学校行事が苦手な発達障害・グレーゾーン(母子分離不安)の子ども…。行事を成功体験で終えることができるママの対応

できた!
学校行事が苦手な分離不安っ子にとって緊張する場面ですね。参観するママも周りの子どもと比べて落ち込んだり、涙が出るママもいると思います。学校行事は出れたからマル、出れなかったらバツではありません。ママの対応で成功体験で終えるポイントをご紹介します。
 
 

1.学校行事への参加が苦手な分離不安っ子

 
 
私の息子は発達障害・グレーゾーン不安がとても強い母子分離不安の子どもで、運動会や発表会などの学校行事が苦手です。
 
 
保育園の運動会や発表会は参加できていましたが、小学校に上がり私から離れられない母子分離不安になってからは、運動会も発表会もいつも参加できませんでした。
 
 
周りの子どもたちのキラキラと、そして堂々と発表する姿に「みんな頑張っていてステキだな」と思う一方で
 
 
「保育園の時はできていたのにな」
 
 
「我が子もみんなと一緒に頑張る姿が見たいな」
 
 
「また来年も見ることはできないのかな」
 
 
などととても複雑な思いが入り混じり、親として我が子が参加しない行事に参観するのは、とても辛く、見ていると途中で涙が溢れてしまいその場を離れることもありました。
 
 
悲しい
 
 

2.学校行事は分離不安っ子にとってハードルがとても高いものです

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもや母子分離不安の子どもが、学校行事を苦手に感じてしまう原因は、子どもの脳の特性によって様々です。
 
 
まずはお子さんの脳の特性を知り、どういうことに苦手を感じているか知ることが大切です。
 
 
ここでは、私の息子が感じていた2つの原因をご紹介します。
 
 

◆集団行動への苦手さを感じている

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは集団での活動に不安が膨らむ特性をもっています。
 
 
・周りへの興味が薄い
 
・集団に入り、どう対応すればいいのか分からないというコミュニケーション力の未熟さ
 
・集団活動に参加した経験が少ない
 
・体操服やきゅっとしまった靴下などの感覚過敏、突然流れる大きなBGMや太鼓の音などの聴覚過敏がある
 
 
これらの要因が混ざり合って、『集団』に入っていくことが難しいことがあります。
 
 

◆いつもと違うスケジュールに対応がついていかない

 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは先の見通しが立たないと不安になる特性をもっています。
 
 
周りの状況を理解して判断する力の弱さがあり、これから何が起こるのかを予測することが難しい場合に不安が膨らみます。
 
 
行事ごとは「スケジュールの変更」がつきもの。
 
 
本当は、参加したいという気持ちもあると思います。
 
 
ですが見通しが予測できず、不安が大きくなり、「僕にはできない」「私には無理」と行事そのものを拒否してしまうことがあります。
 
 
できない
 
 

3.学校行事は先生との連携プレーで成功体験にするサポートをしよう!

 
 
避けては通れない学校行事、「楽しかった」「参加できた」という成功体験で終われるようにサポートしていく方法をご紹介します。
 
 

◆集団行動への苦手さを感じている場合

 
 
まず、どこに苦手さを感じているかをしっかりと観察しましょう。
 
 
集団への苦手さは無理をしないことが大前提です。
 
 
その中でどこか参加できることがないかを本人と先生と相談しながら本人の納得を受けてサポートしていくことがポイントです。
 
 
我が家の場合は、聴覚過敏が大きかったことからイヤマフを持っていきました。
 
 
本人はお守りのように持ち、周りのザワザワが気になる時には着けて過ごしました。
 
 

◆いつもと違うスケジュールに対応がついていかない

 
 
こちらの対応は、練習の時から準備をしておくことで気持ちが整いスムーズに行動へ移すことができます。
 
 
日常会話の中で、スケジュールの変更があるかもしれないことを事前に伝えておきましょう
 
 
「雨が降ったら、1日延期になるよ」「ここで音楽が流れるよ」とスケジュールを見ながら説明するなど、想定されることを事前に伝えましょう。
 
 
視覚的に分かるとより伝わります。
 
 
我が家の場合は、担任の先生と相談して、息子専用のタイムスケジュールを書いてもらいました。
 
 
当日は、1つの項目が終わったら、線を引いて消していきました。
 
 
「次はこれだよ」
 
 
「あと〇〇があったら終わりだね」と行事中もそばにいて、会話を増やして対応しました。
 
 
学校行事は出れたからマルで、でれなかったらバツではありません。
 
 
その子にあった参加の方法を先生とママの連携でサポートしていきましょう!
 
 
・運動会の1種目だけチャレンジしてみる
 
・発表会の1部分だけチャレンジしてみる
 
・先生のお仕事のお手伝い係に任命する
 
・イヤイヤ参加させない
 
 
練習と違って本番はより緊張し、不安が膨らむので、本人に無理をさせないことも大事な見極めポイント。
 
 
朝から着替えができたらオッケー!
 
 
学校までくることができたらオッケー!
 
 
出ない!って決断できたこともオッケー!なんです。
 
 
周りの子どもたちの頑張る姿に複雑な思いになり、私も泣きながら見ていた時期もありましたが…
 
 
今は「この行事ではどんなことにチャレンジして欲しいかな?」と考えたり、先生と相談して、本人が楽しめる行事参加の仕方を考えるようになりました。
 
 
比べるのは周りの子どもたちじゃなくて、半年前のわが子、1年前のわが子です。
 
 
きっとできることが増えているはずです!
 
 
行事に出れなかったからバツではなく、不安の強い分離不安っ子が、今日は〇〇ができた!と感じて終えることが重要です。
 
 
先生とママとでしっかりと連携プレーをとり、「できた!」ことに注目できるといいですね。
 
 
できた!
 
 
執筆者:堀このみ
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
タイトルとURLをコピーしました