毎日起こる子どもの癇癪にお困りのママはいませんか?子どもが怒ったり泣いたりするとき、つい叱って悪化させてしまうこともありますよね。癇癪を落ち着かせるためにママがおうちですぐにできる、簡単なテクニックを2つご紹介します!
1.毎日の子どもの癇癪に困っていませんか?
自分の思い通りにならないと、すぐカーっとなって怒ってしまう。
きちんと言葉で思いを言えなくて、ただ「イヤだー!!!」とだけ言いながら暴れて泣きわめく。
そんな毎日起こる子どもの癇癪は、ママの大きな悩みの種。
言葉がまだ十分に話せない小さなお子さんや、コミュニケーションが苦手な発達特性のあるお子さんには、特に多い困りごとの1つだと思います。
そんな癇癪が収まる方法があれば今すぐにでも知りたいですよね?
本記事では、ママが今日からすぐに始められる簡単なテクニックを2つご紹介します。

2.癇癪を収めようとするも余計に悪化し泥沼化・・・
私には自閉スペクトラム症(ASD)と診断された小学2年生の息子がいます。
小さい頃からたびたび癇癪を起こしてはいましたが、小学1年生の秋から登校渋りが激しくなり、家での癇癪の激しさも、回数も、さらに酷くなっていきました。
そして私は、息子が癇癪を起こすたびに
「癇癪を収めないと!」
「泣き止ませないと!」
と思い、
「どうしたの?何がイヤなの?」
「泣いてたらわからないよ。ママに教えてくれる?」
と最初は優しく質問をしていました。
けれども息子は何も答えないし、まだ癇癪は収まらない・・・
そのうち、私もイライラしてしまい、
「もういい加減泣き止みなさい!」や
「好きなだけ泣いてたらいいよ!もう知らない!」
となり、さらに子どもの癇癪が悪化して泥沼化・・・
その時その時で「泣き止んで」と言ったり「泣いていい」と言ったり、私の対応もブレブレで、癇癪を起こす息子に振り回される毎日に疲れ果てていました。
この状況は、癇癪を起こす子どもをお持ちのママにしかわからない苦労ですよね。
ただ泣きわめく我が子を見ながら途方に暮れる日々は本当に辛い…
「そうそう!」とうなずいていらっしゃるママも多いのではないでしょうか?

3.怒りが習慣化すると、さらに問題が発生!
ただでさえ大変な毎日の癇癪。
それが、さらに日常茶飯事になり、習慣化してしまうと将来にも影響が出てしまいます。
「怒る」「怒って泣きわめく」などの癇癪をくり返していく(=習慣化する)うち、「怒る」という脳の神経回路がだんだんと太く、強くなっていきます。
すると、さらにちょっとしたことでもすぐに怒るようになってしまうのです。
名前を呼んだだけで 「なんだよ!クソババア!!!」 とキレられる…
「昔はこんなに怒る子じゃなかったのに、すぐに怒るようになった」
「年齢が上がるごとにキレやすくなった」
という状態になってしまいます。
特に発達特性があるお子さんの場合、発達特性の次に出てくる弊害として「2次障害」という状態になり、うつ病などの症状が出る可能性が高くなってしまいます。
そうなる前に、早めの対応が必要なのです。

4.癇癪はスルーして日々肯定の注目をする
子どもの癇癪を悪化させないために、今すぐママができることをご紹介します。
◆ママが子どもの癇癪に巻き込まれない
癇癪はスルーします。
お子さんが怒った状態のまま2、3時間もいることはほとんどありません。
まずはお子さんの怒りが収まるのを、刺激を与えないようにしながら待ちましょう。
怒っている時は脳のキャパシティー(=容量)が小さくなっており、何を言っても火に油を注いでしまうことになるため、そっと距離を置いて見守ります。
お店などで癇癪が起こった場合は、一旦癇癪が起こった場所から親子で離れてから、手は握っているけど声はかけない、など心の距離を置いて下さい。
【NG対応】
眉間にしわを寄せたりしてイライラオーラを出しながら無視をする。
【OK対応】
家事をしたり、雑誌を読んだりしながら「あなたの癇癪、ママは気にしてませんよ」という雰囲気で見守り、子どもが落ち着いたら「落ち着いたね」と肯定の声かけをする。
◆定着して欲しい行動には注目して肯定の言葉を伝える
癇癪を起こす子どもは思い通りにならないこと、怒られることが多く、自信がない場合が多いです。
そのため、普段から当たり前にできている些細な行動でも、注目して声をかけていきます。
「おはようって元気に言えたね」
「自分ではみがき始めたんだね!」
「〇〇くんが楽しそうにしてたらママも嬉しいな」
肯定の注目をママから浴びていくうち、お子さんには「自分はこんなにもできることがあるんだ!」という自信がついていき、少しずつ癇癪を起こす頻度も減っていきます。
癇癪はスルーして、お子さんの状態がいい時にたくさん肯定の注目をして声をかけてあげる、ということをくり返してみて下さい。
そのうち、少しずつ癇癪がやわらいでいきますよ。

執筆者:しまたに あすみ
発達科学コミュニケーション リサーチャー