子どもの脳に届く声掛けを実践するうちに、自閉症の言葉と発達の遅れを取り戻すには「愛着を深める」関りが欠かせないことに気づきました。愛着を深めるスキンシップの関わりで子どもの発達を加速させましょう。
【目次】
1.発達の遅れは取り戻せないの?理解してもらえない子育ての辛さ
2.自閉症の子育てに欠かせない愛着を深める関わりとは?
3.スキンシップで愛着を深めれば言葉と発達の遅れは取り戻せる
1.発達の遅れは取り戻せないの?理解してもらえない子育ての辛さ
な〜んか心の距離を感じるな。
私との関わりを強く求めて来ないな。
私が当時未就園児だった頃の自閉症の息子と接していて一番しんどかったのは、こんな違和感と寂しさを感じながら過ごしていたことでした。
なぜなら、この感覚が分かるのは自閉症の息子の子育てをしている母親の私だけ。説明がとっても難しいからです。
そのため、誰に話しても癒されない違和感をずっとひとりで抱えていました。
言葉が遅く、発達の遅れが気になる自閉症の息子とのコミュニケーションは、
・目が合わない
・子どもの感情がわからない
・要求に答えるだけで一方通行
・ママとの関りを強く求めて来ない
と双方向のコミュニケーションが取れず私は疲弊していくばかりでした。
療育、フラッシュカード、食事療法、足つぼ、漢方…発達に効果があると言われるものは試してみましたが効果はありませんでした。
言葉が伸びるどころか、もともと穏やかだった息子が4歳になる前からひどい癇癪を起すようになってしまったのです。
自閉症の子ってずっとこんなものなのかなぁ…。
愛情を掛けているのに、もしかしたら一生届かないのかなぁ…。
何を試しても効果のない自閉症の子育てに諦めみたいなものを感じていました。
そんなどん底の中、言葉と発達の遅れを取り戻す方法ないものかと夜な夜なしていたネット検索で偶然、発達科学コミュニケーション(発コミュ)に出会いました。
2.自閉症の子育てに欠かせない愛着を深める関わりとは?
発コミュで子どもの脳に本当に届く声掛けの方法を学び、実践していく中で自閉症の子育てに欠かせない関りがあることに気づきました。
それは「愛着を深める」関りができれば自閉症の子供の言葉と発達の遅れは取り戻せるということです。
誰かと会話をしようという意欲はどこから来ると思いますか?
ママと話したい!ママに伝えたい!という気持ちが溢れて言葉となって出てきます。
つまり、コミュニケーション意欲が強ければ強いほど言葉となって発せられるのです。
そしてコミュニケーション意欲は子どもにとってママや話したい相手と安心できる関係が築けていることが大切です。
この安心できる人との関係を「愛着」と言い、もっと簡単に説明すると「親子の絆」です。
「愛着を深める」ことが自閉症の子どもの言葉と発達の解決になるんです。
親子間の「愛着」が深まる事で子どもの脳の中では幸せホルモンの「オキシトシン」が分泌されます。
この「オキシトシン」が分泌されると安心感や幸福感を感じ、さらに「愛着」が深まっていきます。
そして愛着が形成されると子どもだけでなくママにも幸せホルモン「オキシトシン」が分泌されるんですよ。
自閉症の子どもは周囲から1人でいるのが好きなのかな?と誤解されがちです。
けれどママと「愛着」を深められずに一番苦しんでいるのは実は自閉っ子、本人です。
人との関りを得意としない自閉症の子どもだからこそ「愛着を深める」関りをすることで一方通行のコミュニケーションが双方向のコミュニケーションに変わります。
双方向のコミュニケーションが行動の幅を広げ、言葉だけでなく子どもの発達全体の遅れは取り戻せます。
3.スキンシップで愛着を深めれば発達の遅れは取り戻せる
とはいえ、目が合わない、ママとの関わりを強く求めない、そんな自閉症の子どもとどのように「愛着」を深めれば良いのでしょうか?
一見難しいと思われるかもしれませんが簡単です。
お子さんに話しかけるときにそっと身体に触れながら話しかけてみてください。
目が合わない、ママとの関わりを強く求めないからこそスキンシップを取りながら子どもとコミュニケーションするのです。
子どもの身体に触れる=スキンシップでママと「接触」してママの「温もり」を感じることで目が合わなくても話しかけられているんだな、側にいてくれるなと感じることができます。
また「スキンシップ」には肌と肌が触れ合うことで、お互いに幸せホルモン「オキシトシン」が分泌される効果があります。
触れながら話しかけるとオキシトシン効果で声も角が取れてマイルドになりますし、自然と笑顔になります。
笑顔も愛着が深まる特効薬、さらに愛着が深まり言葉が伸びやすくなりますよ。
ぜひ今日から実践していきましょう!
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執筆者:桜山 尚
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)