お子さんは、指示を出すと「はーい」って素直に動いてくれますか?いつでも全力拒否の発達障害自閉症スペクトラムの子どもは、「脳のパイプ」をママの声かけで作りかえてあげると素直に動き出しますよ。
【目次】
1.発達障害自閉症スペクトラムの子どもの全力拒否!「はーい」が聞きたいだけなのに
「着替えよう!」 「ヤダー!」
「靴履こう!」 「ぎゃーー!!」
ひょっとしたら、いま読んでくださっているママの朝は、こんなふうにはじまっているかもしれませんね。私の朝も、少し前まではそうでした。
我が家の小学4年生の娘には、発達障害の自閉症スペクトラム障害(ASD)と知的障害があります。
言葉が遅く、気持ちをうまく言葉にできません。それもあって、保育園の頃は、何を言っても、泣く、拒否する、怒る、かんしゃく!
娘のためにできることは何でもしました。
3歳で診断を受けてから、
・ 障害児保育
・ 集団療育
・ 個別療育
・ ことばの教室
・ 音楽療法
・ 障害者プールサークル
・ 手話サークル
・ 大学病院
と、小学校までの3年間、さまざまなところに通いました。
この頃、専門家の先生から言われたのが、「素直に行動できるようになると、言葉も増えますよ」というアドバイス。
ですよね、だから素直に行動させたいんです!
どうすれば、素直に行動してくれるんですか?
当時の私が、喉から手が出るほど欲しいと思った、「着替えよう!」 「はーい!」。
叱らず優しく指示を出してはいましたが、改善は見られず、頑張っているのに根本的な成長は感じられない…そんな日々でした。
2.「脳にパイプができる」とは?
まず、冒頭の全力拒否になってしまっていた理由からご説明していきます。
脳は、「行動」に対する「できた!」というポジティブな記憶が積み重なっていくことで、素直に人の言うことを聞けるようになります。
発コミュではこれを、「スッと聞き入れて、動く」脳のパイプと表現します。
逆に、「できた!」がなければ、ネガティブな記憶ばかりで、行動しなくなります。
これが、「何か言われると拒否!」のパイプが脳内にでき上がってしまっている状態です。
そうなると、朝の着替え、食後の歯磨き、帰宅後の手洗い、入浴、就寝…その都度、拒否されます。ママもお手上げですよね。
ですから、このパイプを、ママの声かけで、「はーい」と素直に聞ける方に作り直してあげればよいのです。
次に、具体的な声かけの仕方をお話します。
3、自閉症スペクトラムの子どもが素直に動く原動力は、ママのへらへら笑顔
ポイントは「笑顔」です。ママがへらへらした笑顔で過ごすことです。
笑顔は、視覚刺激(目で見た情報)です。視覚優位な自閉っ子たちの脳は、ママが笑顔でいると「なんか簡単そう!」って思うのです。
そうすると素直に動いてくれることがぐんと増えます。
怒った顔で、「着替えなさい!」と言われると、子どもの脳は、身構えてしまって着替えのハードルを高く感じてしまうのです。
怒った顔と書きましたが、真顔もNGです。ご自身のお顔、下からご覧になったことはありますか?なかなか迫力がありますよ(笑)
たとえ怒っていなくても、子どもの目線で見上げた顔が怖かったらNGなんです。
着替えを始めているのに「着替えよう」とは声をかけませんね。声をかける必要が出てくるのは、たいていやっていない時です。
だからママはつい真顔になりやすいのです。ぜひ笑顔で「着替えよう!」「靴履こう!」と伝えてくださいね。
大変すぎて笑う気力も失ってしまった時は、口角を2mm上げるだけでもOK!
そして大事なのは、素直に動いてくれたあと!すぐに、「できたね!」と褒めてあげてください。
そうするとさらに素直に動けるようになりますよ。
「着替えよう!」 「はーい!」
「おいで」 「はーい!」
「食べちゃおう!」 「はーい!」
我が家の自閉っ子は、私が笑顔で話しかけるようになったことで、素直に行動できるようになり、自分でできることが増え、いつかのアドバイスのとおり、言葉も一気に増えました。
子育てがぐんと楽になりましたよ。笑顔で指示を出す。やってみてくださいね!
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執筆者:今川ホルン
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)