結論:子どもの行動にイライラして怒鳴ってしまう原因は、脳の思考回路のクセにあります。発達障害グレーゾーンの子育てでは、予想外の反応が続くことでイライラが積み重なり、怒鳴るパターンが習慣化しやすいのです。この記事では、ママ自身の脳を整えてイライラする気持ちをコントロールできるようになる4つの質問ワークを紹介します。
【目次】
1.怒鳴る子育てが子どもの脳に与える影響とは?
2.怒りのコントロールができない原因は脳の回路にある
3.子どもが泣いても落ち着いていられる「ママの脳を育てるワーク」
①その日に心が動いたことを思い出してひとつだけ書き出す
②状況を把握する
③どうしたい?どうなりたい?
④期限とやることを決めてみる
1.怒鳴る子育てが子どもの脳に与える影響とは?
怒鳴る子育てをやめたいのにやめられない…そんな風に悩んでいるママがとても多いです。
怒鳴る子育てをやめるためには、イライラしている怒りの感情のコントロールをすることが必要です。
もともと、すぐに怒鳴るような性格ではなかったのに、子育てが始まるといつしかイライラが止まらなくなってしまった!というママには共通点があります。
・こうしてほしいと最初は優しく伝えているのに、子どもが一向に動いてくれないという場面が1日に何度もある。
・毎日忙しいママの予定はお構いなしに、何がイヤなのか、急にグズグズ泣き出して、思い通りに予定が進まない。
・優しいママになりたいと思って「今日は怒らないようにしよう」と心に誓うけれど、結局毎日イライラして怒ってばかりになってしまう。
・怒鳴ったことを後悔しながら、夜は子どもの寝顔に謝る毎日を過ごしていると負のスパイラルに陥っている。

子どもに怒鳴ってしまう瞬間、つい「叱らなければ」と思うママは多いものです。
しかし、怒鳴ることが子どもに与える影響は意外に深刻です。
安心感の低下:大きな声や怒りの感情は、子どもに「安全な環境ではない」と認識させます。
自尊心の低下:怒鳴られるたび、「自分はダメだ」と自己肯定感が揺らぎます。
情緒不安定:怒鳴られる体験が繰り返されると、感情のコントロールが苦手になり、癇癪や反抗が増えていきます。
特に発達障害やグレーゾーンの特性を持つ子どもは、感情の理解や切り替えが苦手な場合もあるため、怒鳴ることで影響がより強く出やすいのです。
私の生徒さんも、本やインターネットから、たくさんの情報を集めて怒鳴らない子育て法を色々と試していらっしゃいます。
けれど、なかなかうまくいかないと相談に来られるママがとても多いのです。
この記事では、子どもに対する怒りのコントロールをするための、ママの思考の整理法をお伝えします。
2.怒りのコントロールができない原因は脳の回路にある
怒りのコンロトールができずに怒鳴ってしまうのは、子どもにママの声が正しく届かず、ミスコミュニケーションが繰り返されて、慢性的なイライラが積み重なっているからです。
慢性的に繰り返されるので、イライラしたら怒鳴る、というママの脳の回路が作られてしまっている状態なのです。
イライラし始めるきっかけは、いつもささいなことではありませんか?
早くごはんを食べてほしいのに、遊んでいて何度声をかけても食卓に来ないことが続いている。
子どもがすぐに癇癪を起こして、その理由もよくわからないから泣きわめく子どもを見てイライラしてしまう。
子どもが癇癪を起こしているときは、いくらママが声をかけても、子どもには正しくママの言葉が届きません。
ママの声が届かないことで、だんだんイライラしてくるのですが、そんな状況のときは大人も子どもも、脳が負の感情に支配されているので、論理的に考えることはできなくなるのです。
つまり、いくら「怒鳴らないように!」と決めていても、脳の回路が出来ているので冷静な判断ができず、ついつい怒鳴ってしまうのです。
そんな負の脳の回路を断ち切るために、まずはママが脳を鍛えて、子どもが癇癪を起こしてもドンと構えていられるようになりたいですね。

どうするかというと、毎日の子育てを振り返り、4つの質問に答えるだけ。
最初は思いつかないかもしれませんが、少し意識して続けることで、どんな状況でもサッと感情を落ち着かせることができるようになりますよ!
3.子どもが泣いても落ち着いていられる「ママの脳を育てるワーク」
このワークは4つの質問に順番に答えるだけで ママの思考と感情を整理してイライラを手放せるワークです。
毎日、落ち着いているときに少し子育てを振り返ってみてください。
あえて、イライラしたことではなく、嬉しいことや楽しいことを振り返ることもおススメです。
二つ、事例を紹介しながら、ワークの内容をお伝えしますね。
このワークを続けると、自分のことを客観的に見られるようになるため、感情を落ち着かせることができます。
負の脳の回路を断ち切って、イライラする状況になったときでも、脳が働く状態を保つことができるようになりますよ。
まずは、昨日のことを思い出してやってみましょう。
◆①その日に心が動いたことを思い出してひとつだけ書き出す
その日に心が動いたこととは、嬉しい、楽しい、驚き、悲しい、怒りなどの感情から、特に心に残っていることをひとつ書き出してみてください。
例1 子どもがお絵かきをプレゼントしてくれて嬉しかった!
例2 なかなか寝かしつけができなくて、結局「早く寝なさい!」と怒鳴ってしまったから、子どもは泣きながら寝てしまった
◆②状況を把握する
心が動いたときの状況を把握するために、「なぜ、心が動いたのか?」を考えてみましょう。
上の例で考えてみると
例1 子どもから絵のプレゼントなんてめったにないことだから嬉しい!たまたま昨日は機嫌よく一人でお絵かきしていてくれて家事がはかどったから。
例2 寝かしつけの時間に遊びだして時間が無駄に過ぎる気がしてつらい。家事がたまっているから、早く寝てほしい。
◆③どうしたい?どうなりたい?
3つ目の質問は、本当はどうしたいのかな?どうなりたい?と、自分の感情を言語化するように考えてみてくださいね。
例1 いつもごきげんに子どもと遊んであげたい、1日のなかにひとりで遊ぶ時間もあったら嬉しい。
例2 20分以内には寝かしつけを終えたい。本当は私も一緒に寝てしまいたい。
◆④期限とやることを決めてみる
最後に、明日は〜しよう!、○月○日に〜しよう!、子どもが〜になったら〜する!など期限とやることを決めてみましょう。
例1 明日は子どもが遊んでいるときに、5分だけ一緒に遊んであげようかな
例2 金曜日は家事が終わっていなくても、子どもと一緒に寝ようかな
最初は、4つの質問にすべて答えるのは難しいかもしれませんが、できるところだけでも記録して続けてみてくださいね。
こうして感情と思考を整理することで、ママの感情が落ち着きますので、イライラを子どもにぶつけることなく怒りのコントロールができるようになります。
いつの間にか、子どもが癇癪を起こしても、ドンと構えて子どもと接することができるようになっていきますよ。
ママの脳を育てて、怒鳴る子育てを卒業しましょう!
もしかして、ママにだけわがままだからイライラするのかも!そんな方はコチラの動画がぴったりです!
怒鳴るのをやめたいママからのよくある質問(FAQ)
Q1:どうして子どもに怒鳴ってしまうんでしょうか?
A1:怒鳴るのは「怒り」ではなく「助けて」のサイン。子育てに疲れて、ママの脳が限界に達しているんです。子どもを変えるより、まずママが自分の感情と行動を見つめられるようになることが大切です。詳しくは怒りの正体とイライラを手放す最善策を参照。
Q2:怒鳴らずにしつけるには、どうしたらいい?
A2:発達科学コミュニケーションでは、しつけは不要と考えています!ママが子どもの脳に届く声かけをマスターすると、子どもが自分で考えて行動できるようになるため、驚くほどの成長を見せてくれます。子どもの脳に届く声かけを始めるには、癇癪を減らすコツも役立ちます!
Q3:怒鳴ってしまった後、どうフォローすればいい?
A3:「ごめんね」だけで終わらせず、「ママも困ってたんだ」と気持ちを伝えることがポイントです。“完璧な親”より、“気持ちを伝え合える親子”が信頼を育てます。具体例は叱った後のテクニックをどうぞ。
▼不安が強い繊細キッズの心の元気が回復する方法をまとめました▼
世界が変わる!怒鳴る子育てを私と一緒に卒業したい方へ
執筆者:渋沢明希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)





