母子登校や付き添い登校をしていると子ども主体で1日のスケジュールが決まってしまう事もあると思います。毎日どうなるか分からずモヤモヤ、イライラでお母さんは目の前のことに必死。お母さんの幸福感をあげるにはもっと大事なことがあるはずです。
1.仕事に出勤できるのは子どもの調子次第
私は以前、毎朝不安とイライラで泥沼になっていました。
今でこそ「普通に」学校へ出かけて行く息子ですが、以前は「あ〜、また朝が来た…」と朝が来るのが憂鬱で仕方ありませんでした。
母子登校になるか、ならないかぐらいの時、私はまだ仕事をしていたのでとにかく朝が怖かったです。
起こしてもなかなか起きてこない息子。
起きてきたと思ってもご飯も朝の支度も全然進まない息子。
明らかに「学校いきたくないオーラ」を出してくる息子。
なんとかご機嫌取りをして学校へ連れて行っていましたが、学校についてから、校門から先に進めずにいました。
やっとのことで下駄箱まで行ったけどやっぱりその先が進めない。
担任の先生が一生懸命声をかけてくれるけれど私からなかなか離れられない。
時間ばかりが過ぎていき、仕事の時間も迫ってきて次第に私もイライラしてしまう。
そしてきつく子どもに当たってしまう。
「早くしなさい!」
「いい加減にしなさい!」
すると子どもはパニックを起こし大暴れ。
結局仕事には行ける状態ではなく「お休みします」と謝罪の電話を入れることに。
毎朝会社に電話するのが辛かったです。
仕事もしたい!
だけど子どもを放っておくわけにもいかない。
もう限界。
子どもと仕事の板挟みが本当に辛くて、子どものために!と大好きだった仕事を辞めました。
仕事が唯一、自分らしくいられる居場所だったので本当は仕事を辞めたくなかったです。
だから仕事を辞めて、なんだか心にぽっかり穴が空いたような気分になりました。
仕事を辞めればきっと子どもは落ち着くだろう。そんな風に思っていましたが、子どもの困りごとは全然良くなりませんでした。
よくなるどころが母子登校は悪化して、気がついたら1日中、子どもと一緒に学校に居る始末…。
私の日常の全てが「息子の調子次第」だったんです。
母子登校中のお母さんはこんな風にお子さんの調子に振り回されているお母さんが多いと思います。
この母子登校ですが、いきなり不登校になるのではなく、気付かないうちにいくつかの段階を踏んで進んでいきます。その段階について次で説明していきますね。
2.母子登校・付き添い登校は4段階のステージで成り立っている
母子登校には4つのステージがあり、間違った対応をしたりそのまま放っておくとどんどんステージが進んでいってしまいます。
ではどのような順番で進んでいくのでしょうか。
♦①<ステージ1:前駆期>母子登校の前触れ
なんだか最近甘え坊?こんな様子が見られたら要注意!です。
・着替えが一人でできない
・友達と遊ばない
・お留守番を嫌がる
・不安や恐怖心が強くなる
・登校、登園しぶりをする
・校門まで一緒に行く
♦②<ステージ2:進行期>母子登校のハジマリ
いよいよ母子登校のはじまりです。ママの不安が大きくなる頃です。
・下駄箱でなかなか離れられない
・廊下まで一緒に行く
・ママから離れることに抵抗を示す
・学校を休みがちになる
・赤ちゃん返りが見られる
・ママを独占したがる
♦③<ステージ3:混乱期>母子登校の真っ只中
お母さんは自分の時間がなくなり、お母さんへの負担が集中します。
・廊下や別室でお母さんが待機
・別室でお母さんと過ごす
・お母さんと一緒に授業を受ける
・家の中でも離れられない
・24時間ママ・ママ地獄
・問題行動が出始める(暴力・暴言)(身体症状)
♦④<ステージ4:不登校>ママも限界!不登校!!
おうち時間が長くなるのでおうちでの過ごし方を工夫しましょう!
・おうちで好きなことをして過ごす
・家では少しずつママから離れられるようになる
・学校に行く時間が少なくなる
・不登校
・放課後登校
・保健室登校
どのような経過をたどっていくのか、またはお母さんの心境の変化も同時に理解できたと思います。
一刻も早くこの状況から抜け出そうと必死に頑張っているお母さん達が多いと思いますが、お母さんがどうしよう…どうしよう…と思えば思うほど状況は悪化していく傾向にあります。
そこで、一旦落ち着いて考えてみて欲しいことがあります。
それについては次で説明していきますね。
3.お母さんが頑張ることをやめよう!
毎日、仕事、子育て、家事など頑張ることが当たり前になっているお母さんは、そこに今までにないイレギュラーな母子登校というミッションが入ってくると俄然子どものためと思い頑張ってしまうと思います。
ただ、母子登校のステージを見ても分かるようにお母さんへの負担は並々ならぬものがあります。
そこでお母さん達には一旦頑張ることを止めて欲しいと思います。
頑張ることが普通になっているからこそ、今よりずっとずっとラクをしていいと思います。
それがお母さんのためだけでなく子どもの発達にも良いからです。
ゲームばっかりだって「大丈夫!!」
お風呂に入らなくても「死にやしない!!」
宿題をやらなくたって「どおってことない!!」
ガミガミ怒っているお母さんよりも、
「宿題めんどくさいよねー」
「ママも嫌だったよー」
と、一緒に笑い飛ばしている方が100倍、幸せな気持ちになれます!
お風呂だって
「入りたくない時もあるよねー」
「じゃあ今日は特別にお風呂でアイス食べちゃう?」
なんてこんな非日常もあっていい!
こんな風にお母さんを「頑張らない」と決めただけでお母さんも子どもも楽しい毎日になれます。
母子登校をどうにかしたい一心で生活を楽しむという余裕がないかもしれませんが、本来子どものとの生活を楽しむことが一番の子育ての醍醐味です。
どうかそのことを見失うことなく子どもとの時間を楽しめるようになって欲しいと思います。