叱ろうとしていない、優しく説明をしようと思っているのに、子どもが嫌がる。発達障害・グレーゾーンの子育て現場あるあるですよね。お母さんが子どもからじっくり話を聞こうとするとき、気を付けて欲しい親子のコミュニケーションスキルについてお伝えします。 |
【目次】
1.優しく声掛けしているつもりなのに…発達障害・グレーゾーンの子どもが嫌がるのはどうして?
2.あなたからにじみ出る「○○」が子どもに伝わると、コミュニケーションがうまくいかないんです。
3.「子どもファースト」で楽しい親子のコミュニケーションを増やしましょう!!
1.優しく声掛けしているつもりなのに…発達障害・グレーゾーンの子どもが嫌がるのはどうして?
先日、あるお母さんに質問を受けました。
「1日に何度も同じことをして怒られている我が子。
今まで毎回毎回叱っていたのですが、それは良くないと思って優しく説明をしようと思っているのに、子どもは嫌がって話を聞いてくれません…。
どうしてですか?」
このお母さんはスゴいと思います。
毎回叱っても同じことをするのだから叱っても効果がない。
それなら戦法を変えて、優しく説明してみようと、工夫をなさっているからです。
どんな方法が我が子に合うのか?それは色々と試してみないと分かりません。
このお子さんにとって、優しく諭す方法がベストかどうかは分かりませんが、叱ってダメなら方法を変えてみようというお母さんの柔軟な発想は素晴らしいと思います!!
実はこのお悩みは、学校や保育園の先生たちからも受けることがあります。
「叱ろうとしていない、話を聞こうとしているだけなのに、子どもが嫌がるんです。」
叱ろうとは思っていない、話を聞こうとしているだけ。
いけないという事を説明しようと思っているだけ。だから大きな声も出してないし、もちろんトゲトゲしい言葉も使ってない。
なのに、どうして?
よ〜く思い出してみてください。説明しようとする時の自分のことを…
2.あなたからにじみ出る「○○」が子どもに伝わると、コミュニケーションがうまくいかないんです。
子どもが嫌がる理由、それは…あなたから殺気が出ているからです!!
言葉や声はつくろえても、自分から出ているオーラや印象を変えるのは、かなり神経を使います。
大人としては、話を聞こうとしているだけ、いけないという事を説明しようと思っているだけ、と思っていますが、要は、ダメでしょ!!ということを伝えたいのですよね?
その意図から、殺気が出てるんです。
殺気…という言い方は不適切かもしれませんが、表情が硬かったり、体がピンと伸びていたり、声が低かったり。そうすると、子どもは狙われていることを簡単に察知します。
話をしたがらない子どもの多くは、あなたが何も言わなくても、「やっべ〜な〜〜」と思っているんです。
やばいと分かっているのに話したい!!と思うはずがありませんよね?
そこで、私たち大人に必要なスキルは、殺気を消すこと!!
ちょっと笑っちゃうようなスキルですが、殺気を消す練習は絶対にしておいてくださいね。
3.「子どもファースト」で楽しい親子のコミュニケーションを増やしましょう!!
子どもと話したいと思うなら、子どもが安心して話せる態度を見せるしかありません。
イラっとしていても、息を吐いて、表情と声を柔らかくする。
たったコレだけですが、と〜っても難しいことですよね。これは、意識しないとできません。
だって、職場の上司が機嫌が悪い時のオーラって、上司がただ座っているだけでも分かりますよね?
不機嫌なオーラは、言葉を伴わなくても、周囲にブワ〜っと広がっているモノなんです!!
お母さんや先生は、お手本を演じる女優であり俳優。
自分の感情だけで子どもに接するのではなく、子どもに必要な態度や言葉を与える役目を果たす必要があります。
流行りの言葉で言えば、お母さんや先生というのは、「自分ファースト」ではなく、「子どもファースト」でいきたいものです。
子どもとじっくり話したい時こそ、自分から滲み出ている殺気を消す!!
ぜひ、やってみてくださいね。
執筆者:吉野加容子
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)
(発達科学コミュニケーショントレーナー、学術博士、臨床発達心理士)