「子どものトイレの回数が多い気がする。もしかして頻尿?」と感じているお母さんはいませんか?その頻尿、もしかしたら集団生活への苦手意識とつながってしまうかも!?お母さんができる頻尿への対応法をお伝えします。 |
【目次】
1.あれ?うちの子、トイレばっかり行っているかも?
「さっきもトイレに行ったはずなのに、また行ってるような…」
「またトイレ行ってるの?1回で済ませてよ!」
「あまり飲み物とらないほうがいいんじゃない?トイレ近くなるよ」
このようにお母さんが感じたり、お子さんに言ったりしていませんか?それ、もしかすると、頻尿の症状が出ているのかもしれません。
頻尿とは、膀胱に尿がたまっていないのに尿意を頻繁に感じる状態のことです。通常であれば、尿意でトイレに行くのは1日に4~6回といわれています。しかし、頻尿の症状が見られると、トイレの回数は1日10回以上になります。
小さな子どもだけではなく、大人にもある症状なので、経験したことのあるお母さんもおられるのではないでしょうか?
発達障害の子では、自閉症スペクトラム(ASD)タイプにみられることが多いようです。不安が高い、ひといちばい敏感な子(HSC)にも、頻尿の症状が出ている子がいるかもしれませんね。
頻尿の状態になると、すぐにトイレに行けない環境に対して不安が強く、行動が制限されることがあります。ときには、集団生活への苦手意識とつながることも…。次の章以降で、詳しくお伝えしていきます。
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2.なぜ頻尿が集団生活への苦手意識と関係するのか?
すぐにトイレに行けない状況というのは、頻尿の子にとっては非常に不安が高い場面です。集団生活では、周りに合わせて行動することが求められることが多いですよね。
保育園や幼稚園ではトイレが毎日時間を決めて活動に組み込まれていたりすることもありますし、小学生であればトイレは休み時間に済ますものという指導がなされていたりもします。
子どもにとっては、トイレ問題だけでもかなりのストレス。その上に、学校で授業中にみんなの前で「トイレに行ってきます」と言わないといけないと考えるだけで、学校に行きたくなくなってしまう子もいます。
また、集団生活にはつきものである遠足や発表会などの行事。行事のときは、普段に比べ、トイレに行けるタイミングの見通しがもちづらいもの。「いつトイレに行けるんだろう?」と考えるのも、不安に拍車をかけてしまいます。
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3.周りにしてほしい頻尿への対応
頻尿への対応は、とにかく不安を取り除くこと!ですので、むやみにトイレへ行くことを禁止したり、待たせたりしないようにしてください。
行きたいのなら、行かせる。シンプルですが、それが鉄則です。
中には、周りが禁止していなくても、不安が高く、なかなかトイレに行くことを言い出せない子もいます。そんなときは、周りの人や本人と相談して、あらかじめ合図を決めておきましょう。
手をグーにして挙げるハンドサイン、文字や絵をかいたメモを見せる、先生の机に鉛筆などのモノを置く…言葉以外で意思表示ができるようにします。
先生と相談して支障がないようであれば、意思表示なしでトイレへの行き来ができるようにしておくことも、お子さんの状態によっては必要な対応かもしれません。
また、周囲が神経質になることで、頻尿を長引かせてしまうことがあります。ですので、周りの人が神経質にならないこともポイントです。
「トイレ済ませた?」「大丈夫?」と何回も確認することは、子どもの尿意への過敏さをより高めてしまいます。トイレの確認はさらっとして、本人があまり気にしすぎないように配慮してあげてくださいね。
子どもがしっかり発達していくにつれて、頻尿は和らいでいくものです。「発達すれば大丈夫!」と、周りが大らかに構えてあげてくださいね。
執筆者:渡辺カナ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー、臨床心理士)