発達障害・学習障害のお子さんが感じてしまいがちな「数字」へのハードル。実は「数の概念」は生活の密着しているものばかりなのです!ご家庭にある「数の概念」を上手に使って、お子さんの「数字」へのハードルを下げてあげませんか? |
【目次】
1 発達障害・学習障害のお子さんへのハードルが高い「数字」の概念
2 毎日のお母さんの接し方で、そのハードルを下げることができるのです!
3 こんな遊びから始めてみて下さい
1 発達障害・学習障害のお子さんへのハードルが高い「数字」の概念
発達障害、特に学習障害のお子さんには「読む」「書く」「話す」のほかに「数字」への抵抗が大きい場合があります。数字の概念とは、「1から順番に数える」「7と8ではどちらが大きい」「5と5は同じ」など。幼児期から、様々な「数の概念」に触れて、子ども達は理解、習得していきます。
学習障害では、この「数の概念」や「計算」といった分野が身につきにくい場合があります。これは、本人の努力不足や怠けているのではありません。
それでも、算数が苦手であることは学校の勉強の得手不得手に直結する部分です。この原因で勉強が苦手になる、ひいては学校が嫌になる場合も否定できないのです。
2 毎日のお母さんの接し方で、そのハードルを下げることができるのです!
先ほどもお伝えしたように、数の概念には様々な概念があります。1番初めは数を数えること。おやつの数、階段、公園遊びのブランコの回数、お母さんが一緒に「数える」ことは、実は数字をお子さんの身近なものにする声かけなのです。
計算問題を解くことだけが算数の勉強ではありません。
他にも、お茶碗のご飯の量を「お父さんのご飯の方が、〇〇ちゃんよりも多いね」と比較すること。この「量」に関する言葉は、経験すればするほど、子ども達は習得していきます。「多いね」「少ないね」さらに、「同じくらいだね」の声かけをぜひご家庭でも実践してみて下さい。
他にも、「高い、低い」「広い、狭い」「重い、軽い」などのバリエーションもあります。お子さん自身から「ちっちゃいね」などの言葉が出てきたら、しめたものです。
3 こんな遊びから始めてみて下さい
その他にも、お子さんに身につけていただきたい「数の概念」を遊びの中で勉強できる方法をご紹介します
○数え方遊び
日本語は、数える対象によって数え方が異なる言語です。鉛筆は「1本」と数え、虫は「1匹」と数えるなど、多種多様です。この「数え方」も、教科書で勉強するというよりは、生活の中での体験から身に付くことが多くありますね。
さらに、「靴は2つで1足だよ」など、対になるものの考え方もぜひ、お母さんが声かけしていただけると、さらに理解が広がります。
○分けっこ遊び
おやつや食事の際に、ご家族で分けることがありますね?そんな時も、数の勉強の絶好のチャンスです。全部で6つあるチョコレートを、兄弟2人で分けるといくつずつになるか?さらに、お母さんも入れて3人で分けたらいくつずつになるか?
さらには、お誕生日ケーキを6等分したうちの1つを食べると「6分の1」になると、分数にも発展させることができます。
算数というと、どうしても計算ドリルなどの勉強法を思い浮かべがちですが、基本的な「数の概念」は生活に密着しており、むしろ経験から習得することが多いのです。
「算数が苦手」になってしまう前に、ご家庭でお子さんに気づかれないように数のお勉強を始めてみて下さいね。
執筆者:葉山 めぐみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)