親が不安になるのはなぜ?不登校の親が安心して子どもを見守れるようになる家庭での対応ポイントとは?

子どもが不登校になってしまった。不登校ではないけれど、学校が苦手で休みがち。登校できても、遅刻や早退が多い。『子どもが学校へ行けないこと』で毎日不安だらけ・・・そんなお悩みありませんか?お子さんが学校をお休みしても、親御さんが安心できる、家庭での対応をご紹介します。
 
 

1.子どもが不登校になるとなぜ親は不安になるのか

 
 
「学校に行けないと心配よね・・・」
 
「そんなに学校を休んでいて大丈夫?」
 
 
学校が苦手なお子さんに対して、周囲の人からこんな言葉をかけられ、不安になることはありませんか?
 
 
周囲から言われなくとも、親御さん自身が子どもが『学校を休むこと』に不安を抱くこともあるのではないでしょうか。
 
 
「子どものことを考えて、学校を休ませる選択をしたけれど、これでよいのだろうか?」
 
 
「お休みが続くことで、復学しづらくなってしまうのでは?」
 
 
お子さんのペースで学校をお休みしたり、遅刻・早退をしながら五月雨登校をしたり。
 
 
子どもの気持ちを優先したい、無理をさせたくないという考えはあるけれど、子どもが学校に行かないのはやっぱり不安・・・
 
 
そんな風に不安に思う親御さんは多いはず。
 
 
「うちの子は学校へ行けなくても大丈夫!」
 
 
とはじめから自信をもって見守りができる親御さんは、少ないですよね。
 
 
そんなときはまず、親御さん自身の『子どもが学校を休むことへの不安』について考えてみましょう。
 
 
 
 

2.学校に行くことで得られること

 
 
『学校へ行かないことが不安』と感じている親御さんにお聞きします。
 
 
なぜ、お子さんが学校へ行けないと不安になるのですか?
 
 
勉強が遅れてしまうから?
 
 
集団生活を送れなくなってしまうから?
 
 
ご家庭それぞれの考えはあると思いますが、学校に通うことで得られることは大きく分けて2つあると考えます。
 
 
1つは『学習の機会を得られること』、もう1つは『社会性を育む機会を得られること』です。
 
 
学校へ通えなくなり、家にいるお子さんが、『学習の機会』も『社会性を育む機会』もないまま長期間を過ごすと、学校へ通ってそれらの機会を与えられる子どもと差ができてしまうことは事実です。
 
 
ですが、逆に言えば、これから2つの機会を家庭で提供できれば、復学もしやすくなり、不登校であっても、学校に通うことで得られる機会を与えられることになるのです。
 
 
 
 

3.学校が苦手なわが家の息子の場合

 
 
わが家には不安が強く、学校が苦手な小3の息子がいます。
 
 
小2の春に登校しぶりがはじまり、1人では学校へ行けなくなったことから、登校から下校まで終日母子登校を続けています
 
 
母子登校もしていますが、それでも苦手な行事や教科などがある日は、学校をお休みしてしまうこともあります。
 
 
息子の場合は『学校』という空間が苦手です。
 
 
ですが、学習面においては、家で私と家庭学習を進めることにはさほど抵抗がなく、息子のペースで無理ない目標とスケジュールをたてれば、家庭学習をすすめることは可能です。
 
 
そのため、学校をお休みした日の授業やテストは、家庭で進めるようにしています。
 
 
また、社会性の面では、ママべったりだった母子分離不安の時期も、その状況を逆手にとり、私が外出する地域の役員の行事に息子もすべて参加。
 
 
毎月行われる清掃活動や植栽活動への参加、防災訓練でのボランティアなどに参加し、地域の方と関わる機会をつくっていました。
 
 
同世代の子ども達だけのコミュニティよりも、年配の方など年の離れた世代の方の方が、息子にとってはコミュニケーションがとりやすかったようです。
 
 
ボランティア活動には現在も継続して参加しています。
 
 
そして、家庭での関わり方を変えて母子分離不安が弱まった今は、学校のお友達と放課後に外遊びをすることもできるようになり、休日にお友達の家を1人で訪ねて、遊びに誘うこともできるようになりました。
 
 
 
 

4.学校をお休みしても大丈夫!家庭での対応2つのポイント

 
 

◆『学習』は子どもにあったツールを活用する

 
 
たとえばわが家の場合、息子は『文字を書くこと』が好きではありません。
 
 
そのため、書く機会が多い漢字の書き取りや、教科書の書き写しなどがある国語の勉強は好きではなく、なかなか取り組もうとしません。
 
 
ですが、同じ単元であっても、タブレット学習の場合は、取り組みます。
 
 
そしてタブレット学習の場合は、答え合わせも自動で行われることがほとんど。
 
 
親御さんの丸つけの負担も減りますし、間違った答えの指摘をして親子バトルになることも避けられますよね。
 
 
そのため、書くことが苦手なお子さんにはタブレットやアプリでの学習がおすすめです。
 
 
逆に書くことに苦手意識がない場合には、簡単なドリルを使って学習をすすめてもよいでしょう。
 
 
今の時代、学習ツールはさまざまなものがあります。
 
 
ぜひお子さんにあったツールを取り入れてくださいね。
 
 

◆『社会性を学ぶ機会』まずは『お母さん』との関わりで土台をつくる

 
 
社会性については、習い事に通えるお子さんの場合は、好きな習い事を選び、同世代の子どもとコミュニケーションをとるようにしてもいいでしょう。
 
 
特に運動系の習い事であれば、登下校や体育の授業がなくなることで懸念される運動不足の解消にもなります。
 
 
お友達や知り合いと同じところは嫌だけど、同世代の子は苦手ではない、という場合には、自宅から離れた送迎付きのスイミングスクールに通う、などの方法もあります。
 
 
同世代の子どもとの関わりが難しい場合は、親御さんが積極的に外に出ることで、他者と関わる方法もあります。わが家のように、親子でボランティアに参加するのもおすすめです。
 
 
また、同じように学校に通いづらい親子のコミュニティも数多くあります。
 
 
そのような場所に出向いて、少しずつコミュニケーションをとれるようにしていってもよいでしょう。
 
 
はじめから数多くの人とのコミュニケーションを無理にとる必要はありません。
 
 
お子さんが赤ちゃん時代を思い出してみてください。
 
 
乳児期から突然、同世代の子どもと社会性を持って関わったり、大人と上手くやりとりができる赤ちゃんはいませんよね?
 
 
社会性はまずは1対1、お母さんと子どもの関係から学んでいくものです。
 
 
学校に行きづらくなってしまった場合も、あせらず、ずは親御さんが家庭内でお子さんの興味のあることから会話を引き出すなどしてコミュニケーションをとっていきましょう。
 
 
子どもが学校を休むとなぜ不安になるのか?2つのポイント以外にも不安要素があれば、まずは親御さん自身が不安を取り除き、余裕を持ってお子さんのサポートができる環境を整えていきましょう。
 
 
 
 
執筆者:
発達科学コミュニケーション トレーナー
永瀬 未歩
 
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