思春期のお子さんとの親子関係がうまくいかなくて悩んでいませんか?娘との言い合いが絶えなかった私が気づいたのは、娘を変えようとする前に、私自身の「子どもを見る視点」と「関わり方」を変えることでした。娘との関係に変化が生まれた2つの関わり方をご紹介します。
1.思春期のお子さんとの親子関係がうまくいかなくて悩んでいませんか?
思春期の子どもが、話を最後まで聞こうとしない。
全然言うことを聞かない。
口を開けば親子で言い合いになるのが日常。
そんなことはありませんか?
時には、「もう勝手にして!」と子どもに向かって叫んでしまうことも。
とは言っても放っておけずに、次の日もまた同じやりとりを繰り返している。
一体、この親子バトルはいつまで続くの…?
そんな毎日に、そして、そんな自分に嫌気がさすこともあると思います。
もっと褒めた方がいいのは頭ではわかっているけれど、褒めたくても褒められない。
褒めるところなんて見つからない。
親子関係がうまくいっていないのは感じているけれど、どうしていいかわからない。
思春期になると、子ども自身の考えや「自分で決めたい」という気持ちも育っていきます。
だからこそ、小さい頃と同じように「あれして」「これして」と指示する関わりが増えると、親の言葉を素直に受け取りにくくなることもあります。
そんな時期だからこそ、子どもを変えようとする前に、親の関わり方を少し見直すことが、親子関係を変えるきっかけになるかもしれません。
そんなうまくいかない親子関係から抜け出す糸口をお伝えします。

2.思春期の娘とのこじれた親子関係
発達障害グレーゾーンの私の娘は、現在、大学1年生です。
娘が中学・高校生の頃、親子関係は最悪で、口を開けばケンカや言い合いになるのが日常茶飯事でした。
私が娘に何か言うと、
「もういい!」
「わかってる!」
「今やろうと思ってたのに!」
と言って、ドスドスと足音を立てながら自分の部屋に行ってしまう。
最後まで話を聞こうとしないし、全く会話にならない。
もう娘とはしゃべりたくないし、顔も見たくないと思う、そんな毎日でした。

3.親子関係がうまくいかない…私が気づいた関わり方のクセ
口を開けばケンカや言い合いになってしまう原因。
私はその原因を娘に求めていましたが、振り返ってみると、私の関わり方にも親子のやりとりをこじらせる原因があったことに気づきました。
発達に特性のあるお子さんを育てていると、どうしても出来ないことが目につきますよね。
私もそうでした。
ある日の朝、私が娘にかけた言葉です。
「〇時やで、早く起きや」
「早く起きって言ってるやん!」
「スマホ触ってないで、早く準備して!」
「そんなゆっくり朝ごはん食べてる時間ないよ!」
「もう学校に行く時間やで!」
「遅刻する!早く!急ぎ!」
私は娘に「急かす言葉」しか言っていませんでした。
普段の私の声かけは、娘の出来ていないことを指摘する言葉であふれていました。
だから、「もういい!」「わかってる!」「今やろうと思ってたのに!」という言葉が、娘から返ってくるのだと気づきました。
今振り返ると、 娘が私の話を最後まで聞きたくなくなるのも無理はなかったと思います。

4.こじれた親子関係から抜け出す2つの関わり方
そこで私は、発達科学コミュニケーション(発コミュ)で学んだ次の2つのテクニックを、まずは2週間、徹底的にやってみました。
①出来ていないことを指摘するのをやめて、出来ていることに注目して声をかける
出来ていないことを1つ1つ指摘しても、状況はまったく変わりません。
私たちが、仕事で上司に出来ていないことを指摘され続けると、働く意欲がなくなったりするのと同じように、子どももやる気を失ったり、反発したりします。
褒めるところなんて見つからないと思っていた私ですが、 出来ていることに注目すると、意外とあることに気づきました。
- まだ目は閉じているが、起きようと布団の上に座っている。
- 今日着る服を決めるために、スマホで天気や気温を調べている。
- 時計を見ながらヘアアイロンをしている。
- かばんの用意は前日の夜にして、リビングに置いてある。
出来ていないことはスルーして、出来ていることに注目して声をかけるようにしました。
「眠いけど、起きようとしているね!」
「傘が必要か調べるために、天気予報を見ているんやね」
「時間を意識しながら準備しているね」
「かばんの用意は出来ているね!」
出来ていることに注目して声をかけると、娘から「あ、うん」「そうなの」と素直な返事が返ってくるようになったのです。
②子どもの理解や話すスピードに合わせてゆっくりめに話す
発達の特性から、理解するのがゆっくりで、話すのもゆっくりな娘。
そんな娘のスピードに合わせて、私もゆっくりめに話すようにしました。
これまで、「え?なんて言った?」と聞き返すことの多かった娘ですが、1回言っただけで伝わることが増えて、素直な返事とともに、スムーズに次の行動に移せるようになってきたのです。
大人が子どもに、「あれして!これして!」と言う時はたいてい早い口調になっています。
発達に特性のあるお子さんの中には、聞いた言葉を理解したり、次の行動に移したりするまでに時間が必要な子もいます。
さっき言われたことがまだ処理できていないのに、また次のことを言われる。
それでは、子どもは混乱し、何からすればいいのかわからなくなってしまうこともあります。
すると、ママは「声をかけても伝わらない」「動かない」とイライラしてしまいます。
そんな親子のストレスがどんどん高まり、否定的なやりとりが増えて、その結果、親子関係がうまくいかなくなるといった悪循環に陥ってしまいます。
1つ言ったら、子どもが理解できるまで少し待つことを心がけることで、ママの声かけが子どもにぐっと届くようになります。
親子関係がうまくいかないのは、ママの愛情が足りないからではありません。
むしろ、子どもの将来を心配するからこそ、「できるようになってほしい」という思いが強くなり、指示する声かけが増えてしまうのではないでしょうか。
- 出来ていることに注目して声をかける。
- 子どもの理解や話すスピードに合わせてゆっくりめに話す。
私の場合は、「子どもを見る視点」と「関わり方」を変えてから2週間で、娘の変化を感じるようになりました。
娘から素直な反応が返ってくるようになると、私自身もイライラすることが減りました。
以前は「毎日」のように怒っていた私が、この2週間で怒ったのは「たったの1回」。
自分でも驚くほど、怒る回数が減りました。
親子関係を変えようと思うと、大きなことをしなければと思うかもしれません。
まずは今日、子どもの「出来ていること」を1つ見つけて、言葉にして伝えることから始めてみませんか?

執筆者:吉田 ひとみ
発達科学コミュニケーション トレーナー
この記事について
この記事は、発達科学コミュニケーション マスタートレーナー・いたがきひまりの指導のもとで活動する、発達科学コミュニケーショントレーナーによる実践記事です。
「ASDグレーゾーン子育て」をテーマに、子どもに合った家庭での関わり方を、具体的な場面からお伝えしています。
サイト運営:いたがきひまり
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