漢字が苦手で覚えられない小学生向け!発達障害の子が短時間で覚えるコツ

 

漢字が苦手で覚えられない小学生にお困りではないですか?発達障害や学習障害の子どもは脳の特性からなかなか覚えられないことがあります。漢字が苦手な小学生でも短時間で簡単に覚えられる覚え方があるのでご紹介します。
 

【目次】

 
 

1.発達障害の息子が漢字が苦手で覚えられない

 
 
小学生のお子さんが漢字が苦手で覚えられないとお困りのことありませんか?
 
 
わが家の息子も漢字が苦手で覚えられない過去がありました。
 
 
息子は6歳時の知能検査(WISC)で知能指数(IQ)73と判定を受け境界知能、発達障害の注意欠如・多動症(ADHD)の傾向があると診断されていました。
 
 
臨床心理士さんから「知覚推理の値が68と低く視覚的に物事を理解する力が低いため文字を覚えたり書くことに難しさがあるかもしれない」とお話がありました。
 
 
息子は実際に書くことが苦手で、年長のときに就学を見据えた週1回の療育施設で、ひらがな学習をしてもらい、1年間でなんとかひらがなは書けるようになりました。
 
 

 
 
書字への不安を抱えながら小学校に入学したところ、案の定、漢字学習で完全につまずいてしまいました。
 
 
そのときの息子は慣れない小学校生活に加えて宿題を家庭でこなすことで精一杯の状況。
 
 
漢字の家庭学習をする余裕はありませんでした。
 
 
そんな状況のまま1年生が終わる頃には、習った漢字80個のうち書ける漢字は10個程度でした。
 
 
漢字が苦手な息子、このまま覚えられないままだと授業にもついていけなくなるのではと、私は不安を抱え困っていました。
 
 
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2.小学生が漢字が苦手で覚えられない原因とは

 
 
小学校で同じように漢字を習っても、簡単に覚えられる子どももいれば、全然覚えられない子どももいますよね。
 
 
発達障害の子どもや、境界知能、学習障害の子どもの場合、脳の特性から漢字が苦手で覚えられないことがあります。そして漢字が覚えられない理由はさまざまです。
 
 
まず漢字を覚えて書くために必要な力として、
 
 
漢字の形を目で見てとらえる力
 
漢字の読み方(音)と漢字の文字(形)を結びつける力
 
漢字の形を一時的に記憶しておく力
 
目で見た漢字を手を使って鉛筆でスムーズに書く力
 
過去に覚えた漢字を思い出す力
 
 
などが必要となります。
 
 

 
 
そのため、まずは子どもを観察し、どこに漢字が覚えられない原因があるかを理解することが大切です。
 
 
そして子どもが漢字が苦手なことで、学習への意欲や自信をなくすことを避けるために、わが子にあったサポート方法を見つけていきましょうね。
 
 
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3.小学生が短時間で簡単に覚えられる漢字の覚え方

 
 
漢字の学習は、苦手な子どもにとっては単調でつまらないと感じることも多いですよね。
 
 
つまらないと感じているときは、脳も活性化せず、学習効果が薄いといわれています。
 
 
そのため、子どもが少しでも楽しく覚えられるように短時間で効率よく学習していきたいですね。
 
 
発達障害で境界知能の小学生の息子に行って効果的だった漢字の覚え方をご紹介します。
 
 

◆①語呂合わせで覚える

 
 
息子は目で見て漢字の形をとらえる力が弱いため、まずは一つの漢字を部分ごとに分解して、目で見てわかりやすいようにアプローチしました。
 
 
さらに息子は言葉の理解が高く、耳からの情報は記憶されやすいため、その分解した文字を語呂合わせにしていきました。
 
 
例えば、『遠』を最初から書こうと思うとハードルが高いですが、これを部分ごとに分解していきます。
 
 
『遠』 →イ→く→しんにょう
 
 
「となえてかく 漢字練習ノート 小学2年生」より引用
 
 
『土』『ロ』『イ』『く』は1年生で習っている簡単な漢字やカタカナ、ひらがななので、スムーズに書くことができます。
 
 
それを『どろいく しんにょう』と語呂合わせのように、唱えます。
 
 
まずは、私が白い紙に書き順に合わせて唱えながら、ゆっくりお手本を書いていき、次に息子にも同じように書いてもらいます。
 
 
そうすると、画数の多い複雑な漢字もスラスラと書くことができました。
 
 
語呂合わせはリズムがよいため印象に残りやすく、また声に出すことで自分の耳からも情報が入るため記憶に定着しやすくなります。
 
 
息子も後日、その漢字を書こうとしたときに、以前に比べて覚えていることが多くなりました。
 
 

 
 

◆②ダジャレで覚える

 
 
息子は自作のダジャレノートがあるくらい、ダジャレが好きで、よく親子で笑っていました。
 
 
あるとき、そんな息子にぴったりの本を見つけ、新しい漢字を覚えるときは、親子で一緒にその本のダジャレを見ながら学んでいました。
 
 
もんを開けるもんか
 
 
「ダジャレでおぼえる漢字とことば 小学2年生」より引用
 
 
ダジャレはことばのリズムも良くことば同士の関係性もあるため、読んでいてワクワクしますよね。
 
 
ただ書いているだけだと、単調な作業になりがちな漢字も、楽しいと感じることで記憶にも定着しやすくなります。
 
 
またダジャレを読んだり、考えたりすることでたくさんの言葉にふれることができ、自然と言語能力もアップします。
 
 
もともと記憶しておく力が弱くても、語呂合わせやダジャレで楽しく学ぶことで、短時間に簡単に覚えることができました。
 
 

◆③漢字を目にする機会を増やす

 
 
まずは子どもが好きな漫画や本をたくさん読めるようにします。
 
 
そのとき、漢字にルビがふってあると効果的です。
 
 
息子は学習漫画が好きなので、興味のある本を図書館で借りたり、購入したりしながら、いつでも読みたいときに読める環境にしていました。
 
 
すると、ある日、習っていない漢字もスラスラ読んでいたことがありました。
 
 
読める理由を質問すると、「漫画で読んで覚えた」と言っていました。
 
 
好きなものを見ると夢中になれるので、楽しみながら自然と漢字を読めるようになっていました。
 
 
またそれ以外にも子どもへのお手紙はあえてルビつきの漢字で書いてみることもおすすめです。
 
 
外出時にお店の看板や、ホームで駅名の漢字を一緒に読むなど、生活の中でも漢字を目にする機会を意図的に増やすことができます。
 
 
子どもは見たことがある漢字は、親近感がわきやすく、新しく習うときにも覚えやすくなります。
 
 
1年生のときに全然漢字が覚えられなかった息子も上記のサポートを続けた結果、小学2年生の時には漢字テストは平均して80点から100点がとれるようになりました。
 
 
そしてお友達や先生からも「漢字テストいい点数だね」と褒めてもらえ、息子も「漢字、前は苦手だったけど今はテストでいい点数がとれるようになった」とやればできるという自信にもなっています。
 
 
そして漢字が読めるのでどの科目の教科書もスラスラ読むことができています。
 
 
漢字が苦手でも、子どもの覚えられない原因を理解し、子どもの得意や好きに合わせた覚え方で漢字が覚えられることにつながります。
 
 
子どもが楽しく短時間で漢字を覚えられるようにサポートしていきたいですね。
 
 
 
 
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執筆者:菅野 美香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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