発達障害・グレーゾーンの子どもが冬休み明けに「学校に行きたくない」と言い出さないかと心配なお母さん、登校しぶり対策は早めにするのがベストです。3学期前日になり慌てないよう今から対策を始めスムーズに3学期をスタートさせませんか? |
【目次】
1.発達障害・グレーゾーンの子の冬休みあけの登校しぶりが心配なお母さんへ
2.「学校に行きたくない」に隠れる子どもの本音
3.お母さんが子どもの足を引っ張っている?
♦︎「べき」を押し付けない
♦︎お母さんの不安は伝わる
4.3学期スタートまでにお母さんが家ですることは2つ!
♦︎お母さんがどっしりと構える
♦︎前向きになる声かけ
1.発達障害・グレーゾーンの子の冬休みあけの登校しぶりが心配なお母さんへ
冬休みに入りましたね 。
2学期が終わると同時に、サンタさんからのプレゼントに喜び楽しくリラックスして過ごされていることと思います。
今年はコロナの影響で新学期が始まらないというイレギュラーな長期休校もありました。
その影響で2学期の行事も例年とは違う形で行われるなど、子どもたちも様々なイレギュラーに対応し疲れていることと思います。
ですがそんな2学期の疲れを癒せるのも束の間、3学期の始業日も例年より早い学校も多いと聞きます。
あれやこれやで、あっという間に3学期が始まってしまいます。
お母さんの中には、冬休み明けに子どもが「学校に行きたくない」と言い出さないかと心配な方がたくさんいらっしゃることでしょう。
実は、学期始めは子どもが「学校に行きたくない」と言って対応に困っているお母さんが多いのです。
私にも経験があります。
私も昔は連休や長期休みが明ける前には心配で不安でドキドキしていました。
ですが、心配しても、お母さんの不安が子どもに伝わってしまうだけで事態が好転することはありません。
登校日前日になって子どもの「学校に行きたくない」に慌てないようにしたいですよね。
今のうちからお母さんが対策をしておくことが大事なのです!
2.「学校に行きたくない」に隠れる子どもの本音
では「学校に行きたくない」と言い出すのはどうしてなのでしょうか?
発達障害・グレーゾーンの子どもはネガティブな記憶が残りやすいと言われています。
・先が読めなくて不安
・教室のザワザワ音が怖い
・叱られるのがいや
・叱られるのを見るのがいや
発達の特性により感じ方は人によりさまざまですが、このようなことを敏感に感じ取っています。
発達障害・グレーゾーンの不安の強い子どもの立場から考えると、親の私たちが想像する以上にしんどい環境で頑張っているのです。
子どもの口から出てくる言葉は「学校に行きたくない」ですが、その根本には不安や疲れたという気持ちがあるのです。
ですから、冬休みの間にこの「不安な気持ち」を払拭しておく必要があります。
この不安を払拭した上で3学期が始まるまでに気持ちをプラスの状態にしたいですよね!
3.お母さんが子どもの足を引っ張っている?
子どもの気持ちが解ったところで、次は私たち親の立場をから考えましょう。
♦︎「べき」を押し付けない
皆さんにお伺いします。
子どもに「学校に行きたくない」と言われたら、どのような声かけをしようと思いますか?
「学校は行くところなの。」
「義務教育なんだから仕方ないでしょ。」
お母さんと話しているとこのように言ってしまうことがあると聞きます。
やりたくないことや逃げ出したいことに取り組まなければならない時に、大好きなお母さんにこのような言葉をかけられたら子どもはどう思うでしょうか?
「お母さんは僕(私)の話を聞いてくれない」
「どうせ…」
このような気持ちになり、自信をなくしてしまいます。
親である私たちは、つい子どもに良かれと思い親の「べき」を押し付けがちです。
この何気ない言葉が、子どもの自信をなくしやる気をそいでしまっているのです。
これでは、親の想いとは違う方向にいってしまいます。
ぜひ、お母さんの「こうするべき」を減らしてみてくださいね。
そうすれば、子どもの言動や行動も認められるようにりますし、何よりお母さんが穏やかな気持ちでいられるようになります。
♦︎お母さんの不安は伝わる
2つ目はお母さんの不安は伝わると言うことです。
ついついお母さんも良かれと思い、心配に思うことを先回りして言ってしまいますよね。
昔の私もそうでしたから、お気持ちは解ります!
例えばこのような言葉をかけたりしていませんか?
「大丈夫?学校行けそうかな?」
「準備できた?」
「忘れ物しないようにね」
このような言葉をかけるのは…
・学校に行けなかったらどうしよう
・忘れ物をしたら困るのでは?
というお母さん自身の不安です。
お母さんが発するこのような言葉は、無意識にご自分の不安を解消しようとしている現れです。
このように何でも先回りして伝えているとお母さんの不安も伝わりますし、それどころか
「どうせできないと思ってるんでしょ」
「信頼してくれてないんだ」
「僕(私)はダメなんだ」
と子どもが考えるようになり、次第と自信をなくしてしまいます。
小さい頃や本当に困っているときは別ですが、子どもを信じてそっと見守ることも必要です。
4.3学期スタートまでにお母さんが家ですることは2つ!
子どもが「学校に行きたくない」と言い出さないために、お母さんがすることは2つです。
♦︎お母さんがどっしりと構える
1つ目はお母さんがどっしりと構えることです。
突然ですが、皆さんの子育てのゴールはどこですか?
大人になるまでだったり自立できるまでだったりと人それぞれだと思いますが、少なくとも3学期に学校にいけることを子育てのゴールにしてらっしゃる方はいないと思います。
そう思うと学校に行くことが全てではないのだなと思いますよね。
今は自宅学習でも出席扱いになる所もありますし、フリースクールなど学校以外でも子どもが成長できる場所はある!と腹をくくり覚悟を決めることです。
少し話が飛躍しすぎたかもしれませんが、お伝えしたいことは「学校に行けたらいいけど行かなくてもなんとかなるよね!」と言う心持ちでお母さんがどんと構えていていただきたいと言うことです。
「学校に行くべき」を捨てて「少しくらい休んでも大丈夫」「あなたの気持ちが大切」とお母さんが思っていると子どもにはそれが伝わり安心します。
子どもも心の中では「学校は行かなくてはいけない場所」と思っているので、子どもが相当な勇気を持って「学校に行きたくない」と言ってきたことをしっかり受け止めてあげてくださいね。
子どもに安心というエネルギーを補給し自己肯定感の土台を作ってあげましょう。
♦︎前向きになる声かけ
子どもの不安をなくすには、とにかく自信をつけることです。
それには前向きな声かけをすることです。
とにかく子どものことを褒めて・認めてあげてください!
子どもがいい行いをしたなと思ったら、それを口に出すだけでもいいのです。充分褒めている言葉になります。
例えば、音読の際に
「句読点のところで一呼吸おけたね!」
「大きな声になった」
「姿勢が良く読めたね」
このような前向きな声かけをしてあげて欲しいのです。
やったその時に褒めてあげてくださいね。
ポイントはネガティブなことや注意するようなことは一旦スルーすることです。
10回やったうちの9回できなくても1回できたらその1回を褒め、残りはスルーです!
子どもが良い行いをしたことに注目して前向きな声かけをしてあげることが大切です。
褒めてもらえることが子どもにとって小さな成功体験となり、それが積み重なり自信につながります!
このようにお母さんがどっしり構えて前向きな言葉をかけ続けていると、子どもに安心感がうまれ自信がついてきます!
発達障害・グレーゾーンの子どもへの登校しぶり対策として、是非この2つをトライしてくださいね。
今のうちから実践されることで、気持ちのいい3学期を迎えられますようお祈りしております。
よいお年をお迎えください!
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)