夏の帰省や旅行で「長時間車移動」が苦手な子どもに悩んでいませんか?「まだ?」「いつ着くの?」と繰り返され、親も疲れてしまうことも…。この記事では、そんな子どもに寄り添いながら、長時間車移動でも安心して過ごせる工夫を具体的にご紹介します。
1.帰省や長時間車移動がストレスになっていませんか?
夏休み、帰省や家族旅行を楽しみにしている家庭も多いですよね。
しかし、一方で、「長時間の車移動がつらい」と私のように感じているママも多いのではないでしょうか?
我が家も毎年夏休みには、地元への帰省や長時間の車移動を伴う旅行に出かけています。
帰省や旅行自体は計画したり、準備したり、具体的に何をしようか?と楽しみなのですが、不安が強いタイプの息子にとっては、長時間の移動が1番のストレスになっている様でした。
まだ、5分ほど車を走らせただけなのに
「まだぁ~?」
「後、どれぐらい?」
「ひま~!何すればいいの~?」
と終始イライラ。
こちらも何度も「もうちょっとだから!」「DVDでも見ててよ」と繰り返すうちに、長時間の移動時間がどんどんしんどくなっていきました。

2.なぜ、帰省や長時間車移動が苦手なの?
子どもが長時間車移動を苦手と感じるのには、脳の働きや発達の特性が関係していることがあります。
✔見通しが立たない不安
「後どれぐらいかかる?」
「本当に着くの?」
「どんなことろへ行ってるの?」
と繰り返し聞くのは見通しが立たない=不安の表れです。
時間の感覚をつかむのが苦手な子もいます。
✔退屈や環境によるストレス
車内という限られた空間で、自由に動けない環境は子どもにとって大きな負担となります。
✔コントロールする力が弱い
自分で決められない状況が続くと、脳がストレスを感じやすくなり、不機嫌モードに突入しやすくなります。

3.我が家で試したよかった!長時間車移動時の工夫5選!
①見通しを立てる
出発時間、移動手段、滞在先での過ごし方を簡単なイラストと文章で「見える化」しました。
・タイムスケジュールを紙に書く
・「〇時に出発、〇時におじいちゃんち到着」のように時系列で伝える
・Googleマップで現在置を見せたり、今後の経路の画像を見せる
・YouTubeなどで行く場所の画像や写真を事前に見せる
見える!数字で伝える!想像できる!声かけがおススメです。
②安心グッズを持参する
脳は“慣れたもの”に安心感を感じると言われています。
いつも使っているアイテムを持っていくだけで、リラックスしやすくなります。
♦おススメアイテム
・お気に入りのぬいぐるみやタオルやおもちゃ
・音に敏感な子にはイヤーマフ
・好きな香りが安心につながる子にはアロマやハンカチ
③過ごし方を決めてもらう&気をそらす遊びを準備!
移動中は、退屈や疲れからトラブルになりやすい時間です。
事前に「どの遊びをやる?」と選ばせることで、自分で決められた安心感にもつながります。
長時間車移動中は、脳を“目的から切り離す”ことができる遊びがとても有効です。
以下は、子どもも参加しやすく、移動中でも取り組みやすい遊びです。
・スマホやタブレットに好きな動画をダウンロードしておく
・ゲームなど持ち運びできる場合、準備する
・しりとり、なぞなぞ、色探しゲーム
・指相撲
など…
④特別な「お菓子Box」を一緒に準備!
子どもがYou tubeで知った「お菓子Box」
それを、旅行用に特別に一緒に準備することにしました!
一緒に100均で仕切りケースを買い、お菓子を詰めてデコレーションすることで、出発前からワクワク感アップ!
今回、我が家は6つの仕切りがあるタイプを準備しました。
移動中は「ここから1つずつね」と決めておくと、時間配分の感覚や楽しみの持続にもつながります。
④「できてること」をすぐに言葉にして伝える!
子どもが落ち着いているとき、良い行動が見られたときこそ声かけを意識しましょう。
・並べたら、「ちゃんと並べたね」
・座って待てたら、「静かに座れたね!」
・自分で決めれたら、「さっき自分で選べたね」
できたことを言葉にして伝えます。
肯定の声かけは脳を活性化し、次の行動にもつながりやすくなります。

4.少しのコツでお出かけが楽に!
帰省や長時間の車移動は、子どもにとってもママにとっても負担が大きいものです。
しかし、見通し・安心・楽しみ・肯定の4つのポイントを意識するだけで、子どもも家族もグッと過ごしやくなるんです!
まずは、できることからでOK!
親子で一緒に「安心して出かける準備」をしながら、夏の思い出を作っていきましょう。

執筆者:たるみ あや
発達科学コミュニケーション アンバサダー