子どもが学校に行くだけで疲れている、なんて様子はありませんか?発達障害ASDタイプの子は学校生活だけでもストレスを感じやすく、疲れやすい傾向があります。 もし表情が曇ってきたり行き渋りが見えたら、やってもらいたい対処法があります。 |
【目次】
1.発達障害ASDタイプの子が学校に行くだけで疲れるのはなぜ?
2.子どもは毎日学校で戦っているのかもしれません
3.学校ではみんなと同じことをするのが当たり前?
4.発達障害ASDタイプの子どもに効く!おうちでの対応法
①緊張が和らぐ声かけ、関わり方の工夫
②十分な休養をとらせる
1.発達障害ASDタイプの子が学校に行くだけで疲れるのはなぜ?
学校から帰ってきた子どもが、家でゴロゴロ、だらだらしている、機嫌が悪いなど疲れている様子はないですか?
もしくは、ゲームやYouTubeなどにのめり込んで、注意しても次の行動になかなか移せない、なんてことはないですか?
忙しいママからすると、学校から帰ってきたんだから、早いうちに宿題すませたらいいのに・・・。
ご飯もさっさと食べてお風呂も早く入ってよ!と思ってしまいますよね。
けれども、特に発達障害ASDタイプの子どもにとっては学校に行くだけで精一杯!
学校で決まった時間を過ごすだけで疲れてしまう、ということがあるのです。
けれども、子どもからすると、やっとお家に帰ってきたんだからゆっくりさせてよ!と思っているかもしれません。
子どももやらなきゃ!と分かっていても、気持ちが上がらず次の行動になかなか移せないこともあるんです。
もしかして、うちの子体力ないのかな?頑張りが足りないのかな?ちゃんとできるようにしつけなきゃ!と思うママもいるかもしれませんね。
けれども、学校に行くだけで疲れてしまう発達障害ASDタイプの子どもにとっては、ママのプレッシャーは余計に負担に感じてしまうこともあるのです。
では、一体どうしたらいいのでしょうか。
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2.子どもは毎日学校で戦っているのかもしれません
発達障害ASDタイプの子どもが学校に行くだけで疲れてしまうのは、脳の特性によって、さまざまな苦手をもっていることが大きな原因です。
まず、その特性について説明します。
◆感覚過敏
発達障害ASDタイプの子どもは聴覚や視覚、触覚など5感に過敏性を持つ子が多くいます。
例えば、聴覚過敏があると学校では周りのお友達の声やエアコンなどの稼働音などが気になって、授業に集中しにくいことがあります。
視覚過敏のある子は蛍光灯の光や白いノートをまぶしく感じたり、壁紙などの細かい模様を気持ち悪く感じる子もいます。
他にも給食がどうしても食べられない、学校の制服がチクチクして嫌など、感覚の過敏をストレスに感じ学校生活が負担に感じることがあるのです。
◆空気が読めない、あいまいな表現が伝わらない
周りの状況を察して判断する力が弱いため、言わなくても分かるよね、普通はこうだよね、ということが伝わっていないことがあります。
そのため、お友達や先生が話している冗談や比喩表現が分からず、周りと違う反応をとってしまい、浮いてしまうのです。
みんなが笑っていても、自分だけ分からない、もしくは自分だけが腹を立ててしまうことがあると不安になってきますね。
◆勉強が苦手
学校での勉強は、集中して人の話を聞き、聞いたことを覚えておいて次のことを考えたり、黒板を見ながら、ノートの書き写したりとたくさんのことを一度にこなさないといけません。
これは脳のあちこちの能力を使うため、脳に特性がある発達障害ASDタイプの子どもにとって負荷がとてもかかることなんです。
集中し続けることが苦手、覚えておくのが苦手、目で追うことが苦手、文字を書くことが苦手・・・。
そういった苦手なことがあると、頑張ってもうまくいかない、なんてことが起きてくるのです。
◆運動が苦手
発達障害ASDタイプの子の中には協調運動障害といって、手や足、目をバランスよく使って体をスムーズに動かすことが苦手な子がいます。
この協調運動障害があると、ボールを投げる、蹴る、走る、縄跳びを跳ぶといった体を動かすことがぎこちなくなってしまうのです。
周りからは分かりにくいですが、階段をイチ・ニ、イチ・ニと頭の中でリズムをとらないと実は降りにくいんだ、という子もいます。
このように発達障害ASDタイプの子どもはそれぞれの苦手をかかえていながら、学校の集団の中で他の子と同じように活動しようと必死に頑張って過ごしているのです。
3.学校ではみんなと同じことをするのが当たり前?
けれども、日本の一般的な学校では、まだまだみんなで同じようにすることが求められます。
小学校でも制服のある学校もありますし、授業はみんな決められた席で周りの子と同じように座って授業を受けるのが当たり前。
給食は苦手があっても残さず時間までに食べないといけませんし、分かっていてもいなくても授業はどんどん進んでいくのが一般的。
子どものペースで過ごすことが難しいのです。
そのため、発達障害ASDタイプの子は様々な苦手がある中で、周りの子と同じように振る舞うため、頑張り続けなければならないのです。
「学校ではちゃんとしなきゃ!」とずっと気を張って緊張した状態でいるのなら、学校に行くだけで疲れてしまうのは仕方がないことかもしれませんね。
子どもも「なんだかうまくいかない」「ほかの子と同じようにできない」と感じることが多くなると、気持ちまでも沈んでしまます。
すると、頑張りすぎて頭痛や腹痛、睡眠障害などの身体へも症状がでることもあるのです。
では、そんな疲れやすい子どもにお家ではどのような対応するといいのでしょうか?
4.発達障害ASDタイプの子どもに効く!おうちでの対応法
ここでは、発達障害ASDタイプの子どもに効くおうちでの対応法を2つお伝えします。
①緊張が和らぐ声かけ、関わり方の工夫
発達障害ASDタイプの子どもは一生懸命やっていても周りの子と同じようにできない、うまくいかないことが多くあります。
すると、今の自分がすばらしい!と感じられず、自分を認めるという自己肯定感が低くなってしまいがち。
この自己肯定感が低いと意欲がわき起こりにくくなり、子どもの成長過程に大きな影響がでてきます。
ですから、子どもが苦手なことがあっても頑張っている自分は素晴しい!と思える声かけをしてもらいたいのです。
そのポイントとなるのが、スモールステップ褒めです。
子どもは、たとえそれがほんの少しの結果しか出ていなくても、今やれることを精一杯頑張っています。
その頑張りをママはわかっている、認めているよと伝えるため、日常的なことをしただけでも、行動を起こしたスモールステップを褒めるのです。
例えば
「今日もみんなと歩いて学校行ってたね」
「5時間目まで授業だったのね、大変だったね」
「苦手な算数の授業あったんだ、お疲れさん」
「今日もみんなと歩いて学校行ってたね」
「5時間目まで授業だったのね、大変だったね」
「苦手な算数の授業あったんだ、お疲れさん」
など、優しい声でそっと話してみてください。
子どもの行動を肯定した言葉かけは「今のあなた、そのままがいい」と伝えることになります。
すると、子どもは大変だけどママが自分を分かってくれていると感じることができ、子どもにとって気持ちの拠り所となるのです。
②十分な休養をとらせる
大人もそうですが、また明日からも頑張ろうと思うためには、気力・体力が必要です。
そのためには十分な休養が重要になってきます。
発達障害ASDタイプの子どもは私たち親が考えるよりも心も体もヘトヘトに疲れてしまっています。
そのため、早めに寝かせることももちろん大事ですが、時には本人の様子を見て、学校を早退させたり、通常の休日以外にもお休みさせることも検討してみてください。
変な休みグセがついちゃうんじゃない?と思うかもしれません。
しかし、日々の疲れから学校への拒否感をもってしまうよりも、心のバランスをとりながら登校できた方が、子どもの気持ちのあり方としてもいい方法ではないでしょうか。
親が学校に行くこと自体を柔軟に捉えることで、子どもも学校がしんどい!と思ったときには相談しやすくなりますし、気持ちにも余裕がもてます。
いかがでしたか?
子ども達は私たちが考えるよりも、学校で頑張って過ごしています。
子どもに疲れが見えた場合には、肯定的な言葉かけをして、早めの休養をとらせ、気持ちが軽くなるようサポートしてあげてくださいね。
子どもの心にゆとりができて、また頑張ってみようという気持ちがもてるようになりますよ。
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