不安が強い子が“安心”を取り戻したママの対応

 

不安が強い子が朝の登校渋りで心を痛めているママはいませんか?涙の朝を乗り越えた“きっかけ”。小さな行動が安心へつながった“気づき”。この記事では親子が笑顔を取り戻した“道のり”をお伝えします。
 

【目次】

1.不安が強い子の心に寄り添うために――今日からできる小さな一歩
2.不安の強さは「弱さ」ではなく、その子が世界を丁寧に感じている証拠
3.登校渋りの娘が元気を取り戻していったママの関り
4.不安の強い子にできる脳ケアをご紹介!
①共感「正しさ」より「受け止める姿勢」が大切
②成功体験は“特別なこと”ではなく、日常の中の小さな達成感から

 
 

1.不安が強い子の心に寄り添うために――今日からできる小さな一歩

 
 
「うちの子、こんなに不安が強くて大丈夫だろうか」そう感じたことはありませんか?
 
 
「不安が強い子は“安心の土台づくり”から始まる」 という視点を踏まえると、不安が強い子への対応は決して難しいものではありません。
 
 
 
 
 
例えば
 
 
・ちょっとした予定変更で固まってしまう。
・ 初めての場所に行く前は、お腹が痛くなるほど心配する。
・ 夜眠る前に「もし失敗したらどうしよう」と涙ぐむ――。
 
 
親として見ているのがつらいほど、子どもの不安が強く現れることがあります。
 
 
不安が強い子は、まわりの変化や人の気持ちに敏感です。
 
 
「どうなるか分からない」ことにとてもエネルギーを使うため、不安が表に出やすいのです。
 
 
不安の強さを 「過剰ではなく、まだ言葉にできない“困りごと”のサイン」 と捉えます。
 
 
つまり、
 
 
不安が強い=失敗しやすい子ではなく
 
 
不安が強い=助けるポイントが見えやすい子 なのです。
 
 
こういった子どもには日常の中の小さな工夫が、大きな安心につながります。
 
 
この記事では、対応法2つお伝えしています。
 
 
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2.なぜ子どもの不安は強くなるの?

 
子どもの脳は、大人よりも「危険かも!」を察知する扁桃体が敏感です。
 
 
不安が強い子の場合、この扁桃体がいつもフル稼働で、ちょっとした変化も“危険信号”として受け取ってしまいます。
 
 
 
 
 
たとえば、
 
 
・朝の予定の小さなズレ
・先生や友達の表情の曖昧さ
・初めての出来事
 
 
これだけで脳の警報が鳴り、体も心もドキドキしてしまうのです。
 
 
不安を落ち着かせるブレーキ役の前頭前野は、中学生でもまだ発達の途中です。
 
 
不安が強い子は特にこの前頭前野の働きが弱まりやすく、「大丈夫、大したことじゃないよ」と自分で気持ちを調整するのが難しくなります。
 
 
だから、朝になると頭ではわかっていても体が動かず、涙が出てしまうこともあるのです。
 
 

3.登校渋りだった娘が元気を取り戻していったママの関り

 
小6になって元気がなくなっていった娘は、夏休み目前に登校しぶりが始まりました。
 
 
夏休みが明けても学校への足取りは重く、辛そうでした。
 
 
 
 
 
しかし、私が声かけや対応を少しずつ変えることで、元気を取り戻していく様子が見えてきました。
 
 
娘の表情も明るくなり、「行ってみようかな…」と自分から言える朝が少しずつ増えていきました。
 
 
娘が再び元気を取り戻していけたのは、不安が強い子の“脳の特性”に合わせた声かけができるようになったからです。
 
 
次の章では、娘が動けるようになったときに実際に取り入れた、 不安の強い子に効く脳ケアのポイントを2つご紹介します。
 
 

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4.不安の強い子にできる脳ケアをご紹介!

 
思春期の女の子は、不安のスイッチが突然入ってしまい、本人も理由が分からないまま苦しくなることがあります。
 
 
「行かなきゃって思ってるのに、体が動かない…」
 
 
「昨日は行けたのに、今日は無理って、自分でもよく分かんない…」
 
 
そんな心の声を抱えている子に大切なのは、理由を聞き出すことより、“そのまま受け止める姿勢”です。
 
 
そんな時に「どうしたの?」「理由を言って」などと追い詰められると、ますます自分の気持ちが分からなくなってしまう子も少なくありません。
 
 
だからこそ、そんな心の声を抱えている子に大切なことを2つお伝えします。
 
 
 
 
 

◆①共感「正しさ」より「受け止める姿勢」が大切

 
不安が強い子は、“自分の気持ちを説明する”こと自体が負担になります。
 
 
そこで大切なのは、答えを求めるより そのままの気持ちを代弁してあげること。
 
 
・理由は分からないけど、今日はパワーが足りない感じなんだね
 
・行きたい気持ちもあるけど、なんか胸がぎゅっとなるんだよね
 
・急に予定が変わるとびっくりしちゃうよね
 
 
正解を求める必要はありません。
 
 
「わかってくれている」という感覚が、子どもの心を大きく支えます。
 
 
 
 
 

◆②成功体験は“特別なこと”ではなく、日常の中の小さな達成感から

 
小さな成功を積み重ねて、“できる自分”を少しずつ育てることを大切にします。
 
 
・嫌だと思いながらも一歩進めた!
・気持ちを1つ言葉にできた!
・「やってみる」と自分で決めた
 
 
これらを見つけたら、大げさなくらい認めてあげてください。
 
 
成功体験が増えるほど、未来への不安は薄れ、安心の土台が強くなっていきます。
 
 
不安が強い子に必要なのは「がまん」でも「根性」でもなく、“安心して挑戦できる環境”を整えることです。
 
 
気持ちを代弁してくれる大人の存在。
 
 
小さな成功の積み重ね。
 
 
これらがそろったとき、子どもは自分から「やってみよう」と思えるようになります。
 
 
不安は消えなくても大丈夫! “不安があっても動ける自分” が育っていくのです。
 
 
まずは、今日一つだけ「できたこと」を見つけて、声をかけてあげてくださいね。
 
 
 
 
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執筆者:瑞上 ようこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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