発達障害・ASDやADHDの子を育てるママは、次から次へと起きる問題にときには疲れてしまうこともあります。そんなときこそ実践して欲しいのがママが自分の身だしなみを整えること。これにはどんな効果があるのでしょうか。 |
【目次】
1.発達障害の子の子育てはイタチごっこ⁈
2.ASDやADHDの子とママの身だしなみとの関係
3.疲れたときの合言葉「いつもと同じ」がもたらす効果とは⁈
◆視覚的な面からのアプローチ
◆ママのメンタルを整えることに繋げる
1.発達障害の子の子育てはイタチごっこ⁈
発達障害の子の子育てをしていると、1つの問題が解決したら、また次の問題が…と、次から次へと違った問題が起きてきます。
その度に、「こういうときにはこうやって対応しよう」「こんなときの対応はこれで正しかったのかな?」なんて、試行錯誤を繰り返している頑張り屋のママも多いと思います。
私にも、発達障害・自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠陥多動性障害(ADHD)の2つのタイプを併せ持った小学生の娘がいます。
娘の成長とともに、今までとはまた違った困りごとが出てきて、1つ1つの問題を解決し続けることに、ときには疲れてしまうことも経験してきました。
このままイタチごっこを続けていては、そのうち自分がどうにかなってしまいそうという気さえしていました。
そんなパステルキッズ(発達凸凹の子)の子育てに歯止めをかける、ママの秘策をご紹介していきます。
2.ASDやADHDの子とママの身だしなみとの関係
ところで皆さんは、自分の身だしなみを整えることをどれだけ大事にしていますか?
そもそも、ママの身だしなみを整えることって子育てに関係ないでしょ?と思われるかもしれません。
ただでさえ時間に追われ、日々てんてこ舞いなのに、自分に時間をかけるぐらいなら、その分子どものための時間を使ってあげたいと思われる方もいるかもしれません。
しかし、実はママの身だしなみって子どもにもとても影響があるんです。
特に、発達障害・ASDやADHDの特性を持つお子さんを育てるみなさんには、特に意識して欲しいポイントでもあります。
ASDタイプのお子さんですと、強い不安感を抱える子も少なくありません。
いつもと違うこと=不安に繋がりやすく、イレギュラーを嫌うタイプのお子さんも多いのではないでしょうか。
ですから、なるべく「いつもと同じ」にすることが安心材料になります。
いつもと同じを意識してあげれば、安定して過ごせるのです。
また、視覚情報の処理が得意なADHDタイプのお子さんですと、目から入った情報、つまり見たものに影響されやすいという特性があります。
ですから、毎日一番近くで顔を合わせるママが、どんな見た目でいるのか?も大きく影響するのです。
「今日のママ、いつもより元気がないな」
「今日はいつもと違うことがあるのかな?なんか不安になってきたな」
「なんか気持ちが落ち着かなくて、動きたくなってたな」
といったように、ママの見た目の印象によってもお子さんの気持ちや行動が左右されてしまう可能性があるということを、覚えておいていただきたいと思います。
このように、一見無関係に思える発達障害の子の子育てとママの身だしなみにも、脳科学的な結び付きがあるのです。
3.疲れたときの合言葉「いつもと同じ」がもたらす効果とは⁈
では、パステルキッズの子育てで疲れたと感じたときに、ママはどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。
発達障害の子を育てる上でのキーワードは「いつもと同じ」ということです。これにはどんな理由が隠れているのでしょうか。
2つの側面から、詳しく解説していきます。
◆視覚的な面からのアプローチ
1つ目は、視覚的な面からのアプローチです。先ほども申し上げた通り、パステルキッズ達は、視覚情報の処理が得意という特性があります。
ですから、ママには「いつもと同じ」もしくは「いつも以上」の見た目を意識して欲しいと思います。
少なくとも、いつもより、粗末にならないことを意識してくださいね。
今日はどこにも出かける予定がないからといって、1日中部屋着のままでいたり、ノーメイクのまま過ごすことがないようにして欲しいと思います。
「今日のママ、機嫌悪そうだな」「なんか怒ってるのかな?」といったネガティブな印象を与えてしまいますし、子ども達にもなんとなくダラダラした雰囲気が伝染してしまうからです。
ですから、疲れていても、出かける予定がなくても、いつもと同じヘアメイクや服装を心がけてください。
お子さんに「いつも同じ・いつも整っている」というイメージを視覚的にアプローチしていきましょう。
◆ママのメンタルを整えることに繋げる
続いて、2つ目のママ自身のメンタルを整えることに繋げることについてお話ししていきます。
パステルキッズの子育てに追われるママには、常に自分自身を保つという大きな課題がついて回ります。
「わかってはいるけど、それがなかなかできないから大変な思いをしてるんだ!」と思われている方も多いのではないでしょうか。
私も幾度となく、そんな経験をしてきたママの一人です。
「自分がしっかりしなきゃ」
「私がどっしり構えられるママにならなきゃ」
と頭ではわかっているのに、いざ子どもに問題が起こると途端にジタバタしてしまい、それが子どもにも悪影響を与えるといった、負のスパイラルに陥っていました。
ですから、ママが自分自身を保つための1つの手段として毎日同じ見た目を意識するということに取り組んでいただきたいと思います。
これには、先ほどのお子さんの話と同じように視覚的な要因と、それがママ自身のメンタルにも大きく影響するという効果が期待できます。
しかし、常に時間に追われているパステルキッズママたちは、一人の時間を作ることさえ難しい…ヨガや瞑想で自分自身と向き合う時間を作るなど、夢のような話だと思いますよね。
だったら、いつものヘアメイクにかける時間をその時間にしてしまえばいいと思いませんか?
つまり、ヘアメイクにかける時間で、見た目も心も整えてしまおう!というわけです。
みなさんメイクをするときって、鏡を見ますよね。1日の中で、こんなに自分自身をしっかり見つめ、向き合う時間って、他には中々ありませんよね。
ですから、いつもの身支度の時間を自分自身と向き合い心を整える時間にしちゃいましょう。
私の場合は、毎朝子どもを起こす前に全ての身支度を終わらせるので、ある意味誰にも邪魔されずに自分自身と向き合える時間でもあります。
気分が落ち込む日も、いつも通りの家事をこなし、いつも通りの身支度をして整えます。
ため息ばかりが出る朝でも、メイクの1つ1つの過程で少しづつ、いつも通りの自分に近づけていくことができます。
心の中はどん底にいたとしても、せめて見た目だけはいつもと同じ自分を演出するのです。
すると、自然とメンタルも整ってくるのを感じます。
そしてぜひ、身支度を整えた鏡の中の自分に向かってにっこり微笑み「今日も私は大丈夫」と声をかけてみてください。
次から次へと問題が起こる、パステルキッズの子育てに疲れたときこそ、まず整えるべきはママの見た目です。
外見を整えて気分が上がると、不思議と自分の判断・行動にも自信を持てます。
ぜひ、視覚的な影響力を侮ることなく、お子さんのためにも自分自身のためにも、「いつもと同じ・いつも以上」を意識してみてくださいね。
子育ても自分自身も諦めない!パステルキッズママを心から応援しています。
ママの自分時間を子どもの発達にも繋げるヒントをたくさんご紹介しています!
執筆者:永作瑛里
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)