小学生が落ち着きがないのは発達障害?注意すべきサインと家庭でできる対処法

小学生が落ち着きがないのは発達障害?注意すべきサインと家庭でできる対処法
小学生の「落ち着きがない」「集中できない」原因は、性格だけでなく発達障害グレーゾーンの可能性もあります。本記事では、注意すべきサイン、家庭でできる対処法、学校との連携方法、そして実際の体験談を専門家がわかりやすく解説します。
 
 

1.小学生の「落ち着きがない」は発達障害の初期サイン?

 
 
小学生が落ち着きがないことは珍しくありません。
 
 
特に低学年では、集中力が続かずソワソワする子はたくさんいます。
 
 
しかし、その中には
 
授業に集中できない
注意してもすぐに席を立つ
周りをキョロキョロ見渡す
課題を最後までやり切れない
忘れ物が極端に多い
 
など、日常生活に困りごとが生じているケースもあります。
 
 
こうした特徴は、発達障害グレーゾーンのお子さんに多く見られます。
 
 
発達障害と言い切る必要はありませんが、「子どもが困っているサイン」だと捉えることが大切です。
 
 
やる気がでない男の子
 
 

2.落ち着きがない小学生に多い原因5つ

 
 
落ち着きがない背景には、発達特性・環境・性格など複数の要因が重なっていることが多いです。
 
 

① 発達障害グレーゾーン(ADHD・ASD傾向)

 
特に注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向の子どもは、
 
注意が散りやすい
静かな活動が苦手
周囲の刺激に反応しやすい
 
などがあり、「落ち着きがない」という形で表れやすいです。
 
 
自閉スペクトラム症(ASD)傾向でも、
 
周囲の変化が気になりすぎる
自分の世界に入りやすい
 
などの理由で落ち着きがないように見えることがあります。
 
 

② ワーキングメモリーが弱い

 
「聞いて → 理解して → 行動する」力が弱い
 
指示が頭に残りにくい
すぐ他の刺激に気を取られる
 
など 結果として、落ち着きのなさが出ることがあります。
 
 

③ 不安・ストレスが強い

 
学校の人間関係
・授業の難しさ
・家庭環境の変化
 
こうした不安があると、そわそわした行動が増えてしまうことも多いです。
 
 

④ 家庭・生活リズムの乱れ

 
睡眠不足
朝食を食べない
ゲーム・タブレットの長時間利用
 
これらは注意力の低下に直結します。
 
 

⑤ 授業の難易度が合っていない

 
「わからない授業」は集中できなくて当然です。
 
黒板を見ても理解できない
何をすればいいか分からない
 
こうした状況は、落ち着きのなさとして表れます。
 
 
ダメとサインを出す男の子
 
 

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3.【体験談】授業についていけなくなった息子の話

 
 
ここで、筆者の体験談を紹介します。
 
 
私の息子は幼い頃から落ち着きがなく、幼稚園でも「集中力が続かない」と言われていました。
 
 
とはいえ、多動というほどではなく、友達とは仲良く遊べていたので、「個性が強いだけかな」と思っていました。
 
 
発達検診でも特に問題なし。
そのため「様子を見る」という方針で過ごしていました。
 
 
しかし、小学生になると状況が変化しました。
 
授業中にソワソワしている
周りばかり見てしまう
座っているのがしんどそう
宿題に取り組むのも一苦労
 
先生から電話をいただくことも増えました。
 
 
さらに2年生になると、勉強についていけず、本人も明らかに困っている様子が見られるようになりました。
 
 
この頃から少しずつ私の中で「発達障害グレーゾーン?」が確信に変わり始めました。
 
 
とにかく本人が苦しそうで、「怠けている」のではないことは、毎日の生活からよく分かりました。
 
 
発達凸凹
 
 

4.落ち着きがない行動チェックシート

 
 
以下のような特徴が続いている場合、専門家への相談を検討してみましょう。
 
 
✔️注意しても改善しない
✔️座っているのが極端に苦手
✔️授業内容が入ってこない
✔️忘れ物・落とし物が多すぎる
✔️一度気になることがあると行動が止まってしまう
✔️宿題に取りかかれない
✔️生活全般に支障がある
 
 
「落ち着きがない行動」自体より、“生活の困り感” がどれほどあるかがポイントです。
 
 
チェックリスト
 
 

5.今日からできる!家庭での声かけ・環境づくり8選

 
 
発達障害であってもなくても、落ち着きのなさは環境調整で大きく改善します
 
 
ここからご家庭で今日からすぐできる方法を紹介します。
 
 
まず「できている部分」を言葉にする
 
→ 自己肯定感を底上げするのが最優先。どんどんできている部分を見つけてあげてください。
 
 
1つの指示を短く
 
「ランドセル片づけて、着替えて、宿題して」ではなく
→「まずランドセルを片づけよう」指示はなるべく短くしましょう。
 
 
言葉だけで伝えず、見える化
 
予定ボード
やることチェックリスト などが効果的です。
 
 
時間を区切る
 
「10分だけ集中」→「5分休憩」
小さく区切ると子どもは行動しやすくなります
 
 
視覚刺激を減らす
 
机の上を片づけるだけでも集中が上がりますよ。
 
 
スモールステップで成功体験を
 
「全部やる」より「1問だけクリア」が大事。
 
 
スキンシップで安心感を補う
 
不安が強い子ほど、触れられると落ち着きます
 
 
朝の生活リズムを整える
 
睡眠・朝食・排泄は集中力と直結しています。
 
 
 
男の子
 
 

6.落ち着きがない子は「困っている子」。早めの理解とサポートが未来を変える

 
 
落ち着きがない小学生は多いですが、その裏には「がんばっているのにできない」苦しさがあります。
 
 
放っておくのではなく、家庭・学校・専門家が協力していくことで、子どもは驚くほど安心し、力を伸ばしていきます
 
 
あなたのお子さんが「困った子なのではなく、困っている状況にいるだけ」だということを、どうか忘れないでください。
 
 
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