Jアラートが怖い!HSCや不安が強い子への防災教育・配慮すべき3つのポイント

Jアラートが発令された時、お子さんがひどく動揺してパニックになってしまうことはありませんか?子どもが異常に怖がる様子を見ると、その状況を避けてあげたくなりますが…家庭や学校で、自分で自分の命を守る最低限の方法を教えてあげたいものです。本記事では、不安が強いお子さんへの防災教育の際、周りの大人たちが配慮すべき3つのポイントについてご紹介させていただきます。
 
 

1.Jアラートが怖い‼︎災害警報の音にパニックになる子どもたち

 
 
災害警報が発令された時、お子さんがひどく動揺してパニックになってしまうことはありませんか?
 
 
例えば、最近頻繁に発令される「Jアラート」。
 
 
「Jアラート」とは、対処に時間的余裕のない事態に関する情報を緊急速報メール、防災行政無線などにより、国から住民まで瞬時に伝達するシステムのことです。
 
 
弾道ミサイル情報、緊急地震速報、大津波警報などにも使用されます。
 
 
私の子どもはひといちばい敏感な子(HSC)なので、「Jアラート」の発令時には唇の色が真っ青になるくらい、ひどく怯える様子が見られます。
 
 
しかも、最近発令されるのは登校前の大事な朝の時間。
 
 
朝、学校に行くためにあれやこれや気分を上げる工夫をしながら、登校の準備をしている時間に、突然、テレビの画面が変わり、「Jアラートです!」
 
 
今まであっていた楽しい朝の番組は中断され、アナウンサーのお姉さんも、それまでの明るい雰囲気から打って変わって、突然厳しい顔になり、物々しい雰囲気に…。
 
 
その瞬間、「怖い!」とがひどく怯えてしまい、その後、学校に行けなくなってしまうのです。
 
 
このようにJアラートや災害警報などにひどく怯え、パニックを起こしてしまうお子さんは多いようです。
 
 
Jアラートや災害速報が発令された後のSNSの投稿を見てみると
 
 
「怖がって、学校に行けなくなった…」
 
 
「速報音が怖くて震えている…」
 
 
「トラウマになって、外出ができない…」
 
 
など、私の子どもと同じようにJアラートや災害警報に怯えている子どもの様子と、その対応に困っているママの声が多く投稿されていました。
 
 
安全を守るのは必要なことだけど…子どもが過度に怖がるのは対応に困ってしまいますよね。
 
 
 

2.HSCの子どもたちが警報音をひどく怖がるワケ

 
 
なぜ、うちの子だけ、こんなにJアラートや災害警報などの警報音を怖がるの?
 
 
お友達はケロっとしているのに…。
 
 

それは、お子さんは『ひといちばい敏感=HSC』という気質を持っているからかもしれません。

 
 
HSCの子どもたちがJアラートや災害警報をひどく怖がるワケを考えてみましょう!
 
 
◆予期せぬ刺激に反応しすぎてしまう
 
 
ひといちばい敏感な子=HSCは、脳が情報を処理する「反射」という反応のスピードが早く、痛みや刺激を受けやすいという特性を持っています。
 
 
そのため、日常ではなるべく刺激を避けようとしますが、予期せぬ避けることのできない突然の刺激を受けた時、敏感に反応しすぎて錯乱状態になったり、高ぶる感情をコントロールできなくなったりしてしまうのです。
 
 
 
◆感覚過敏を持っている
 
 
必ずしも視力、聴力、嗅覚、味覚が発達しているわけではありませんが、ひといちばい敏感な子=HSCの中には、いずれの感覚が極めて鋭い子どももいます。
 
 
見る力が強い子は周りの状況や雰囲気が変わったことを敏感に感じとって不安になっている場合もあるでしょう。
 
 
また、音に対する過敏を持っていて、非常ベルや警報音をなどの音に敏感に反応して怖がっている場合もあると思います。
 
 
 
◆不安が強い
 
 
ひといちばい敏感な子ども=HSCはJアラートや災害警報が鳴ると「これから何が起こるの?」と不安が強く現れます。
 
 
不安や恐怖は人間の最大の本能「生存本能」です。
 
 
人は本能的に危険なものに出会った時、命を守るために「不安・恐怖」を感じることで、いち早くその状況が「危険か安全か」を判断しています。
 
 
「危険か安全か」を判断するのは、脳の扁桃体という部分。
 
 
扁桃体は「情動の脳」とも呼ばれ、怒り・悲しみ・恐れ・喜びと強い感情を発信する部分でもあります。
 
 
繊細で敏感な子どもで、この扁桃体の働きが強いため、人一倍不安や恐怖を強く感じてしまっているのです。
 
 
 
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3.繊細で敏感な子が防災を学ぶ際に配慮すべき3つのポイント

 
 
子どもが異常に怖がる様子を見ると、その状況を避けてあげたくなりますが
 
 
もし、本当に災害が起こった時に、パニックになって身動きが取れなくなり、命を亡くすことは絶対避けなくてはなりません。
 
 
そのためにも、家庭や学校で、自分で自分の命を守る最低限の方法を教えてあげたいものです。
 
 
ここからは敏感で繊細な子が避難や災害について伝える際に気を付けてほしいポイントを3つご紹介させていただきます。
 
 
◆①「なぜ警報が鳴るのか」理由を伝える
 
 
小学生のお子さんであれば、ある程度防災への知識があるので、なぜJアラートや警報が鳴るのか、予め説明をしてあげましょう。
 
 
子どもが防災のことについて、疑問に思って質問してきたことには、適当に答えるのではなく、なるべく丁寧に答えてあげてください。
 
 
その場合、過度に恐怖をあおらないように注意してくださいね。
 
 
ママやパパは防災の専門家ではありませんから、難しい質問や答えられないこともあると思います。そんな時は、専門家に頼るのも1つの手です!
 
 
防災体験ができる施設や、防災教室などに通ってみるのもいいかもしれませんね。
 
 
今はyoutubeなどにも、子ども向けに作られている防災番組があります。上手に利用してみましょう。
 
 
音に敏感な子にとっても、その音が鳴る理由を前もって説明されていて納得できていたり、音を予め聞いて知っていると、警報の音は予期せぬものではなく、理由のある自分の知っている音になります。
 
 
事前に音を知らせておくことは、恐怖を軽減させることに繋がります。Jアラートの音や警報の音などは、消防庁のサイトで実際の音を聞くことができますよ。
 
 
 
 
 
◆スモールステップで災害の刺激に慣れていく
 
 
最近は地震速報や地震警報を聞く機会が増えてきたため「地震速報はあまり怖がらなくなった」というお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
 
 
また、九州の人に比べると、関東の人は地震を多く経験しているため、地震に慣れている人が多いと聞きます。
 
 
災害に対する「慣れ」はよくないものとして捉えられがちですが…
 
 
繊細で敏感な子には、スモールステップで少しずつ災害の刺激に慣れさせていくことが、いざという時に冷静に行動できること=命を守ることに繋がります。
 
 
過度に経験を与えるのもよくありませんが、怖がるからといって、経験をなくしてしまうことは避けたほうがよいでしょう。
 
 
 
◆家族や先生が絶対に守ってあげると伝える
 
 
警報がなった時や学校・保育園などの防災訓練のあとは、「怖かった」という気持ちに寄り添ってあげましょう。
 
 
けっして怖がっていることを笑ったり、けなしたりすることがないようにしてあげてください。
 
 
いつもよりママやパパが一緒にいる時間やスキンシップを増やしてあげることで安心に繋がります。
 
 
また「みんなであなたを守っている」ということをしっかりと伝えてあげましょう。
 
 
学校の避難訓練の時には「学校の先生たちがあなたのことを守るために訓練をしているのよ」
 
 
防災無線が鳴った時は「あなたを守るために、みんなが動いてくれている」と安心感を与える言葉で伝えてあげてください。
 
 
敏感で繊細な子にとっては、ママやパパ、学校の先生など、身近にいる信頼している大人の存在が一番の安心材料になります。
 
 
 
防災を学ぶ際に、周りの大人が適切に配慮することができれば、子どもは不安や恐怖を軽減し、正しい防災知識を学ぶことができます。
 
 
HSCや不安の強いお子さんには特に…特性に応じた配慮ができるようになりましょう。
 
 
 
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