毎日ママ業を完璧にこなそうと必死になっていませんか?完璧にすることが、子どもに良い影響を与えるとも限りません。頑張り過ぎのママとその子どもがラクになるための思考変換術について今回はお伝えします!
1.日本の女性は睡眠を削って働いている!
ママ業を頑張っている皆さん、毎日お疲れ様です。 365日24時間、ママ業は休みなく毎日通常営業をしていますよね。
それは同時にママのイライラも日々積み重なることに繋がります。そんなママのイライラの原因ですが、一つは睡眠不足による影響があります。
実は世界でいちばん睡眠時間が短い国は、「日本」ということを知っていますか?
日本人はとっても働き者で、経済協力開発機構(OECD)の2021年の調査によると、加盟33か国のうち、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で最下位でした。
また、世界的には女性よりも男性の方が睡眠時間が短い国が圧倒的に多いのですが、 日本においては、女性の睡眠時間の方が短いというデータがあります。
女性は出産後、睡眠不足になりながら昼夜問わずの育児が始まり、そのまま子どもが一人立ちするまで子育ては続きます。
形を変えて子どもの悩みごとはその時々であるうえに、女性はホルモンバランスの乱れなどから感情のコントロールが難しくなっていきます。
もうひとつデータをご紹介します。 日本の家庭における男性と女性の家事時間の比較です。 女性は男性よりも一日平均3時間も多く家事をしており、その比率は4.8倍にもなります。
こう聞くと、日本の女性はなんて頑張っているのだろう!と思いますよね。
しかしこのデータは、裏を返せば、パパや他の人からの協力を得られていないということにもなります。
パパの協力を得られないママは毎日がとっても忙しくて、ゆっくり休んでいる暇なんてないかもしれません。
「どうして自分ばっかり…」と思うことはあっても、頑張り屋さんで全部しっかりやらなくては!と思ってしまう完璧主義なママだと、家族のために頑張ってしまいますよね。
2.私も頑張りすぎなママでした…
そんな私も、以前は頑張りすぎ、完璧主義なママでした。
家事も育児も仕事も、全部をしっかりやらなければいけない!と自分の中で思い込んでいたのです。
その裏には、「周りから良い親だと思われたい」という気持ちがありました。
いつも家が綺麗で美味しいご飯を作る、いいママだと思われたい。家のことをしっかりこなす自慢のママでいたい。
子どもをちゃんと育てていると思われたい。甘やかしていると言われたくない。
もちろん家のことも子育ても、楽しくて大好きでやっていたのですが、心のどこかでは人の目を気にして動いていたように思います。
そんな思いにとらわれて、上手に手を抜くこともできず、自分で自分を追い込んでいきました。
そして、少しずつ積み重なった無理がストレスとなり、慢性的な疲れとなり、私はどんどん疲弊していきました。
それは子どもへの接し方にも現れました。
忙しさからイライラして子どもに強く当たる。言葉がキツくなり、うまく感情をコントールできなくなりました。
ママの完璧主義からくる窮屈さが、家族の笑顔を奪っていったのです。
そんな風にママが頑張りすぎてしまうことで、ママも子どもも苦しくなってしまったら、まさに本末転倒ですよね。
3.ママの心の安定が子どもの心の安定につながる
ママが感情のコントロールが利かなくなると、イライラしたり気持ちの切り替えができず、ママ自身が自己嫌悪に陥るということがあります。
そんな経験をすでにされているママもいるのではないでしょうか?
子どもはママをよく見ています。ママの不調を感じとります。
「自分のせいでママが疲れている」
「ママはいつもイライラしている」
そんなことを敏感に感じ取って、子どもは萎縮してしまったり、自分を責めるようにもなります。
また、ママに話したいことがあっても、いつも忙しそうにしているママの姿を見て、「ママを困らせたくない」という思いから、自分の気持ちを言わずに感情に蓋をしてしまう子も出てきます。
ママは子どもにとっての太陽です。
ママが満たされていて幸せだと、それは必ず子どもに伝わります。
ママの笑顔が、心の安定が、子ども自身の安心にもつながるのです。
だから、ママ一人が無理をして毎日頑張ることが、必ずしも良いことではないのです。ママが持つ「私が頑張らなくては」という思考を手放すべきなのです。
4.思考変換で心の整理整頓を!
今回は完璧主義のママが自分へのダメ出しを止めて、自分の行動をポジティブに捉えられる思考変換についてお伝えします!
◆ネガティブ思考からポジティブ思考へ変換
頑張りすぎてしまうママにぜひオススメしたいのが、思考のポジティブ変換です。
ポジティブ変換、最近よく聞く言葉だけど、具体的にはどうやるの?と思うママもいるかもしれません。
ここでお伝えしたいのは、ママ自身の心の片付けをする変換です。
毎日やることがいっぱいで、なかなかうまくいかない。忙しさからイライラしてしまう。
そんな現状を、ママの思考を変換することで丸っと肯定し、ママ自身の気持ちを楽にするものです。
いくつか、変換の例を紹介しますね。
・また子どもに怒ってしまった→仕方ない、そんなこともあるよね!
・自分はダメな親だ→私はよく頑張っている親だ!
・今日もこれができなかった→でも、ここはできたよね!
・あれもこれも、やらなくちゃ→今すぐじゃなくてもOK!
・子どものため→子どもは子ども、自分は自分!
・うるさい、一人にして!→ママは疲れたから、向こうで休んでくるね!
・私はこんなこともできない→ママ○○苦手だから、手伝ってくれる?
・頑張ります!→できません!
・〜するべき→〜できたらいいな!
・理想通りにいかない→それが私だから、仕方ない!
・将来が心配→なんとかなる!
・周りの目が気になる→子どもが「ママ大好き」と言ってくれるなら周りは関係ない!
・もっといい親になりたい→もう十分いい親!合格!
◆子育てに完璧を求めない
思考のポジティブ変換での具体例を見てみると、そこには完璧を求めない思考に変換されているのが分かると思います。
子育ては仕事のように完璧にこなすことはできません。完璧を目指してしまうとママもイライラしてしまいます。そもそも完璧な親なんていないのです!うまくいかなくて当たり前だと心得ておくことが大事です。
時には手を抜きながら、周りにの人にも頼りながら(話を聞いてもらえる人がいるだけでも違いますね)、子育てをしていきましょう。
このように思考を変換することで、今の自分をそのまま認めてあげることができます。
ポジティブ変換は、今できていることに注目する、プラスの見方なのです。言葉にすることで、心の整理整頓ができます。
私自身、頑張りすぎて心身ともに疲れてしまったときに、この思考の変換を取り入れてみました。
最初はうまく変換できず、落ち込むこともありましたが、徐々にコツを掴み、自然とポジティブな変換が脳内でできるようになっていきました。
すると、うまくいかない日があっても、「そんな日もあるよね〜」と思えるようになったのです。
完璧にこだわっていた心のモヤモヤが、すーっと晴れていきました。
部屋が多少汚くても、おかずが一品でも、ママが笑っている方が子どもはずっと嬉しいはず。
そんな風に思考の変換ができると、自分自身の心の片づけだけでなく、子どもに対する言葉かけも変わります。
子どものことを肯定的に見れるようになり、 それが子どもの自信や安心につながるのです。
そして最後に…。
ママが疲れてしまった時は、素直に「疲れたから休みたい」と家族に伝えられるようになって欲しいと思います。
自分で自分を許し、そして癒す。それも大切なポジティブ変換です。
子育ては長期戦です。
「無理せず続けられる」持続可能な子育てをするためにも、ぜひ思考のポジティブ変換を実践し、心の片付けをしてみてください。
頑張り屋さんのママの毎日が、少しでも楽に、楽しくなりますように。
執筆者:発達科学コミュニケーショントレーナー
長谷川まこ