おしゃべりが止まらない!発達障害の子どもと楽しく会話ができる2つのポイント

 

発達障害・ADHDの子どもはおしゃべりがとまらない子がいますよね。お母さんが忙しくしていても、ずーっとしゃべり続けていることがよくあります。今回はおしゃべり好きをやりとり上手にするコツをお伝えします。
 

【目次】

 

1.発達障害・ADHD傾向の子どもは話し出すとエンドレス…

 
 
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもの中にはおしゃべりが止まらず、ずーっとしゃべり続けていることがよくありますよね。
 
 
お母さんがどんなに忙しくしていてもお構いなしに、一方的におしゃべり続けるので、どう対応したらいいのか困っているお母さんも多いと思います。
 
 
我が家の息子も小さいときからとてもおしゃべりでした。
 
 
好きな車の話を始めると、止まりません。
 
 
「○○っていう車が来てね、…スピード出していてね、〇〇っていう車が追い越していって…」
 
 
と話がエンドレス
 
 
お風呂の中でひたすらしゃべるので、なかなかお風呂から出られません。お風呂から出ても、着替えをせずにまだまだしゃべり続けるのです。
 
 
聞いてあげたい気持ちはあるけれど、もう寝る時間だし、まだ家事は残っているし、疲れているし、と思うこともあります。
 
 
だんだん「いつ終わるんだろう」と嫌気がさしてきていました。
 
 
 
 
もしかすると、学校では友達にあまり話を聞いてもらえず、家で発散してしゃべっているのかもしれませんが、「少し静かにしてよ」と言ってしまうこともありました。
 
 
こんな風に一方的にしゃべってばかりでは、学校でも家でも相手にはうんざりされるばかりです。
 
 
一方的にしゃべるのではなく、お互いに気持ちのいい会話にするためには、どのような対応をしたらいいのでしょうか。
 
 
その方法についてお伝えしていきます。
 
 
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2.「全部しゃべりたい~」脳の〇〇がおしゃべりにさせている⁉

 
 
発達障害・ADHD傾向の子どもは、どうして一方的にしゃべり続けてしまうことがあるのでしょうか?
 
 
実は脳の中で、強力なおしゃべり回路があるため、おしゃべりが止まらないのです。
 
 
どのような回路なのか説明しますね。
 
 
1.まずは、耳から音として情報が入ってきます。
→「リンゴ」という音が入ります
 
 
2.音を処理する場所に送り、情報を理解して意味がわかります。
→『赤くて、甘酸っぱい、果物のリンゴだな』と、意味がわかります
 
 
3.最後に、ことばを発語する脳に伝わり、ことばを発します。
→「あー、リンゴね」と答えを口から言います
 
 
発達障害・ADHD傾向の良くしゃべる子は、情報が入り、理解して、発語する=おしゃべり回路がとても発達しているのです。
 
 
 
 
一方で、脳に記憶を留めておく部分はあまり発達していません。
 
 
ですから、興味のあることが耳から入って理解し、頭の中で思いついたことを脳にとどめておくことが難しいのです。
 
 
口から出さないと忘れてしまうので、しゃべりたいと思ったときに、相手におかまいなしにエンドレスにしゃべり続けてしまうのです。
 
 
これらの脳の特性のためにしゃべり続けてしまうので、自分でもどうしようもありません。
 
 
むしろ「静かにしてよ」と無理にやめさせてしまうと、「僕の話は聞いてもらえない」と心が荒れてしまう結果になるのです。
 
 
では、このおしゃべりにどのように対応していけばいいのでしょうか?
 
 
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3.おしゃべり好きをやりとり上手に変身させる2つのポイント!

 
 
一方的によくしゃべる発達障害・ADHD傾向の子どもにはどう対応していったらいいでしょうか?
 
 
ポイントは2つあります。
 
 

◆①話す時間を具体的に決める

 
 
お母さんが時間がなく慌てていたり、疲れていたりするときってありますね。
 
 
全部聞いてあげるとぐったりしてしまいます。
 
 
そういうときは我慢せずに、話していい時間を決めましょう。
 
 
「今は聞けないよ」「洗濯が終わったら聞いてあげるね」「今から10分だけ話を聞くね」と具体的に提案してあげましょう。
 
 
話す時間を具体的に決めることで、子どもは「この時間はしゃべれる」、お母さんは「時間を設けているのでこの時間はしっかり関心を持って聞いてあげる」ことができます。
 
 
お互いのために上手に話す時間をコントロールしましょう。
 
 
ただし、時間があるときはたくさん話を聞いてあげましょう。
 
 
聞いてあげるときのコツは「うん、うん」と、相槌を打って聞いてあげることです。
 
 
相槌を打って聞いてあげると、本人は心が満足します。
 
 
学校では我慢している分、家では好きなことを存分に話せる時間も大事です。
 
 

◆②短い質問を挟む

 
 
しゃべり続けているときに、「それはどこで見たの?」「どんな形の車だった?」「何色の車?」「誰と乗ってるの?」と短く質問を挟みます。
 
 
一方的にしゃべる合間、合間で、聞いているお母さんが質問を投げかけます。
 
 
頻繁でなくてもいいので、会話が小刻みになうように質問を投げかけます。
 
 
子どもは、「ん?高速道路で」「え、赤色の車」とさっと質問に答えます。
 
 
すぐに自分の会話に戻るとは思いますが、質問を挟めることで、子どもがやり取りを覚えていきます。
 
 
やり取りを挟んであげることで、一方的に話すことが減ってきます。
 
 
少しずつやり取りができるようになると、自分の伝えたいことが相手に伝わるような会話ができるようになってきます。
 
 
 
 
いかがでしたか?
 
 
よくしゃべる子どもに対応するポイントは2つ!
 
 
①具体的に話していい時間を作る
②短い質問を挟む
 
 
です。
 
 
子どもが夢中になって話す内容は、とても面白いものがたくさんあります。
 
 
おしゃべりなお子さんとコミュニケーションをすることは、お子さんの脳がどんどん発達しています。
 
 
「そんな発想ができるんだ!」とお母さんも興味を示し、子どもとの会話を目一杯楽しんでくださいね。
 
 
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執筆者:石井花保里
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
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