文章を書くのが苦手なお子さんでも、おうちでのサポートでサクサク書けるようになります!
発達科学コミュニケーショントリサーチャーの渡辺みゆきです。
文章を書くのが苦手な発達障害の子どももサクサク書ける!日記・作文・読書感想文のサポート方法
レッスンスクリプト
小学生になれば、作文や日記、読書感想文といった、長い文章を書く機会が増えますよね。作文を書くのが苦手!という発達障害のお子さんは、たくさんいらっしゃると思います。
私が小学生の頃は、週に1回は宿題で日記が出されていました。この宿題を出される日が一番辛かったのを覚えています。
お子さんは、日記や作文と聞いただけで辛そうな顔をしていませんか?文章を書くのが苦手な子にとってはまさに苦行です!
では、どうして文章が書けないのでしょうか?
発達障害の子どもは過去を振り返らず、未来も考えず「今」を生きているタイプです。過去を振り返らなくては書けない日記や作文は、そもそも合っていないのかもしれません。
また、日記や作文は、
・頭で思い出したり考えたりする
・文字でアウトプットする
この2つの作業を、同時に行わなくてはいけないのです。
特に読み書き障害(ディスレクシア)の子どもは、文字を書くことが困難ですのでかなりハードルの高い作業となります。
ただ、大人になると、卒業論文や履歴書、企画書など、長い文章を書く機会が増えてきます。大人になる前に、文章を書くことに対する苦手意識は取り除きたいですよね。
発達障害の子どもが長い文章を書くとき、どんな風にサポートしていけばいいでしょうか?
まずお母さんたちに知っていただきたいのは、「何を書いたらいいのか分からない」という子どもに対して、「何でも好きなことを書いていいのよ」という答えでは解決しないということです。
「何でも好きなこと」という表現が抽象的なので、子どもには理解できないからです。子どもから答えを引き出すには、具体的で短い質問をすることです。
「今日、何が一番楽しかった?」
「この本で、どのシーンが一番好き?」
「○○して、どう思った?」
このように質問をすることで、子どもが一番鮮明に記憶していることを明確にします。お子さんが答えてくれたら、それを紙に書いていきましょう。
子どもの楽しい記憶を引き出すには、お母さんが楽しそうに質問するのがコツです。
お母さんの質問に子どもが答えたら、「へーそうなんだー」とか「いいね!」などの肯定的なリアクションもプラスしてください。
次のステップは、先ほどお子さんから聞いた内容をふくらませるために、メモリーツリーの形式で書き起こします。
メモリーツリーとは、キーワードを中心に、それと関係するキーワードを連想ゲームのように、ツリー状に書いていくものです。
発達障害やグレーゾーンで、ワーキングメモリに課題がある子どもは、記憶することが苦手です。
お母さんと今話したことでも、話題が変われば忘れてしまいます。そこで、後から見直せるように、紙に書き起こしましょう。
作文を書く際のメモリーツリーのキーワードは、さきほどの質問に対する子どもの答えです。
そこから
「それはどうして?」
「その後に何があった?」
「そのときどう思った?」
など、質問を重ねて、メモリーツリーを広げていきます。
この段階では、できるだけ大きなメモリーツリーを作ることを意識しましょう。内容のある文章を書くには、ネタは多ければ多いほどいいのです。
メモリーツリーが完成したら、実際に書く内容を選びます。あとはそれをつなげて書くだけです!メモリーツリーを書きながら、ネタが足りなければ質問を重ねて足していきましょう。
お母さんがメモリーツリーを見直して、作文が書けそうかどうかをチェックしてみてください。
日記の宿題や、長期休みの読書感想文、各種作文。すべてこの方法で解決できます!ぜひ試してみてくださいね。
講師:渡辺みゆき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)