すぐに気が散る発達凸凹っ子が楽しく成長できるおすすめのおうち遊び〜記憶力編〜

発達凸凹っ子の成長はおうち遊びで叶います。“遊びながら”楽しく脳を刺激して、子どもの力を伸ばしてあげましょう。「おすすめのおうち遊び」シリーズ!今回は“記憶力編”です。【忘れっぽい】子のトレーニングにぴったりな遊びを2つご紹介します。
 
 

1.何度も言ったのに…子どもの忘れっぽさに困っていませんか?

 
 
「今日はこのプリントを忘れずに先生に渡してね」
「学校から絵の具を忘れずに持ち帰ってきてね」
 
 
朝、子どもとそんな会話をしても、学校に着く頃にはすっかり忘れて結局忘れ物ばかりする。
 
 
前もって休日の予定を伝えておいたのに、そのことを忘れて友だちと遊びに行く約束をしてきてしまう。
 
 
そんな我が子の忘れっぽさに、困っているママは多いのではないでしょうか。
 
 
発達凸凹っ子の中には、このように物事を記憶しておくのが苦手な子がいます。
 
 
本人に悪気があるわけではなく、気が散りやすい特性のある子どもは、それが大事なことだと分かっていても忘れてしまうのです。
 
 
ママから見ると、
 
 
「話をきちんと聞いていない!」
「注意が足りない!」
 
 
ように感じることもあるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
 
 
凸凹っ子の記憶力が弱いことには理由があるのです。
 
 
 
 

2.凸凹っ子の忘れっぽさ、ワーキングメモリの弱さが原因かも!?

 
 
子どもの記憶力が低めな理由のひとつに、「ワーキングメモリの弱さ」があります。
 
 
ワーキングメモリとは、短い時間、出来事や言葉などを脳の中に記憶としてとどめておける容量のことです。
 
 
この記憶の容量は、障害の有無にかかわらず人それぞれ大きい・小さいがありますが、発達凸凹がある子は、この容量が小さい場合が多いと言われています。
 
 
ワーキングメモリが弱いと、例えば手に持っていたものを机などに置いた後にそのことを忘れてしまい、そのまま移動することなどから、忘れ物やなくしものが多くなることが考えられます。
 
 
また、一度に複数のことを伝えられても覚えられないという特徴があるため、朝ママから
 
 
「今日はこのプリントを忘れずに先生に渡してね」
 
 
と言われても、次に別の指示があると、プリントのことは頭から抜け落ちてしまうのです。
 
 
このように、凸凹っ子の忘れっぽさには理由があります。
 
 
ワーキングメモリの機能自体を向上させる方法として、現時点で実証されているものはありません。
 
 
しかし、子どもが直面している困りごとに対して、適切な対策やサポートをしていくことで、その困りごとを軽減していくことは可能です。
 
 
そこで今回は、そんな忘れっぽい子の記憶力UPのトレーニングにおすすめなおうち遊びを、2つご紹介します。
 
 
 
 

3.記憶力を鍛えるおうち遊び

 
 

◆①神経衰弱

 
 
1つ目は神経衰弱です。
 
 
言わずと知れた、記憶力ゲームの王様ですね。
 
 
神経衰弱等の記憶系のゲームは、思い出そうとする時間が取れるかどうかが大切です。
 
 
子どもに、考える時間をゆっくり取らせてあげましょう。
 
 
どうしても思い出せない場合は、「この辺だったかな〜」などとママがヒントを出してあげるのもありです。
(ママが覚えていればの話ですが)
 
 
この思い出そうとする時間が、脳を活性化させて記憶力を高めるポイントになります。
 
 
また、ここでは、「パス」と言えるかどうかも大切です。
 
 
「分からない」と言うのにも勇気がいります。
 
 
「パス」と言えたら、たくさん褒めてあげましょう。
 
 

◆②手遊び

 
 
2つ目は、「あっち向いてホイ」や「じゃんけんホイホイ」など、ふたりでできる手遊びです。
 
 
協力したり、対戦したりする動作には、「次の動作は何か」「相手はさっき何を出したか」といった記憶力が必要です。
 
 
このようなワーキングメモリを使った遊びをすると、人間の行動をコントロールする脳の前頭前野と呼ばれる部位が発達します。
 
 
その結果、「何を出したら勝てるのか」「相手は何を出しそうか」などの思考力や決断力、想像力も鍛えられます。
 
 
また、ママと一緒にする手遊びは、子どもの安心感や「自分は大事にされている」という自己肯定感にもつながります。
 
 
子どもと向き合って、一緒に歌いながら手遊びをする時間は、かけがえのない親子のコミュニケーションの時間になるはずです。
 
 
このように、日常での親子の触れ合いや遊びを通して、凸凹っ子の発達をサポートしていきましょう。
 
 
キーワードは「楽しい方が脳は活性化する」です!
 
 
遊びながら、楽しく脳を刺激して、子どもの力を引き出すきっかけにしてくださいね。
 
 
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーション トレーナー
長谷川まこ
 
 
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