女の子のASD、アスペルガーの発達障害・グレーゾーンの人は特性が目立ちにくく、早期での診断が難しいです。しかし女の子本人は、成長するごとに他の女の子とのズレを感じ、悩みます。そんな時、お母さんの理解と支援があれば、お子さんの心も安定し、大きく成長できるのです。 |
【目次】
1 ASD、アスペルガーの発達障害の女の子は、思春期で特性が明るみに?
2 発達障害の女の子は、「普通」になるために努力しすぎて疲れています
3 お母さんができる対応は?大事なのは「コミュニケーション」と「ルール」
1.ASD、アスペルガーの発達障害の女の子は、思春期で特性が明るみに?
最近、発達障害に関する話題が増えてきていますね。それに合わせて、発達障害と診断される子どもも増えています。
診断が確定するのは、幼児期が多いですが、女の子のASD(自閉症スペクトラム)、アスペルガーの発達障害・グレーゾーンの場合は、特性が目立ちにくく、この時期では見過ごされることも。
さらに見過ごしが長引くと、思春期ごろになって、うつや不眠、摂食障害などの二次障害を発症して病院へ。この時に初めて、発達の特性が明るみになる…こうなると、治療や対応がより難しくなり、回復までの時間も長くかかります。
もしお母さんが、お子さんの言動に「あれ?」と思ったり、お子さんの表情や行動に「心配だな…」と思われたら。
どんな時に「あれ?」と思ったか、「心配だな…」と思ったお子さんの言動をメモに取り、記録しておきましょう。
そのメモをもとに、
・学校に相談する
・教育支援センターに相談する
・医療機関で診察を受ける
といった対応をとってください。
・学校に相談する
・教育支援センターに相談する
・医療機関で診察を受ける
といった対応をとってください。
お母さんの気づきの力はお子さんにとって、お母さんが一番近い存在であるからこそ。1日でも早く、対策を始めることでお子さんの困りごとが改善しやすくなるのです。
2.発達障害の女の子は、「普通」になるために努力しすぎて疲れています
ASD(自閉症スペクトラム)、アスペルガーのグレーゾーンの女の子は特性が目立ちにくくても、困りごとを抱えています。
小学校3、4年生くらいから女の子同士のグループでの行動が目立ち始めます。発達障害・グレーゾーンの女の子は、この頃から
・女の子のグループになじめず、孤立している
・思ったことを口に出してしまい、変な子と思われる
・素直すぎて、相手の言うことを真に受けてイジられる
・あいまいな話や冗談が理解できず、会話が続かない
・思ったことを口に出してしまい、変な子と思われる
・素直すぎて、相手の言うことを真に受けてイジられる
・あいまいな話や冗談が理解できず、会話が続かない
このような困りごとに気づき、周りの子とのズレを感じはじめます。
「なぜ、私は他の子と違うんだろう?」と考えて悩む子や、他の子と同じように振る舞えるよう、努力をする子もいます。このような状態が続くと疲れやストレスがたまり、体調不良を訴えるようになります。
朝に起きられなかったり、夜に眠れない。
常に体がだるい、頭痛、めまいがする。
胃腸の調子が良くない。
気分のアップダウンが激しい。
常に体がだるい、頭痛、めまいがする。
胃腸の調子が良くない。
気分のアップダウンが激しい。
これらの体調の変化も、ASDやアスペルガーの発達の特性から起こっている可能性があるのです。
3.お母さんができる対応は?大事なのは「コミュニケーション」と「ルール」
ASD(自閉症スペクトラム)、アスペルガーの主な特性は
「人とのかかわりが苦手」
「コミュニケーションがうまくとれない」
「空気が読めない・こだわりがある」
「人とのかかわりが苦手」
「コミュニケーションがうまくとれない」
「空気が読めない・こだわりがある」
ですが、特性のあらわれ方は人によって様々です。まずは、お子さんの特性を理解してあげましょう。
ASD、アスペルガーのお子さんは、自分の気持ちや考えを言葉にして伝えることが苦手です。
このことを気にして
「うまく伝えれないから、言ってもムダ」とか
「伝えかたが下手だから、バカにされそう」とか
「話すのが苦手なことで、怒られる」
という風に考えて、言おうとしない子もいます。
「うまく伝えれないから、言ってもムダ」とか
「伝えかたが下手だから、バカにされそう」とか
「話すのが苦手なことで、怒られる」
という風に考えて、言おうとしない子もいます。
お子さんが、自分から話すのが苦手なタイプなら、お母さんから声をかけてください。
会話するときは、テーブル向かい合って座るのではなくお子さんのとなりに座ってあげるのがポイント。この方が、お子さんは安心します。
学校の様子を聞くときは、
「今日の給食は食べられた?」
「学校のことで、困ってることはある?」
と何について話してほしいかを明確に。
「今日の給食は食べられた?」
「学校のことで、困ってることはある?」
と何について話してほしいかを明確に。
もし、お子さんが困りごとについて話してくれたら、お子さんが原因での内容であっても、共感を持って、肯定してあげるような態度で接してあげてください。
お子さんから具体的な話が聞けない場合は学校の先生や、クラスメイトの子からお子さんの様子を聞いてみましょう。
その上で、
学校での友達との接し方
生活のリズムを整えること。
男の子の前でしてはいけないこと
学校での友達との接し方
生活のリズムを整えること。
男の子の前でしてはいけないこと
「女の子らしさ」を求めるより、ルール化して分かりやすいように説明してあげてください。 ASD、アスペルガータイプの女の子は、明確にルール化されていると理解が早く、素直に行動します。
お母さんから、これらのルールを伝えてあげるとお子さんも安心します。お子さんができている行動、守れたルールは、ぜひ褒めてあげてくださいね。
ASD、アスペルガーの特性がある女の子は、他の女の子より優れている部分もたくさんあります。 お母さんのコミュニケーションとサポートで得意なところを伸ばしてあげると、お子さんも大きく成長し、未来への可能性も広がることでしょう。
執筆者:渡辺みゆき
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)