発達障害ADHDキッズに時間感覚を身につけさせたいのに、なかなか身につかない。そんなお悩みはありませんか?発達障害の特性があると、目に見えないものを理解することが苦手です。時間感覚を遊びながら身につけられる対応法をお伝えいたします。 |
【目次】
1.目に見えないものが理解しづらいADHD
2.「あと5分だよ」のママの対応は理解できてる?
3.時間感覚が身につくと先を見通せるように
4.10文字の「だるまさんがころんだ」で10秒を身につけよう!
1.目に見えないが理解しづらいADHD
注意欠陥多動性障害(ADHD)のように、多動性や衝動性の特性がある子は、目に見えないものを理解するのが苦手な子が多いです。
その目に見えないもものの1つが「時間」です。
時計を使えば数字で表すことができ、視覚化することができます。しかし、時間感覚という観点だと目に見えないため、発達凸凹キッズには理解するのには難しいと思います。
例えば、時計のないところで、お子さんに「5分待ってね」という指示を出した場合、何か夢中になって遊んでいるときの5分と、何もない状況でただ待つ5分とは、時間経過の感覚が変わってくると思います。
小学生低学年くらいだったら、何もない状況で待つのは難しいですよね。目に見えないものへの不安から、3分も待たずに、「まだぁ~」という言葉がでてくるのではないかと思います。
2.「あと5分だよ」のママの対応は理解できてる?
私は注意欠陥多動性障害(ADHD)の特性をもつ息子に、日常的に時間を意識させていこうと考えていました。
そこで、小学校で習う前から時計の数字や針を見せながら声かけをしていました。
息子は、私が仕事に使っていた付箋が好きだったので、時計に付箋を使ってみたり、ときには、タイマーや砂時計を見せながら時間を意識させていました。
すると、5分後にゲームをやめてほしいときも、時計を使って、声をかけることをセットにすることで、自分でやめられるようになっていました。
しかし、時計を使わず視覚化できない状態だと、「あと5分だよ」と声をかけても、そのあと5分の時間が短いのか、長いのかを理解することができませんでした。
むしろ、時間が長くなった!嬉しい!という状態に…
結局、時間が来てもうまく気持ちの切り替えができずに、癇癪を起こす息子。
私はその息子の様子にイライラし、大きな声で強く叱るようになってしまいました。
次は何を工夫すれば切り替えて行動してくれるのかと、さまざまなことをやってはみましたが、アイディアに限界を感じ、根本的に解決しないといけないのだと感じました。
3.時間感覚が身につくと先を見通せるように
ADHDの特性があると、先を見通して行動することが苦手な子が多いです。
時間感覚を身につけるには、次の行動を意識する先を見通す力も必要になってきます。
次に楽しそうな活動が待っていれば、衝動性があるため、すぐに行動を切り替えられることもあります。
一方で、学校での集団生活のように、ルールを守らないといけない状況のときはできなくなってしまいます。
しかし、時間感覚を身につけることができれば、時計を見なくても、およその時間を自分で考えられるようになります。
次の行動への切り替えがいつの間にかできるようになってくるのです。
そのために私が提案したいのは、お子さんに学びと気づかれることなく、時間感覚をお母さんと遊びながら自然に体得できてしまうことから始めていただきたいです。
その方法をご紹介させていただきますね。
4.10文字の「だるまさんがころんだ」で10秒を身につけよう!
苦手なことをさせるときは、得意なところからスモールステップで伸ばしていくということは鉄則です!
まずは、10秒を身につけることから始めてみましょう!
だるまさんがころんだという遊び、一度は遊んだことがあるという方が多いと思います。
だるまさんがころんだ
は10文字ですよね。
その10文字をお母さんが、まずはタイマーなどではかりながら、ちょうど10秒になるようにスピードを調整しながらマスターしてください。
マスターできたら、お母さんが鬼になって、お子さんとだるまさんがころんだをやってみてください!
楽しめてきたら、10文字をお子さんと相談してお子さんの好きな言葉に変えてみてくださいね。
その言葉とスピードがお子さんの脳に届いていくと、10秒という時間感覚をお母さんと一緒に自然とマスターすることができるようになってきます。
10秒がマスターできるようになってきたら、その10文字を2回、3回と繰り返し、6回までやってみてください。
6回=1分になります。
そのときに「1分は、だるまさんがころんだを6回言えばいいんだよ」と時間を意識させる声かけをしてみてくださいね。
親子で一緒に遊びながら時間感覚を身につけることで、お子さんは楽しく時間感覚が身につけることができるようになります。
ぜひ、やってみてくださいね。
自信がない子どもの行動を促すにはこれ!
執筆者:かわきたりの
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)
(発達科学コミュニケーション リサーチャー)