人が苦手、外出が苦手な子の対応に疲れてしまうママはいませんか?対人恐怖がある子は不安が強くなかなか一筋縄ではいきません。まずは、夏休みがポジティブに過ごせるようになる親の寄り添い方を一緒に工夫してみませんか?
【目次】
1.人が苦手、外出が苦手な子どもの対応に困っていませんか?
2.外出が苦手な本当の理由
3.人が苦手な子が夏休みをポジティブに過ごせるようになる親の寄り添い方
①子どもの気持ちを受け止め、共感する
②子どもに選択肢を与える
③子どもの行動を言葉で伝える
1.人が苦手、外出が苦手な子どもの対応に困っていませんか?
人が苦手で、家に引きこもってしまったり、外出が苦手な子の対応に困っていませんか?
実は、子どもへの寄り添い方を変えれば解決できます!
夏休みに近づくと、外で思いきり遊んでほしいという思いとは裏腹に、さらに引きこもってしまう我が子のことが気になって、心配になるママもいらっしゃると思います。
特に、高学年にもなると「一緒に遊ぼう」「出かけよう」と誘っても、「行きたくない」「一人で行ってきて」と誘いを拒んだり、反発が返ってくることも。
我が家の小6の子どもも、私が外出しようと誘ってみても「俺のことは気にしなくていいから」と言われたことがあります。
誘いを丁重に断る姿に、イラッとして「あなたのためを思って言ってるのに…」「どうして分からないの?」「何なのその態度は?!」と怒ってしまうことも度々でした。
次第に、誘うこともイヤになって、言葉にトゲがあるような言い方しかできないこともありました。

ですが、そのコトバの裏には「人が怖い」という本音が隠れていることも。
例えば、人前でどう振る舞えばいいか分からない、笑われたらどうしよう、といった『対人不安』を抱えていることもあるからです。
そんな時に、ママの「行ってみたら楽しいよ!」「外に出ないとダメでしょ!」といった安易な励ましや説得は、逆に子どもを追い詰めてしまうこともあるのです。
2.外出が苦手な本当の理由
人が苦手、外出が苦手な発達凸凹のある子は、嫌なことや怖いことが起きた時、あることが脳の中で起こります。
それは、ネガティブな記憶が他の子よりも”残りやすい”ということ。
発達自体がゆっくりなことで、他の子ができることを上手くできないことも多いです。
そのため、失敗することが人より多かったり、ワンテンポ遅れたりすることもあります。
だから、先生や親から注意や指摘をうけることが、他の子よりも多いことも。
このように、人からの注意や指摘は、発達凸凹のある子どもにとって、ネガティブな記憶を積み重ねることになってしまいます。

嫌な記憶を積み重ねることは、脳にも身体にも負担がかかってきます。
脳や身体は、嫌なことや怖いと感じることを極端に嫌がるという反応が起きるものです。
つまり、嫌なことや怖いと感じるものから自分を守ろうとするために、「行かない方が安全」と判断し、外出を避けようとするのです。
3.人が苦手な子が夏休みをポジティブに過ごせるようになる親の寄り添い方
では、どうすればいいのでしょうか?
人が苦手で外出が苦手な、不安が強い子どもにとって、「分かってくれてる」と感じられる安心感は、大きな一歩を踏み出す力になります!
つまり、大切なのは「行かせること」よりも「安心できること」です!
じゃあ、具体的にはどうすれば安心できるのでしょうか?
ここからは、子どもが「行ってみようかな」とポジティブに行動したくなるママの寄り添い方を3つお伝えしていきますね。
◆① 子どもの気持ちを受け止め、共感する
例えば、子どもが「外出したくない…」と言ったときに「どうして行かないの?!」と問い詰めることはしません。
それよりも、「行きたくない気持ちなんだね、わかったよ」と、子どもの言葉を否定することなく、不安に思っていることをそのまま受け止めることが大切です。
まずは、受け止めて、共感することから始めていきましょう。

◆②子どもに選択肢を与える
人に会うことが怖いという背景があることを理解した上で、ハードルを低くした選択肢を与えると、子どもの心の中では、これならできそうかも…と動き出すことがあります。
例えば、「今日は一緒に家の前を歩いてみる?それとも、一緒に家でラジオ体操してみる?」など家の中と外ではハードルが大きく違うことを理解した声かけもあらかじめしておくことも必要です。
◆③子どもの行動を言葉で伝える
子どもは自分で決められたことをしっかり認識してないことが多いです。
だからこそ、ママの声かけで自分で決めたことを尊重してあげることが必要です。
例えば、「〇〇するって決められたね!」など事実をそのまま伝えることです。
そもそも大事なのは、不安を抱えた子を無理に変えさせようとすることではありません!
不安を解消させることよりも、「何をするか自分で決めて行動すること」「決めて行動した自分を認められること」これこそが大切なのです。
日頃からママの寄り添い方を工夫し、「自分にもできた」という成功体験を、子どもが認識できるようにサポートしていきましょう!
発達障害・グレーゾーンの子の対応にお悩みのママへ!対応策をご紹介しています!
執筆者:浜山 いづみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)