発達障害・グレーゾーンの子の幼稚園の選び方とは?プレ幼稚園を活用した園選びのコツ

発達障害・グレーゾーンのお子さんの幼稚園選びに困っていませんか?小学校に入るまでの大切な幼児期をどこで過ごすかはしっかりと判断したいものですよね。プレ幼稚園を活用すれば、お子さんに合った環境を選ぶことができます!
 

【目次】

 

1.発達障害・グレーゾーンの子どもに合った幼稚園が分からない

 
 
来年度にお子さんの入園を控えているお母さん、もう幼稚園の検討はされていますか?
 
 
実は、幼稚園選びも地域によっては大変なものです。園の教育方針や規模も様々ですし、私立幼稚園を検討されている方は、選択肢がたくさんあって迷いますよね。
 
 
特に、発達障害・グレーゾーンのお子さんの環境は慎重に選びたいもの。
 
 
じっとしていられないことや不安が強いなどの理由から集団が苦手になりやすい子どもたちが、少しでも楽しく過ごせる環境を用意してあげたいですね。
 
 
ざっくりと幼稚園の種類を分けてみます。
 
・お勉強系で礼儀などもきっちり教える園
・のびのび系で自由に遊ぶ時間が多い園
・お勉強系とのびのび系の中間の園
 
これを見ると環境がガラリと変わりそうなことが分かりますね。
 
 
最近では子ども園の幼稚園部という選択肢もありますし、お母さんたちは混乱しませんか?
 
 
 
 
今回は、わが家の幼稚園選びを例に発達障害・グレーゾーンのお子さんに合った園選びのヒントをお伝えしていきます。
 
 
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2.口コミだけでは決められない!幼稚園の選び方とは

 
 
私には3歳の息子がいます。コロナでの休園期間も終わり、6月からようやく毎日幼稚園に通えるようになりました。
 
 
昨年の今頃は、幼稚園選びにとても頭を悩ませていました。私が住んでいる地域では、私立幼稚園の中から選ぶのが当たり前で、その選択肢もかなりの数だったのです。
 
 
そして、何より困っていたのは息子に合う幼稚園がどれか分からなかったこと。
 
 
息子は発達障害・グレーゾーン。注意欠陥多動性障害(ADHD)自閉症スペクトラム(ASD)、どちらにも当てはまるタイプで、こんな特性があります。
 
 
・集団行動が苦手でひとりだけ走り回る
・待つことが嫌いで癇癪を起こす
・友達との距離感が分からず近づきすぎる
・不快なことがあると手が出てしまう
・一方的に関係のないことを話し出す
 
 
衝動性が目立っていましたが、繊細さもあってネガティブなことには敏感。とにかく幼稚園で自信を失ってほしくないと思っていました。
 
 
しかし、幼稚園のホームページを何度見ても、ネットの口コミを調べても、当然ながらよく分かりませんでした。
 
 
 
 
公園で出会ったママからもチャンスがあればたくさん教えてもらいました。そして、多くのママが「プレ幼稚園」を活用したことを知ったのです。
 
 
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3.2つのプレ幼稚園を利用したから分かった「大事にしたいこと」

 
 
私が住む地域では、昨年は4月からプレ幼稚園がスタートしました。
 
 
プレ幼稚園とは、次年度に入園を控えた子どもたちが園生活を体験できるものです。手遊び・ダンス・体操・工作などを楽しみます。
 
 
子育て支援のひとつとして募集されるもの、正式入園に有利になるように募集されるものなど…園によってプレ幼稚園の持つ意味は違っているのが実情です。
 
 
毎週決まった曜日に実施する園もあれば、月に1~3回とばらつきのある園もあります。また、全期間を通して親子で通う園もあれば、途中から母子分離して子どもだけ通う園もあります。
 
 
プレ幼稚園の選択肢もいろいろですが、おすすめしたいのは2か所以上利用することです。
 
 
あえて全く違う教育方針の園に行ってみると、幼稚園に求めるものがはっきりしやすいです。
 
 
わが家の場合は、2か所のプレ幼稚園を利用しました。
 
・A園=お勉強系。カリキュラムが豊富で、集団行動も多い。
 
・B園=のびのび系。体を動かすことを大事にして、好きに遊ぶ時間が多い。
 
 
どちらの園も子どもの「自立」を大切にしていましたが、アプローチの仕方が全然違うことが印象的でした。
 
 

◆お勉強幼稚園の場合

 
 
A園ではカバンや連絡帳が用意されていて、連絡帳の出し入れや水筒・カバンを所定の位置に片づけることも子どもひとりで行います。
 
 
工作をするにも列に並んで、箱の中に順番に材料を入れていきます。片づけるときもまた列に並びます。
 
 
と思ったら、次は室内で鉄棒!また列に並びます。先生が鉄棒を片づけている時間はきちんと椅子に座ります。
 
 
2歳をすぎたばかりの息子には難しいことばかり。やがて、この園に行くことを嫌がるようになりました。せまい教室の中に20組の親子と先生がいて、落ち着かない環境でもありました。
 
 
さらには、「入園までにできるようになってほしいことリスト」が配られ、30個以上の項目(例えば2歳でおむつは外れます!など)がありましたが、息子は2個しかできることがなく…。
 
 
A園で学んだことは、集団からはみ出ずに「自立」を育てるのは発達障害・グレーゾーンの息子には合っていない!ということでした。
 
 

◆のびのび幼稚園の場合

 
 
B園は、いつも在園児が元気に走り回っているところでした。自由に遊ぶ時間がたっぷりあり、子どもに遊びたいことを見つけてほしいというのが園の方針でした。
 
 
プレの時間もストレスなくできるレベルの工作、列に並ぶのも1回だけ。みんなと違うことをしたり、ウロウロ動き回ったりしても、先生はにこやかに見守ってくださいました。
 
 
ダンスの時間も強制されません。みんなが楽しそうなのを感じて思わず踊りだしたくなる雰囲気づくりを大事にしている、とのことでした。
 
 
そして、息子のことを褒めてくれるのが何より嬉しかったです。「○○くん、今日も元気いっぱいだね~!」「上手にできたね!」家族以外に褒めてもらう経験が積めることは大事ですよね。
 
 
また、体を動かすことを大事にする園なので、年中さんからは草履をはいている子が多いのも特徴でした。
 
 
B園はのびのびとした時間の中で、褒められながら子どもが「自立」を育てる印象を受けました。
 
 
私が大事にしたかったのはこれだ!と思いました。A園に行ったからこそ見えてきたことでもありました。
 
 
 
 
もちろん、のびのび系より逆に、カリキュラムがたくさんある方が好きな子もいると思います。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どものタイプは様々ですから、どこが合っているのかはプレ幼稚園を活用すれば何度も確かめることができます
 
 
今年はコロナの影響でまだスタートできない園もありますが、始まったときにはぜひチャンスを活用して、発達障害・グレーゾーンのお子さんに合った園選びの参考にしてくださいね!
 
 
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執筆者:たなかはな
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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