これからは自己表現が必須な時代。しかし発達障害の子どもはコミュニケーション力に問題を抱えがち。特に伝える力に不安があるなら以下のポイントを見てください。毎日のお母さんの言葉かけとやり取りで子どもの伝える力を発達をさせていくことができます! |
【目次】
1.これからの時代を生きる子ども達に必要なコミュニケーション力
2.発達障害の子どものコミュニケーション力に不安がありますか?
3.伝える力を発達させるのは毎日の言葉かけとやり取りです!
①そもそも伝えたいことが頭の中で構成されていない場合
②伝えて欲しいというあまり緊張感・プレッシャーを与えていないか?
1.これからの時代を生きる子ども達に必要なコミュニケーション力
“コミュ障”という言葉を最近よく聞きますよね。大人になってもコミュニケーションが苦手な方はいると思います。
私も基本的には人見知りですし、
「何を話そうかな。」
「大丈夫かな。」
とドキドキするタイプですので、コミュニケーション力が高いのか?と言ったら違うかもしれません。
しかし、コミュニケーション力はいつでもどこでも必要です。
なぜなら、コミュニケーション力は「社会の中で他者との関わりを持つために必要とされる能力」、つまりソ-シャルスキル(社会的スキル)のひとつだからです。
今もこれからも、必要なチカラになってきますね。何より、これからを生きていく子どもへつけたいチカラです。
と言うのも、これから小学校の授業はアクティブラーニングといってディスカッションするスタイルになっていきます。
そして、何よりこれからの時代いかに自分を表現できるのかがモノをいう時代になっていきます。
自分の思いや意見を伝えていかなければ、生き残っていけないかもしれません。
ですので、私自身もコミュニケーション力ない!なんて言ってられないのです。
そこで今回は、発達障害の子どものコミュニケーション力をおうちで伸ばすコツをお伝えします。
2.発達障害の子どものコミュニケーション力に不安がありますか?
発達障害の子どもは脳の特性により、コミュニケーションに問題を抱える場合が多くあります。
相手の表情や話しぶり視線などから、相手の感情や気持ちを読み取ることが苦手なため、その場に適した言葉を発する会話が難しいのです。
また、会話が一方的すぎてしまって内容がかみ合わなかったり、逆に受け身すぎてしまったり、というようなことがあります。
では、コミュニケーション力とはどのような要素があるのでしょうか?コミュニケーション力は以下の3つのチカラで支えられているのです。
①伝えるチカラ
②受け取るチカラ
③非言語能力
今回はコミュニケーション力の中でも子どもの伝える力についてお話したいと思います。
お子さんとのコミュニケーションで、次のような不安を抱えているお母さんもいるのではないでしょうか?
・子どもと会話が続かない!
・子どもが自分の意見を言えない!
・子どもが作文を書くのが苦手!
こんなお悩みも、お母さんの毎日の言葉かけとやり取りで、ググっと伝える力を発達させることができるのです!
3.伝える力を発達させるのは毎日の言葉かけとやり取りです!
まず、子どもの伝える力に不安がある場合に見て欲しいことは
①そもそも伝えたいこと(言いたいこと)が頭の中にあるのかな?
②伝えて欲しいというあまり緊張感・プレッシャーを与えていないか?
ということです。
では、それぞれの場合で、どのように対応したらいいのか見ていきましょう!
◆①そもそも伝えたいことが頭の中で構成されていない場合
そもそも子どもの頭の中で言葉が構成されていなかったり、語彙が足りなかったりしています。
ですから、そんなときはお母さんやお父さんが代わりに整理してあげて欲しいのです。
「こういうことかな?」
「お母さんなら、〇〇気持ちになるよ〜」
と、まずは言葉を乗せていってあげて欲しいのです。
例えば「学校、楽しかった〜?」とお母さんが聞いたときに「うん、楽しかった!」だけで終わるのでなく、今日あった出来事を朝から順番に言ってもらったり、これが難しい場合は逆から言ってもらったりしてみてください。
そうするとこちらも質問しやすいですし、そのときの状況の感情も伝えやすくなりますよ!ぜひ、お子さんに伝える力が欲しい、という方は試してみてくださいね。
◆②伝えて欲しいというあまり緊張感・プレッシャーを与えていないか?
子どもの伝える力チカラが欲しい時、普通のやりとりは成立しているにも関わらず
いざ!何かを説明させよう!
いざ!気持ちを聞き出そう!
とするとき、どうしても緊張してしまうお子さんがいます。
このようなお子さんは、集団生活でも何か発表することが苦手かもしれません。
重要な場面でものが言えないということは緊張が高まり不安が募っています。なので、まずは聞き手は笑顔でハードルを低くして待っていてあげてくださいね。
伝えるチカラをつけたいとき、お母さんの「伝えて」オーラがビンビンになっていませんか?
つまり、伝えて欲しいというあまり緊張感・プレッシャーを与えていないかな?ということです。
そして、子どもが何か伝えてきたときに期待通りの答えでなかったとしても
「よく伝えられたね!」
「教えてくれてありがとう!」
と伝えてあげてくださいね。これが練習です!
緊張しやすく、伝えるのが苦手なお子さんが一生懸命伝えているのに
「それじゃ、分からないよ!」
といった否定的な言葉をかけてしまうと、話すこと自体をやめてしまいます。これは脳の伝えるチカラの部位の成長を、私たちの言葉で止めてしまっているのです。
表現することは一足飛びにはうまくいきません。スモールステップで、どんどん場数を踏ませるつもりで、毎日子どもの伝えるチカラを磨いていきましょう!
▼発達についてお母さんがフォローできるようになる!▼
子どもの伝える力をつけるお家でのコミュニケーションをお伝えします!
執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)