早いものでもう夏休みですね。不安の強いお子さんを育てる親御さんにとっては、夏休み明けの登園・登校しぶりがすでに心配というご家庭もあるのではないでしょうか?今回は、8月中旬からの過ごし方で2学期のしぶりを解消できる対応をお伝えします。 |
【目次】
1.不安が強い子にとっての夏休み後半
早いもので1学期が終了し、夏休みに入りましたね。皆さんのお子さんは夏休みを楽しみにしていましたか?
今年も昨年に引き続き、コロナ禍での長期休暇となり思うように過ごせないという方も多いのではないでしょうか?
不安の強いお子さんにとっては、長期休みに入りホッとしていることも。また、不安の強いお子さんを育てる親御さんにとっては、すでに夏休み明けの登園・登校しぶりを心配に感じている方もおられるかもしれませんね。
私も同じ経験をした親としてその気持ちは痛いほどわかります。
不安の強いお子さんが、夏休み明けに登園・登校しぶりをする理由として、
・1学期のネガティブな記憶が蘇りやすい
・夏休み中の疲れが抜けない
・2学期におこなう行事に対する不安
・長期休みを過ごすことで振り出しに戻る感覚を持つ
などがあります。不安が強いお子さんの頭と心の中はさまざまな想いでパンパンです。
大人からしたら、長期の休み明けでなんで?と思ってしまうこともあるかもしれません。しかし、不安の強いお子さんは対応に気をつけないとしぶるようになってしまう可能性が高まるのです。
今回は、夏休みの過ごし方を工夫することで気持ちよく2学期のスタートがきれる対応をお伝えします。
2.長期休み明けはしぶりがルーティーンだった娘
ここで我が家の話をさせてください。私にも不安が強い娘がいます。長期休み明けの登園しぶりがルーティーンでした。
現在、小学校1年生になりますが、今年は次項で説明する対応で夏休み明けの登校しぶりも回避しようと思っています。
実際、園で3年間対応をしてきて効果を発揮しているので期待大です!
不安が強い娘は、夏休みの前半はとてもテンションが高く、夏を満喫しているのですが、毎年どうしても8月中旬頃から気分が落ちているのが見受けられました。
私としては、長期でたくさん楽しんでいるのだから、2学期からまた頑張って当たり前!とどこかで思っていました。
しかし、実際には2学期が始まると泣いて嫌がり、結果行けないことや家から出られないという日々が続き、頭を悩ませていた過去があります。
夏を楽しんだのだから2学期も頑張れる!と考えていた私でしたが、実は不安の強い娘は夏休み後半から疲れが出てきていることがわかりました。
それには前項でお伝えした理由なども含まれますが、一番の理由は疲れだったのです。
夏休みだから良かれと色々な経験をさせてあげたい!楽しい思い出をたくさん作ってあげたい!と行動していたことが、2学期の登園しぶりにつながっているということがわかりました。
不安の強いお子さんは、神経が過敏なこともあり、楽しいことでも場面ごとに大きな精神的負担がかかっていることもあるのです。それが蓄積されると、言葉では言い表せない疲れにつながってくるのです。
それに気がついてからは、我が家では夏休みの過ごし方を工夫するようになりました。こちらに気をつけてからは、娘も気持ちよく2学期のスタートがきれるようになりました。
この対応は、土日やゴールデンウィークなどの休みにも応用可能です。次項でその対応をお伝えしていきますね。
3.夏休み明けの登園・登校しぶり対策は8月中旬からが本番
我が家では、夏休みの後半(特に8月中旬ごろ)からは、家でゆっくり過ごすように心がけています。
子どもがお友達に会いたいと希望する以外を除いては、大人の都合で人と会うような予定も立てないようにしています。
ですので、全力で遊ぶのは8月前半まで!
ご家庭により、予定を立てる上で難しいこともあるかもしれません。その場合には、前半をなるべくゆっくり過ごすよう調整してみてくださいね。
夏休みは1年のうちで一番長く、楽しい長期休暇でもありますよね。どこの親御さんも子どもにはたくさんの楽しい思い出を作ってあげたいと思うのは当然です。
しかし、不安の強いお子さんは、さまざまな場面で順応しようと知らず知らずのうちに負担がかかっていることがあるのです。
そのかかった負担の疲れが8月後半から2学期にかけて出てきます。その心身の疲れが、まだボキャブラリーの少ないお子さんにとっては違和感となり登園・登校をしぶるようになることも。
少しの調整で気持ちよく夏休み明けのスタートがきれたら、お子さんにとってもハッピーですよね。
不安の強いお子さんと過ごすご家庭は、今年の夏はこの対応を取り入れてみてください。
皆様にとって、楽しい夏でありますよう願っています!
こちらの記事では、簡単な方法でお子さんの情緒が安定するコミュニケーションをご紹介しています。あわせてチェックしてみてくださいね。
執筆者:みずおち梨絵
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)