発達障害グレーゾーンの子どもに効く!「我慢ができない」克服のための会話テクニック

明るい子
うちの子どもは「我慢ができない」と思ったことはないですか?発達障害グレーゾーンの子が自分の思い通りにいかないと癇癪を起こしてしまう。困っているママに会話のテクニックをお伝えします。
 
 

1.発達障害グレーゾーンの子どもの『我慢ができない』に困惑するママへ

 
 
我慢するのは大人でも子どもでも嫌ですよね。
 
 
しかし、生活の中では時には我慢をしなければいけない時もあります。
 
 
子どもが自分の思い通りにいかないと、我慢ができなくて怒ったり、癇癪を起こしてしまうとお悩みのママも多いのではないでしょうか。
 
 
特に発達障害グレーゾーンの子どもは我慢することが苦手です。
 
 
なぜ、我慢できないのか、本人にはどうすることもできない原因と、
 
 
発達障害グレーゾーンの子どもも我慢ができるようになる効果的な会話のテクニックについてご紹介しますね。
 
 
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2.このままでいいの?我慢ができない娘の将来に不安を感じるとき

 
 
自閉スペクトラム症(ASD)注意欠如多動症(ADHD)の特性をもつ発達障害グレーゾーンの9歳の娘は我慢することが苦手です。
 
 
車でお出かけするとき、6歳の息子と座りたい席がかぶってしまうと、よく喧嘩が勃発していました。
 
 
「助手席がいい!」という日もあれば、「後ろの席がいい!」という日もあったりで、その日の気分によって座りたい席は様々。
 
 
姉である娘は全く譲らず、譲る気もないと言った態度なので、いつも弟の息子が泣きながら「僕が我慢すればいいんでしょ!」と言って、その場を収めているという日常でした。
 
 
親としては「息子がいつも我慢していてかわいそう」と思うことが多く、場が落ち着いた後も、座りたい席に座れて満足しているような娘と、
 
 
我慢して泣いている弟を見て 「あなたもお姉ちゃんなんだから、我慢しなさい!」と強く言っていました。
 
 
もう9歳なのに、こんなことも我慢できないで、大人になったらどうなってしまうんだろう、と親として不安になりました。
 
 
さらにどうやって「我慢ができない」を克服できるのかと悩んでいました
 
 
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3.発達障害グレーゾーンの子どもの『我慢が苦手』に隠された理由とは?

 
 
我慢ができないのは、脳の発達が未熟だからです。
 
 
そして、それによって感情のコントロールができないことが原因です。
 
 
発達障害やグレーゾーンの子どもの特性上、この場合3つの特徴があります。
 
 

【ASDの特徴】

◼️感受性がとても豊か
 
 
さまざまな刺激に敏感に反応しやすく、感情が揺さぶられます。大きく感情が揺さぶられると、それだけ感情のコントロールが難しくなってしまいます。
 
 
◼️こだわりが強い
 
 
自分だけのマイルールがあり、マイルール通りにいかないとパニックになったり、強い怒りを生じたり、時には癇癪を起こしてしまいます。
 
 

【ADHDの特徴】

◼️衝動的になってしまう
 
 
脳が未熟なため、自分では制御できない状態になってしまいます。
 
 
衝動的になってはいけないと思っても、自分ではどうすることもできないんです。
 
 
発達障害の特性を知らない人からすると「我慢ができない」「わがままだ」「甘えている」と思われて誤解を受けやすいことがあります。
 
 
しかし、自分ではコントロールが難しいので、親や他人から叱責をされることも珍しくありません。
 
 
「悲しい」「つらい」「悔しい」という感情を自分でコントロールできないとずっと落ち込んでしまうので、
 
 
教えてあげたいのは行き場のない感情を自分でコントロールして、奮起するための方法です。
 
 
サポート
 
 

4.我慢ができない発達障害グレーゾーンの子どもに効果的な5つの会話テクニック

 
 
我慢ができないのは特性が原因のため、本人の努力だけではどうにもなりません
 
 
ではここからは、そんな子どもとの会話のテクニックをご紹介します。
 
 

①保留する

 
 
「お姉ちゃんだから、我慢しなさい」「しかたがないでしょ」 と大人は言いたくなってしまいますが、
 
 
発達障害グレーゾーンの子どもは目次3で述べたような特性からすんなりとその状況を受け入れるのは難しいのです。
 
 
ですから、ここはいったん、ママの気持ちは置いておいて、
 
 
「どうして、〇〇なの?」と子どもを責めるような言い方はしないようにしましょう。
 
 

②受け止める

 
 
まずは「ここの席が良かったんだね」と事実を受け止めます
 
 
子どもの気持ちを受けとめると「ママがわかってくれた」と安心し落ち着くことがができます。
 
 

③理解する

 
 
落ち着いたら「なぜ、ここが良かったのか」と聞いてあげます。
 
 
・景色が見えるから
 
 
・リクライニングを倒せるから
 
 
・足のスペースが広いから
 
 
・ママ(運転席)と近いから
 
 
・昨日は違う席に座ったから
 
 
理由は大人にとっては大したことでなくても、子どもならではのこだわりがあるのです。
 
 
「他にはある?」とたくさん聞いてあげましょう。
 
 
子どもの考えていること、どんな気持ちなのかを理解してあげます
 
 
自分でうまく話せない時は、代弁して「こうだったの?」と聞いてあげましょう。
 
 

④共感する

 
 
聞き終わったら「なるほどね〜」「そうなんだ」と共感してあげましょう
 
 
そうすることで、揺さぶられていた感情が落ち着くことができます。
 
 
子どもは現実を認めて、次への心の準備ができます。
 
 

⑤別の楽しみを見つけてあげる

 
 
楽しみにしていた内容に似たようなことを提案してあげます。
 
 
我が家の場合は「行く時は〇〇ちゃんがここで、帰りは〇〇くんがここね」と行きと帰りで交代にしたり、
 
 
「助手席はママのお手伝い係ね」などと言って、その席でできるそれぞれのいいところを提案してあげたりしています。
 
 
そうすると子どもは「別にこっちでもいいか」と納得してくれます
 
 
納得して動けたら「どうするか決めれたね」「我慢できたんだね」「〇〇くんに譲ってあげたんだね」と褒めてあげましょう
 
 
きょうだいはゲームの取り合い、場所の取り合いなど、子ども同士の喧嘩はしょっちゅうですよね。
 
 
その度に、ママもイライラしてたら身が持ちません。
 
 
我慢ができないのかな?と思う子どもには
 
 
「自分の思い通りにいかなくても違う方法もある」
 
 
「それが全てではない」
 
 
ということを学習させましょう。
 
 
そうすれば将来、理不尽な状況にも負けることなく、奮起できる力につながるでしょう。
 
 
明るい子
 
 
 
 
 
執筆者: 豊泉 えま
発達科学コミュニケーション リサーチャー
 
 
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