この動画では、小学校へむけて、はさみとのりをうまく使えるようになる方法についてご紹介します。
発達凸凹年長さんのお勉強準備~はさみとのり編~
レッスンスクリプト
小学校では、図工の授業が始まります。その時に必ず使うのがはさみとのり。
でも、はさみとのりをうまく使えない、っていうお子さんもいらっしゃると思います。
発達凸凹のお子さんでは、指先の力が弱く、触覚過敏の特性などから、はさみとのりを使うのは苦手なことが多いもの。
道具をうまく使えないと、その授業の時間が苦痛になり、学校自体を嫌になってしまう場合もありますので、入学前に少しずつ、はさみとのりの練習をやってみましょう。
まずはさみです。
発達凸凹のお子さんがはさみを使うのが苦手な理由は、
①はさみを閉じる→切る→開くという慣れない動作が難しい。
②片手ではさみを開閉しながら、反対の手で切るものを動かす、という複数の動作を同時にやるのが難しい。
③そもそも、はさみって切れるから怖い。
というものがあげられるでしょうか。
はさみを閉じる・開くの練習をするには、洗濯ばさみで遊ぶのがおススメ。お子さんの指の力に合わせて洗濯ばさみを選んであげましょう。
また、ばねの力で、はさみの開く動作を補助してくれるはさみもありますので、それを利用してもよいでしょう。
はさみで紙を切る練習をする場合、まず1回の開閉で切れるものから始めます。細長く切った紙を、チョッキンとはさみで切って紙吹雪をつくってみましょう。どんどん切れるようになると楽しんでやってくれますよ。
慣れてきたら2回、3回の開閉で切れるものへと進めていきます。
次に図形を切り抜く練習に進みます。 慣れないあいだは視覚的な補助を付けてあげることがおススメです。
どの部分を切り落とせばいいのか、その時、どの部分を握ったらいいのか、線や指の位置などを書いてあげるとわかりやすくなります。
また、はさみを使う場合、刃先に触らない、刃先を人の方に向けないなどのルールを教えながらやると、安心感が出てくると思います。
心配なあまり、切れの悪いはさみで練習をされる方もいらっしゃるかもしれませんが、かえって危ないこともありますし、切る練習にもなりません。よく切れるはさみ で、安心して練習できるように工夫していきましょう。
次にのりです。のりにも、スティックタイプや指で塗るタイプののりなどいろんなものがあります。
触覚過敏のあるお子さんでは、指で付けるタイプののりは嫌がることも多いです。
手が汚れたらすぐ拭けるようにタオルを準備してあげたり、どうしても無理な場合ははけをつかったりスティックタイプを使えるような配慮を受けられるように調整してあげてください。
のりを広げるのが難しいお子さんも多いです。まず、お母さんが見本を見せてあげましょう。塗った部分が分かりやすい、色付きののりを使うこともおススメです。
最後に、はさみものりも、練習だけで終わらせないのが最大のポイントです。
作った紙吹雪で遊んであげる。はさみやのりを一生懸命使って作ったお子さんの作品を、おうちに飾ってみんなでほめてあげるなど、製作=楽しくてうれしいもの、という記憶を作ってあげると、子どももまた喜んではさみとのりを使ってくれるようになりますので、ぜひ試してみてくださいね。
いかがでしたか?いろんな準備をしても、就学が不安、という方もいらっしゃると思います。
個別相談もありますので、お話をぜひ聞かせてくださいね。
講師:森博子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)