発達障害・グレーゾーンの子どもは、自分の気持ちや経験を言葉で表現することが苦手です。もし言葉が上手に使えたら、びっくりするほど子どもはぐんぐん発達します。お母さんと楽しみながら、自分の言葉で気持ちを表現できるようになる方法を紹介します。 |
【目次】
1. 発達障害・グレーゾーンの子供は自分の気持ちを表現するのが苦手です
2.自分の言いたいこと、やりたいことを言わないのはなぜ?
3.言葉をぐーんと伸ばすにはお母さんとの楽しいおしゃべりが一番!
◆表現力を引き出す言葉かけ
◆子どもが表現しやすい環境
1.発達障害・グレーゾーンの子供は自分の気持ちを表現するのが苦手です
お子さんが、癇癪を起したり、暴言を吐いたりすることに悩んでいませんか?
発達障害・グレーゾーンの子どもたちは思うようにいかないこと・気に入らないことに対して、嫌だとか、本当はこうしたいと周りに分かるように説明することが苦手です。
そのため、気持ちをうまく伝えられないまま、誰かをたたいてしまったり、イライラして物にあったったりする姿を見ると、お母さんも悲しくなってしまいますね。
言葉で伝えられないということは、学校で経験した出来事をお母さんにうまく伝えることができません。
言葉より先に行動してしまうタイプの子どもは、暴力をふるったり物を壊したりすることで自分の気持ちを発散させてしまいがちです。
困っていることや辛いことを伝えることもできずに、思い余ってイライラしたりかんしゃくを起こしたりすることもあるでしょう。
ママとしては、お友だちと仲良くできなかったり、学校生活が嫌になったりするのではないかと、ますます心配になってしまうのではないでしょうか。
お友達とのトラブルを解消したい!
子どもが癇癪や暴力ではなく、コミュニケーションで解決できるようになってもらいたい!
そんな風に考えていらっしゃるお母さんは多いかもしれませんね。
2.自分の言いたいこと、やりたいことを言わないのはなぜ?
なぜ発達障害・グレーゾーンの子どもは、体験や想いを言葉で表現することが苦手なのでしょうか。
・言葉そのものを知らない
・頭の中に何かが浮かんでも、ちょうどよい言葉でどう表現したらよいのかがわからない
・記憶が弱いため、ぴったりな言葉を探している間に言いたいことを忘れる
・できごと自体を覚えていない
・目の前にあるものをどういう言葉で表現したらよいのかわからない
・目に見えていないものをどんな言葉で表現してよいのかわからない
など、いろいろな理由が考えられます。
ですから、もし子どもが自分の気持ちを自分の言葉で表現したり、説明したりすることができると困りごとは少しずつ減ってきます。
また、自分がやろうとしていること、挑戦しようとしていることを頭の中で言葉としてはっきりさせると、私たちは、考えていることを行動にうつしやすくなります。
さらに、子どもたちは楽しく行動できるようになるので、脳がどんどん成長するし、学習の理解も深まっていくのです。
発達障害・グレーゾーンの子どもが自分の考えや気持ちを言葉で表現する力をつけると、見違えるように自信がついて、毎日をイキイキと過ごせるとなると嬉しくなっちゃいますね。
子どもの脳の発達にとって、行動や気持ちを言語化することはとても有効なのです。
3.言葉をぐーんと伸ばすにはお母さんとの楽しいおしゃべりが一番!
それでは、どうすれば子どもが自分の気持ちを言葉で表現しやすくなるでしょうか?
◆表現力を引き出す言葉かけ
赤ちゃんが言葉を話せるようになる過程を思い出してみてください。
お母さんは、おむつを替えたりミルクをあげたりしながら、いろいろなことを話しかけます。
何回も何回もそれを聞いているうちに、赤ちゃんは声を発するようになります。
そして、お母さんの言葉をまねて、自分でも「あ~あ~」とか「ぶ~」など言えるようになりますよね。
少しずつ自分が聞いた言葉と目の前にあるものや手に触れたものの感覚と言葉が結びついていきました。
その過程は、どんなに大きくなっても変わりません。たとえ、私たち大人であっても新しい言葉と出会う時は同じ。
お母さんがしゃべっている言葉を聞いて、「あ、あれは、○○っていうんだ。」と語彙を増やしていくのです。
「嬉しいね、悔しいね、ワクワクするね、飛びはねたいくらい最高の気分、胸がどきどきするほど感動する、見ているだけで心が温かくなるね…」
など、一緒に同じものを見たり、経験したりした時にママが発した言葉は、子どもの心に届いています。
子どもの発する言葉は周りの大人の会話から学んでいると思って、ぜひ、普段からママが感情を表現することをためらわずにやってもらいたいと思います。
◆子どもが表現しやすい環境
新しく言葉を知ったら、今度はしっかりと使って自分のものにしてもらいたいですよね。
けれども、発達障害の子どもは失敗したらどうしようと不安が先にたってしまい言葉が出てきません。
なので、まずはお母さんと会話の練習をするのが1番です。 なぜなら、失敗しても困らないからです。
子どもも言いやすい環境でならのびのびと表現することができます。
例えば、公園や道を歩いているときに立ち止まって、「よーくみてごらん。なにが見える?」 とお母さんがやさしく声をかけてみてください。
そして、お子さんが答えたものについて、「それはどんな色?何の色に似ているかな?」 と、楽しく質問してあげましょう。
さらに「目をつむってごらん。どんな音が聞こえる?」と、どんどん細かく表現できるような質問をしてみるのです。
お子さんは、一生けん命に考えて伝えようとしますから、静かに待ってあげてくださいね。
ほかにも
ほかにも
「今日、一番がんばったことはなんだった?」
「そのとき、どんな気持ちだった?」
「思い出してごらん?」
「そのとき、どんな気持ちだった?」
「思い出してごらん?」
などど、夕食のときや一緒にお風呂に入ったときに今日1日にあったことを楽しく聞いてみるのも、よい練習になります。
お母さんと楽しくおしゃべりして「言葉で気持ちを表現する練習」は、いつでもどこでもできます。
ぜひ、やってみてくださいね。
執筆者:ここのひなた
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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♡小冊子のご感想
子どもの行き渋りにどう対応するのが正解か分からず困っていました。こちらの本を読んで、行き渋りが悪化する対応をしていたことに気付き、はやめに知れて良かったと思いました。また、どう対応したらいいのか、具体的な対応と声かけが書かれていたので、ありがたいです。今日から取り組んでみます。
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