激しい癇癪のうらには分離不安っ子のある特性が存在する!癇癪をしずめる3ステップ

ちょっとしたことで激しい癇癪を起こす分離不安っ子。そのたびにお母さんはイライラして𠮟りつけてしまう…。でも、子どもの癇癪は激しくなるばかり。こんな負の連鎖を断ち切る3ステップをお伝えします。
 
 

1.癇癪のうらには分離不安っ子の特性が隠されている

そもそも癇癪とは、声を荒げて泣き叫んだり、手足をバタバタさせたり、物を投げたりと、激しい感情が爆発することを指します。
 
 
ここで、みなさんの子どもの赤ちゃんの頃を思い出してください。赤ちゃんは、眠かったり、おむつが汚れて気持ち悪かったり、お腹が減ったりすると泣いて知らせてくれますよね。当然、赤ちゃんはまだしゃべることができないので泣くことを手段としてお母さんへ伝えます。
 
 
 
 
このように、怒りや不安といった感情は赤ちゃんのときから備わっているごく自然なことなのです。成長とともに感情をつかさどる脳の機能が発達してコントロールできるようになります。
 
 
では、なぜに分離不安っ子の感情コントロールが難しいのか。癇癪のうらには、分離不安っ子のある特性が隠されているからです。
 
 
自分の気持ちをアウトプットすることが苦手
 
分離不安っ子は、自分の気持ちを自分の言葉で適切に表現することが非常に苦手です。本当は、お母さんに伝えたいのにできないだけなのです。語彙力が少ない、今かかえている感情のほうが勝ってしまう、言葉という手段を選ばずに態度で示してしまうという思考回路になるのです。
 
 
本当は分かってほしいけど、うまく伝えられない、伝わらない…。
癇癪を起こしている本人が一番つらい思いをしていることを理解しないといけません。
 
 
ですので、癇癪を起こしているときに出てくる言葉や態度は、本当に本人が伝えたいことではない場合がほとんどです。
子どもの感情に振り回されず、適切な対応をすることで、驚くほど癇癪はすっとおさまります。
 
 

2.癇癪からの登校しぶりが日常でした

わが家の母子分離不安が強い息子は癇癪持ちでした。
何か気に入らないことがあると必ず口から出てくる言葉。
 
 
「ママのせい」
 
 
当初、私はこの言葉を真に受けてしまい、
あまりにも理不尽な言動にいちいち応戦していました。だって、私は何もしていないのに…
 
 
この「ママのせい」は、必ずと言っていいほど学校へ行く前に発せられていました。
当然、応戦した結果は…
 
 
「学校へ行きたくない!」
 
 
の登校しぶり。
そこから更なる激しい親子バトルが始まって、
癇癪がひどくなり学校をお休みするという日常だったのです。
 
 
 
 
息子の癇癪は、とくに私への暴言や暴力へと変わっていきました。
私も負けじとやり合った毎日でした。どん底の子育てったのです。
 
 
現在、息子は癇癪を起こすことはほとんどありませんが、
まだ成長過程ですのでたまに小さな癇癪を起こすことはあります。
 
 
ただ、暴言や暴力は完全になくなりました。
また、適切な対応方法を覚えた今は、学校をお休みすることはありません。
 
 
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3.分離不安っ子の癇癪をしずめる3ステップ

では、どのように対応すればよいのか?
3ステップを習得すれば、
みなさんも癇癪マスターになれますよ!
 
 
ステップ1
子どもが癇癪を起こしたとき、いろいろと言いたくなる気持ちをいったん封印してください。お母さんの感情を保留状態にします。
ここで畳みかけてしまったらダメ!ぐっと堪えてください。
 
 
ステップ2
子どもをよく観察しましょう。
なぜに暴れているのか、泣いているのか。
お母さんだからこそ分かる子どものアラートです。
本当は何が言いたいのか、何を分かってほしいのかを
理解してあげましょう。
 
 
ステップ3
子どもが発している言葉ひとつひとつに共感しましょう。
そして、翻訳・代弁してあげてください。
 
 
例えば…
公園で遊んでいたけど、
お友達が時間になったので帰ってしまった場合
 
 
「バカ!クソ!」
 
 
って、言ったらそれは本心ではありません。
 
 
「うん。とても気持ちがよく分かるよ。」
「バカって言いたいくらい、もっと遊びたかったんだね。」
 
 
と、代弁してあげることで子どもは素直になって
癇癪はおさまります。
子どもの気持ちに共感して、代弁してあげることが最も重要です。
 
 
分離不安っ子の伝えたいけど伝えられない気持ち。
一番の理解者であるお母さんが受け止めてあげることで、
子どもは安心感で満たされます。
 
 
これを繰り返すことで、子どもは表現することを学び、
自ら感情コントロールができるようになっていきますよ。
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーション
トレーナー みやがわあゆみ
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