普通級から支援級へ?グレーゾーンの子の自信を育てるクラス選びのポイント!

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「うちの子、集団行動が苦手みたい…」「支援級をすすめられたけど、どうしたらいいんだろう」そんな不安を感じていませんか?この記事では、普通級・支援級・通級の違いや、発達タイプ別に合うクラス、相談前に準備しておくとよい点を解説します。
 
 

1.普通級から支援級へ?クラス選びに迷っていませんか?

 
 
保育園や幼稚園の時はあまり気にならなかったけど…、小学生になってからは、集団行動が苦手な様子で行きしぶりも強くなってきた…。
 
 
一旦、普通級に通ってはみたけれど、特別支援学級(支援級)の方がこの子に合ってるんじゃないのかな?とママも悩みますよね。
 
 
息子は、保育園の時からたまに行きしぶりがあり、また先生からも
 
・見通しがある方が安心する
・急な予定変更でパニックになる
・不安が強い
 
以上のことを指摘されたことがありました。
 
 
その時は、集団行動についていけないとまでは思わなかったり、お休みの時の日常生活でも困りごともあまり気になりませんでした。
 
 
発達検査を受けた方がいいのかな?とふと思ったことはありましたが、深く考えず、その時は特に検査を受けたりはしませんでした。
 
 
私は、年長さんの秋の就学前健診のころ、市の教育センターへ行き相談に行きました。
 
 
日常の家庭での様子、保育園での様子をお話しすると、「普通級で様子を見てみましょう」ということになりました。
 
 
市の教育センターの方からは、「就学移行支援シート」というものがあるので、作成して学校の先生に渡してみるのはどうかと提案をいただき、私は保育園の先生と作成しました。
 
 
それは、息子の性格や特性に対して、どう対応したら上手くいくかという息子の取り扱い説明書のようなシートでした。
 
 
担任の先生にそれを渡すことで、先生からも気にかけてもらうことができました
 
 
また、入学前に校長先生、教頭先生、私達夫婦と息子とお話する機会、授業風景の見学も設けていただきました。
 
 
その時の息子の様子も落ち着いていたこと、会話の受け答えもスムーズだったため、先生方も「心配なさそうですね」と仰っていただいたのを覚えています。
 
 
しかし、息子は小学校2年生の2学期より普通級での集団行動の苦手さが強くなり、学校に行けなくなってしまいました
 
 
私は、息子がどうやったら学校へ楽しく通えるようになるのか?を考え、もっと少人数で息子のペースで進めるような自由があるといいかもしれないと考えました。
 
 
そこで普通級と支援級の違いや、もし支援級に転籍するならば、どのような手続きが必要か調べることにしました。
 
 
最近は自治体や学校により、支援する内容が異なり、多岐に渡っています。
 
 
この記事が支援級に行こうか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
 
 
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2.普通級・支援級・通級の違いをわかりやすく整理

 
 
まず、クラスの違いを整理していきます。
 
 
①普通級とは?
→基本的には支援を必要としない子どもが対象。  
通常の授業が中心で普通級のクラスに在籍となります。
 
 
②支援級とは?
→集団行動・学習などに支援が必要とする子どもが対象。   
少人数(1学級8人)で個別対応で支援級在籍+一部教科で普通級参加もあります。
 
 
③通級とは?
→普通級在籍だが一部支援が必要とする子どもが対象。
週1〜数回、通級教室で個別または小集団指導で通級日は校内または別校に通う形となります。
 
 
現在は、知的な遅れがないお子さんのための支援級が増えています。
 
 
その中にも、
・支援級にずっと過ごす
・いくつかの科目は普通級で受け、それ以外は支援級で受ける
・籍は支援級にあるが、ほとんどを普通級で過ごす
・普通級に在籍し、通級指導教室に通う
など支援のスタイルは多岐多様になってきています。
 
 
また、お子さんが通われる、もしくは通っている学校によって、支援してもらえる内容が違います。
 
 
入学から卒業までずっと支援級で過ごす場合もありますし、進級するタイミングで途中から支援級に転籍する、あるいはその逆のケースも増えてきています。
 
 
以前は、一旦支援級に入ると入りっぱなしという状況でしたし、普通級のクラスの中にも様々な特性を持った子がいて、授業の理解度も様々といった状態でした。
 
 
親御さん達がお持ちの支援級のイメージと最近の実態は変わってきていますので、支援級をご検討の方は、実際にお子さんが通われるもしくは通っている学校に確認されることをおススメします
 
 
私が住んでいる自治体では、普通級から支援級への転籍を希望する場合は、30日の支援級での体験が必須となっていました。
 
 
転籍の審議に関する会議も学校によってタイミングがありますので確認が必要です。
 
 
では、行動面や集団生活に苦手のあるお子さんが、支援級も検討した方がいいのか、判断するポイントを見ていきましょう。
 
 
特別支援学級
 
 

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3.発達タイプ別「クラス選びのポイント」

 
 
クラス選びのポイントは2つあります。
 
 
1)理解のペースを見てあげる
 
勉強面の支援がそもそも必要かどうか?
そして会話のペースはどうか?
先生やお友達と1対多数での会話が理解できるかどうか?
 
 
2)行動のペースを見てあげる
 
行動・集団活動に支援が必要かどうか?
 
不注意や衝動性があって、席について授業を受けることが難しい場合は、小学生1年~3年は支援級が有効かもしれません。
 
 
発達タイプ別には、
 
①ASD(自閉スペクトラム症)
よくある困りごと→集団行動や急な変更が苦手、マイルールが強い  
クラス選びのポイント→少人数で見通しのある支援級が合いやすい場合があります
 
 
②ADHD(注意欠如・多動症)
よくある困りごと→集中が続かない、衝動的に動く   
クラス選びのポイント→通級や支援級で環境調整を受けると良い場合があります
 
 
③LD(学習障害)
よくある困りごと→読み書き・計算の特定分野でつまずく     
クラス選びのポイント→通級でピンポイント支援を受けながら普通級在籍も可能な場合があります
 
 
④不安傾向・情緒面 の課題がある
よくある困りごと→朝の登校渋り、友達トラブル   
クラス選びのポイント→支援級で安心できる人間関係を築く方が登校しやすい場合もあります
 
 
支援級に行くことによって、少ない人数に対して先生がついてくれます。
 
 
文部科学省のホームページによると、特別支援学級の1学級の児童生徒の数の基準は8人、また、通級指導の場合、児童生徒13人につき1人の教諭が配置されることになっています。
 
 
集団生活をさせたいから、支援級よりも普通級を選択される親御さんも多いですが、そこは考え方を変えて、できることが増えるまでは支援級で手厚くサポートを受けるのも良い選択肢です。
 
 
お子さんが成長しやすい環境を整えてあげることが重要です。
 
 
支援級は、カリキュラムを教師の裁量で決めることができます。
 
 
人数が少なければ少ないほど、個人個人に合ったカリキュラムを手厚くサポートしてもらえます。
 
 
チェック
 
 

4.グレーゾーンの子が「伸びる」環境とは?

 
 
グレーゾーンの子どもにとっての支援級の1番のメリットは普通級で失われてしまった自信を取り戻すことができることです。
 
 
普通級ではお友達と比べてしまうことが多いのですが、支援級では「できた!」という成功体験を積むことができます
 
 
他にも、
・人数が少ないため落ち着いた環境である
・不登校だったお子さんが登校できるようになった
・友達と密な関係を構築することができる
・先生にも子どもの特性を理解してもらいやすい
・学習進度を調整してもらいやすい
・家庭と連携しやすい
というメリットがあります。
 
 
支援級に行ってみようかな?もう少し詳しい話を聞いてみようかな?と思われた場合は、学校に相談されてみてください。
 
 
現在年長さんのお子さんは就学相談で、すでに学校に通われてるお子さんは担任の先生や特別支援コーディネーターの先生に相談してみてください。
 
 
実際、見学してどんな雰囲気かどんな授業をしているのか見るのも大事です。
 
 
最後に、就学相談や教育相談に行かれる際に準備しておいた方が良いポイントについてお伝えしますね。
 
 

5.就学相談・教育相談で準備しておくべき5つ項目

 
 
就学相談・教育相談に行く前に次のことを整理しておくとスムーズになります。
 
 
・家庭での様子(苦手・得意・こだわり・不安)
・保育園・幼稚園での様子(担任からの所見)
・医療機関・療育での助言があれば記録
・「この環境なら安心して過ごせる」という子の特徴
・相談で聞きたい質問
 
 
相談の目的は、「お子さんが安心して学べる環境」を一緒に見つけることです。
 
 
子どもが毎日笑顔で楽しく「行ってきます」と言えること。それが、1番ですよね。
 
 
普通級でも支援級でも、子どもに合ったペースで成長できる道を見つけていきましょう。
 
 
この記事が、支援級を検討されている方の参考になれば幸いです。
 
 
先生と生徒
 
 
 
 
 
執筆者:たるみ あや
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
 
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