです。
ですから、見て記憶することが得意なお子さんでも、視覚イメージを使うことが得意とは限りません。
例えば、 イラストを見て、そのまま覚える視覚記憶と違って、そのイラストが動くイメージを記憶から作り出すことができたり、 言葉のヒントを与えられて見た目を想像することができたりします。
このように自由自在に視覚イメージを動かすことができるのがポイントです。
視覚記憶は静止画、視覚イメージは動画に近いかもしれません。
2.パステルキッズの場合、記憶の特性も単純ではありません
私の経験では、ADHDのお子さんたちは、視覚記憶が得意ならばだいたい視覚イメージも得意な傾向があるように思います。
一方、自閉症スペクトラムや学習障害のパステル(グレー)の子たちは、視覚記憶が得意でも視覚イメージが得意とは限りません。
むしろ、視覚イメージが苦手な子が多い印象です。
ですから発達障害って視覚記憶が得意だと言われていますが、
漢字を覚えられない、
ダンスの振り付けを覚えられない、
スポーツの動きを覚えられない、
などがあるなら、一概に視覚が得意とは言えないのです。
例えば、視覚イメージが苦手なお子さんに漢字の書き順を覚えさせようと思ってもなかなか上手くいきません。
なぜなら、完成の文字の形は記憶できても、一画ずつ線が増えて行くイメージはなかなか持ちづらいからです。
色々な方針があると思いますが、私としては、文字を書くことを嫌いにさせないことが最優先事項で、書き順を正確に書けることは二の次にしてもいいと思っています。
話を元に戻しますが、視覚イメージのあるお子さんは動画イメージが作れる可能性が高く、面白い発想をしたり、スポーツのフォーメーションなどを覚えたりしやすいかもしれません。
逆に、九九を暗記したり、詩を暗唱したり、「音を記憶すること」は苦手になりやすい可能性もあります。
もちろん、両方とも得意なお子さんもいますので、お子さんがどちらが得意か?両方とも得意か?見極めておきたいですね。
記憶は、視覚か?聴覚か?という区分けがよくされますが、それだけではないのです。
パステルちゃんは、記憶の特性も単純ではないので、視覚か聴覚かで考えてピンと来ないな〜と思ったら
・音の記憶
・視覚イメージの記憶
という観点を持ってみるとちょっと面白いかもしれませんね!
このような、パステルちゃんの特性を把握してお子さんに合った学び方・学ばせ方を攻略したい!仕事にしたい!という想いのある方は、ぜひ個別相談にお越しください。
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執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)