子どもに何度も何度も指示を出しても動かない…。毎日「アレしなさい!」「コレしなさい!」のオンパレードになってしまいガミガミママを卒業したいと思っているママに、分離不安っ子の脳に届く指示の出し方をお伝えします。
1.分かっているけど、大きな壁に感じてしまう
おもちゃで楽しく遊んだあとに待っていることは、「お片付け」ですよね。もちろん、ママとしては子どもが自らお片付けをしてくれたら助かるし心から褒めたいと思うものです。
現状は、自分から動ける子どもは少ないのではないでしょうか。やはり、ママが「お片付けしなさい!」って言ってしまいます。指示を出して動いてくれるのであればよいのですが、問題は…。
最初は優しく伝えていたのに、段々とママの声は大きくなり口調も強くなり、最後は怒鳴りながら「お片付けしなさい!!!」とガミガミママになっていること。
しかも、お片付けをすることが目的なはずなのに、「お片付けをしたら宿題をやるんだよ!」と、ついつい多くのことを要求してしまうこともありますよね。
じつは、子どもだってやらなければいけないことは分かっているのです。ただ、子どもの脳は「今」を生きているので、目の前にほかに興味を引くものがあれば思考は移ってしまいがちになります。
これは、子どもの脳はまだ容量が小さいため、やらなければいけないことがこぼれ落ちてしまいやすいという特性があるからです。あれもこれもと、一度にたくさんの指示を出すことは逆効果になります。
また、分離不安っ子は抽象的な指示が苦手な傾向にあります。「片付けなさい」のひと言では、子どもにとってはとても大きな課題に感じてしまい、行動しづらくなってしまいます。
子どもにとってできることから始められるような指示を出すことで、行動しやすくなり定着へとつながっていきます。
脳は、行動を始めるときに一番負荷がかかります。車に例えるとエンジンをふかすようなもの。大きな課題だと思わせずに、簡単な課題だと思わせることが重要です。
2.いま、この瞬間を生きる息子
以前の私は、どうしても自分の時間軸で動きたい気持ちが強くて、分離不安のある息子にたくさんの指示を出していました。
「これをやったら次はこれ!」と畳みかけるように指示を出しては、先回りをしていました。
当然、息子はやりませんでした。やらないどころか、次々とやりたいことを始めて、まさに「いま、この瞬間を生きる」という状態でした。
次第に私のイライラが募り、最後は大爆発…。余計に息子は反発して、親子関係はいっそう悪化していくという悪循環に陥っていたのです。
そんな息子に対して、指示出しの方法を変えたところ、すんなりと動けるようになり驚きの毎日でした。
今となっては、すっかり定着して言わなくても動けることがたくさんあります。その分、私のイライラも減って親子ともに穏やかな日々を過ごせるようになりました。
3.自ら動けるようになるママの指示出しテクニック
では、いったいどうやって指示を出したら、子どもは最終的に自分で動けるようになるのでしょうか。
それは、ズバリ!
「指示を分解する」ことです。
例えば、お片付けをしてほしいとき、1つ1つの作業を細かく分解してみてください。
1.赤いブロックを箱にしまってね
2.青いブロックを箱にしまってね
3.恐竜のフィギュアを袋に入れてね
4.恐竜を入れたフィギュアを箱にしまってね
5.箱を1つずつ重ねてね
はい!お片付け終了!
このように、具体的に指示を分解することで行動しやすくなります。
忘れてはいけないのが、1つ1つの行動ごとに褒めることです。
どんな場面でも、指示を分解することで定着することにつながり、
気がつけば言われなくても動ける子どもになっていますよ!
気がつけば言われなくても動ける子どもになっていますよ!
執筆者
発達科学コミュニケーション
トレーナー みやがわあゆみ
発達科学コミュニケーション
トレーナー みやがわあゆみ