発達障害・グレーゾーンの子どもの中には、不安が強かったり、自信がなかったりして、自分から声かけすることが苦手、という子がいますよね。こんなとき、実は山は最適なお出かけ先なんです。今日は年間を通して登れる茨城県の「筑波山」をご紹介します。 |
【目次】
1.話すことが苦手な子を急かすのは逆効果
2.成功体験が発達障害・グレーゾーンの子どもの脳を成長させます!
3.ここがお勧め!茨城県 筑波山
①体力があまりない、又は不安が強いタイプ向け
②比較的体力があり、好奇心旺盛でやんちゃなタイプ向け
1.話すことが苦手な子を急かすのは逆効果
どういう子に育てたいですか?という質問に、「挨拶をきちんとできる子になって欲しい」と答えるお母さんも多いのではないでしょうか。
「こんにちは」
「ありがとう」
「さようなら」
などの基本的な挨拶は、日常でもよく耳にしますね。
でも、発達障害・グレーゾーンの子どもの中には、不安が強かったり、自信がなかったり、で挨拶をできない子もいると思います。
お母さんからすれば、もどかしいですよね。
つい、「ほら、挨拶は?」「なんで、お返事できないの?」などと、言いたくなってしまうかもしれません。
でも、急かすのは逆効果なんです。
発達障害の子ども達は、ネガティブな記憶が残りやすい特性を持っています。
挨拶をすることに注意ばかり受けていると、挨拶自体がネガティブな記憶として残りやすいのです。
2.成功体験が発達障害・グレーゾーンの子どもの脳を成長させます!
そこでお勧めなのが、自然の中で楽しく成功体験を積むことです。
山道では、
すれ違う際「こんにちは」、
待って貰うとき「ありがとう」
など声を掛け合い、道を譲り合う慣習があります。
週末なら結構な人数が歩いている山も多いので、このような経験を何度もすることになります。
実はこれが、子どもの成功体験に繋がる鍵なのです。
まず親が、にこやかに「こんにちは」と言いながら、すれ違ってみてください。相手も必ず「こんにちは」と返してきます。
そして、多くの方が、お子さんにも挨拶をしてくれるでしょう。
ここで挨拶をするよう急かしてはいけません。
何度も何度も同じシーンが繰り返される内に、ふと、子どもが「こんにちは」と言うときがあります。
さあ何が起こるでしょう。
かなりの確率で、すれ違う相手が「こんにちは」と笑顔で返してくれますよ。
それだけでなく、
「小さいのに偉いね〜」
「すごいね、頑張ってるね〜」
「何歳?」
「かわいいね〜」
と、さながらアイドルのようになる場合も。
山歩きをしている高齢者の方も多いので、子どもはまさに孫世代。孫と重ね合わせて、たくさん褒めちぎってくれるのです。
行動に出してすぐ褒められる、これが成功体験です。そして、この積み重ねが子どもに自信をつけるのです。
第三者からの褒め、と言うこともポイントです。
身近な人から褒められるよりも、他人に褒められると嬉しい場合があるのは、大人でも経験があるのではないでしょうか。
同時に、お母さんも褒めてあげることで、更に記憶に残りやすくなります。
「さっきは、上手に挨拶できたね」
「さっきのおばあちゃん、〇〇くんが挨拶したら、ニコニコ喜んでくれたね」
帰宅してからも、写真を見ながら、
「楽しかったね。〇〇くんが挨拶してかっこよかったなあ」
などと、褒める機会は、たくさんありますよ。
「挨拶=楽しかった記憶」
この成功体験の積み重ねが、子どもに自信をつけます。
そして、今までよりも積極的に挨拶しようと言う気持ちが、きっと湧いてくることと思います。
ぜひ試してみてくださいね。
3.ここがお勧め!茨城県 筑波山
ここでは発達障害・グレーゾーンの子にお勧めの山を紹介します。
筆者のお勧めは年間を通して登れる関東の名山、筑波山です!
筑波山は、茨城県にある日本百名山の一つ。
男体山(871m)、女体山(877m)の2つの峰を持ち信仰の山として昔から栄えてきました。
なんと、山全体がご神体! 巨岩、奇岩が連続して見られ、ちょっとした冒険気分を味わえます。
登り口は、登山コースが複数あり、更にケーブルカーと、ロープウェイを使えば簡単に山頂まで行くことができます。
なので、お子さんの体力や興味によってアレンジ可能!
乗り物好きのお子さんだったら、非日常の乗り物に乗ること自体ワクワク出来ますね。
山登りが初めての年少さんからでも、コースを選べば満喫できますよ。
もちろん、ガンガン歩きたいお子さんにぴったりのコースもあります。
お子さんのタイプ別に、2つお勧めをあげてみました。
◆① 体力があまりない、又は新しい場所に不安が強いタイプ
往復:ケーブルカー(宮脇駅↔御幸ヶ原 山頂駅) 片道8分
ここには展望台、食堂、トイレがありますので、初めて山へ行く方でも気軽に行くことができます。
気軽に行けるとはいえ、山頂は夏でも風が吹いて寒い場合がありますので、歩きやすい靴、防寒着は最低ご用意くださいね。
綺麗な景色を眺めながら食べる、おやつや食事は格別です!
もしお子さんが、もう少し歩きたそうにしていたら、男体山頂上、女体山頂上、どちらも片道15分程度(大人)で行けますので、試してみるのも良いのではないでしょうか。
お勧めは、女体山方面です。
ここは幼児でも歩きやすく、途中に大きなガマ石というガマガエルのように見える奇岩があり、小石を岩の口に見える部分に投げて入ると願いが叶うと言われています。
子どもは夢中になって試しますよ。
◆②比較的体力があり、好奇心旺盛でやんちゃなタイプ
登り:つつじヶ丘から、おたつ石コース〜白雲橋コースで、女体山山頂まで 片道80分
下り:ロープウェイ 片道6分
筑波山のこのコースは奇岩がゴロゴロしていて、冒険心をそそること間違いなし!
急な登り坂や岩場も続きますので、年中以上で体力があり、アスレチック好きの子にお勧めです。
近隣の小学校の遠足も、このルートが多いようです。
途中に出てくる巨岩のトンネル「弁慶七戻り」は、頭上の岩が落ちそうで、あの弁慶ですら怖くて7回引き返したと言う逸話があり、必見!
ドキドキ気分を親子で味わいながら、お子さんの頑張りを沢山褒めてあげると、とても達成感を味わうことのできるコースですよ。
頑張った先には、関東平野を見渡せるこんな絶景が!お子さんも大興奮間違いなしです!
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ただし、岩場は登るよりも下る方が危険な為、小学校高学年くらいまではロープウェイでの下山が安心です。
おやつ休憩、水分補給は十分にとり、時間に余裕をみてぜひチャレンジしてみてくださいね。
登山コースについて、もっと詳しく知りたい方は、「筑波山ケーブルカー&ロープウエイ」のサイトの「筑波山登山コース」をご確認ください。
※注意事項
低山であっても山の気候は平地よりも寒く変化しやすいです。
山歩きをする場合は、運動靴、防寒着、雨具、飲み物など、基本の装備は忘れずにご準備ください。
また、コースタイムは筑波山のホームページから入手しましたが、大人が歩く前提での時間となります。
子どもの場合は、大人の倍以上かかる場合も想定し、時間に余裕を持って行動するようお願い致します。
――情報詳細――
【名前】筑波山観光案内所
【住所】茨城県つくば市筑波1222-2 「筑波山神社入口」バス停すぐ
【営業時間】8:30〜17:15 (年中無休)
【電話番号】029-866-1616
【おすすめサイト】http://www.ttca.jp(つくば観光コンベンション協会)
※この記事の情報は2019年10月時点のものです。おでかけの際には最新の情報を確認してください。
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執筆者:中野すずな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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