お子さんの注意力のなさにがっかりしている方はいませんか?もしお子さんが「料理をしたい!」と言ってきたらチャンスです!なぜならキッチンは教材の宝庫!そして料理には発達障害・グレーゾーンキッズの注意力をUPさせるカギがあるんです。 |
【目次】
1.キッチンは教材の宝庫!子どもの好奇心が「料理」に向いたらチャンスです!
2.「好きこそものの上手なれ」好奇心と経験の積み重ねが「できた!」につながります
3.発達障害・グレーゾーンキッズの注意力をUPさせる秘密の声かけとは?
1.キッチンは教材の宝庫!子どもの好奇心が「料理」に向いたらチャンスです!
こんにちは!突然ですがお子さんの注意力のなさにがっかりしているお母さんはいませんか?
・モノをなくす
・忘れ物が多い
・うっかりミスが多い
こんなことにお困りでしたら、もしかしたら料理が役に立つかもしれません。
おうちでお母さんがお料理をしていて、お子さんが「料理をしたい!」言ってくることがあったらチャンス!この好奇心に、ぜひ応えてほしいのです!
今日は、料理がなぜ発達に良い影響があるのか?と、お子さんが超簡単にできる初めての料理をお伝えしますね。
さて、皆さんは「五感」って知っていますか?
五感とは「味覚・触覚・聴覚・嗅覚・視覚」の5つの感覚のこと。キッチンにはこの五感を刺激してくれるものがたくさんあります。
・季節の果物や野菜の色やかおり
・食材や調理器具の手ざわり
・じゅーっと焼ける音、トントン切る音
こんなふうに子どもが興味を示すものであふれています。まさにリアルな教材の宝庫なんです。
そして料理って、マルチタスクをこなしているってご存じですか?
・メニューを考える
・切ったり、まぜたり、こねたりする
・見本どおり盛り付ける
こんなふうに、考えながら手や目を同時に動かす作業が続くので、頭をフル回転させないとできない高度な作業なんです。
でもちょっと待って。私たちだって最初から上手にできていたわけではありませんよね。
では、何かが「できる」ようになるとき、頭の中ではどんなことが起きているのでしょうか?
2.「好きこそものの上手なれ」好奇心と経験の積み重ねが「できた!」につながります
実は脳の中には、大きくわけて8つのエリアがあります。見たり、聞いたり、考えたり、運動したりできるのも、このエリアがあるおかげです。
そしてそのエリア同士をつなぐ「道」があることで、私たちは人間らしい活動をすることができます。
例えば、考えながら料理する、話を聞きながらノートをとる、相手のプレーを予測しながらボールを蹴る…
このような複雑な行動ができるようになるのは、何度も繰り返して「経験」することで、この道が高速道路のように太くなるから。
反対に子どもの脳の中にあるこの道は、例えるなら田んぼのあぜ道。いろんなエリアへつながる道が細いので、大人にくらべればテキパキしてないし、不器用ですよね。
そしてこの道を太くするのに必要なのが、先ほども紹介した五感からの刺激なのです。
・いい匂い!
・おいしそう!
・これなんだろう?
こんな好奇心が子どもの「やってみたい!」という行動を引き出します。
そして興味のあることを繰り返していくことで、経験が積み重なり、脳はぐんぐん発達していきます。
だからやればやるほど、できることがふえていくんです。「好きこそものの上手なれ」まさにその通りですよね!でも、ただ刺激があるだけではダメなんです。
どういうことか?というと、発達障害・グレーゾーンの子どもの脳の中では「見たもの・聞いたものが全部同じ強さで自分に訴えかけてくる」という現象が起きていることがあります。
実はこの中から、「自分にとって必要な情報を選んで、対象に注意を向ける力」がないと、注意力はUPしません。
料理なら、注意力がないことでどんなことが起きてくるでしょうか?
・包丁で手を切る
・調味料の分量を間違える
・見本通りに盛りつけできない
ということが起きてきます。
じゃあ結局、注意力をUPさせるにはどうすればいいの?うちの子にはムリなんじゃ?
そんなことありません!こんなときに必要なのは、そう!お母さんのある「声かけ」なんです!
3.発達障害・グレーゾーンキッズの注意力をUPさせる秘密の声かけとは?
お子さんの注意力を引き出すお母さんの声かけ、それは
「よーく見て」
「じーっと見て」
という言葉。え?それだけ?と思われるかもしれませんが、これだけです。この声かけで、1つのモノにフォーカスすることができ、注意力がUPします。
そこで、初めてのお料理でおすすめなのは「バナナヨーグルト」。これなら火を使わないので安心です。
包丁を使うのはまだ早いかな、と思ったらカトラリーナイフを使ってください。刃物であることに変わりないので充分注意してくださいね!もちろんちぎってもOK!
バナナの皮むきをして、自分で切ってもらいましょう。切ったバナナを自分でお皿にもり、ヨーグルトをかけて完成です。
超簡単ですよね!これならお母さんもノンストレスです!
こんなときにお子さんの様子をみながら、声かけに一工夫してみてください。
・「よ~く見て!バナナってどんな形に似てる?」
・「バナナの皮、さわったらどんな感じがする?」
・「お母さんが切るところじ~っと見ててね!」
こんなふうに五感に訴える質問をすれば会話もはずみます。
そして、最後に必ずして欲しいこと。それはみんなで食べて、「おいしい~!」「ありがとう」と感想や感謝を伝えてあげること。
これは、お母さんが一番よくわかっていますよね!人と人が心を通わせる食卓に子どもが自分で作った料理が並んだらどうでしょうか?
家族に食べてもらい、喜んでもらったら、すごく嬉しいはずです!
いかがでしたか?おいしい、たのしい記憶を積み重ねて、またやってみたい!という意欲を引き出せればまさに好循環!
この週末にぜひお試しください!
執筆者:須藤ゆかり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)