突然の地震にパニック寸前!子どもの不安を軽減する方法

抱き合う
2024年1月1日、能登半島地震で被災した我が家。不安の強い私の娘は、状況を理解できず、ただただ余震と津波警報に怯え固まって動けなくなってしまっていました。大きな地震や続く余震、まだまだ油断できない状況にありますが、今不安な思いで過ごされている方々の力に少しでも役に立てたら…。この記事では不安が強い子どもの『不安を軽減する方法』を実体験としてご紹介しています。
 
 

1.2024年1月1日、能登半島地震で被災した我が家

 
 

◆穏やかなお正月のはずが…

 
 

2024年1月1日、穏やかなお正月を私たち家族は家で過ごしていました。

 
 
16時6分、自宅にあるスマホ5台とテレビから大音量でけたたましく鳴る警報音
 
 
「緊急地震速報です!強い揺れに警戒してください!」
 
 
「地震です!地震です!」
 
 
警報音が鳴ってしばらくすると、下から突き上げるような立っていられないほどの大きな揺れが襲いました
 
 
学校で避難訓練を受けている子どもたちは自分から机の下に避難しました。
 
 
私は大きな本棚を押さえ、夫はしゃがみ込んでいました。引き出しは開き、棚の上から物が落ち、床の上には物が散乱しました。
 
 
北陸は普段から地震が多いですが、いつもの地震とは違うと直感し1回目の地震がおさまって直ぐ、スマホだけ持って家の外に飛び出しました。
 
 
外には地震で驚いたご近所さんが出てきていました。
 
 
真冬の北陸でコートなしでは寒すぎて家族のコートを取りに入ろうか悩んでいると
 
 
「地震です!大津波警報です!」と、2回目の地震が起きました。
 
 
この時が能登で最大震度7を記録した大地震でした。車も電信柱も街路樹も横に揺れたのが見えたくらい揺れました。
 
 

家の外で家族でしゃがんで地震がおさまるのを待ちましたが、とても長い時間揺れていたように思いました。

 
 

◆大地震を経験し、過呼吸を起こしてしまった娘

 
 
この時、大地震を2回経験し、娘は過呼吸を起こしていました。
 
 
私はただ娘を抱きしめることしかできませんでした。
 
 
このような状況で、ただでさえ母子分離不安で母子登校をするくらい不安の強い私の娘は、状況を理解できず、ただただ余震と津波警報に怯え固まって動けなくなってしまっていました。
 
 
何度も鳴る大音量の警戒音
何度も揺れる余震
いつどうなるのかわからない状況
 
 

子どもたちは、常に心ここにあらずで、ご飯も食べないし、トイレも一人じゃ行けない夜も怖くて寝れない、不安な日々を過ごしました。

 
 

◆大人でも怖くて不安で怖かった…。

 
 
「子どものために落ち着いて行動しなければ!」と夫婦で気を張り詰めてはいましたが、正直私も主人も怖くて怖くて仕方がありませんでした。
 
 
・余震が続く中、このまま自宅にいるのか避難するのか
 
・避難するなら別に暮らしている祖父母も一緒に連れて行きたい
 
・祖父母と連絡が取れない
 
・家族別行動で避難所で集合するか
 
 
など、短時間で決断しなければいけないことがたくさんあり
 
 
結果、震源地からは約100km離れているため、そこまでの被害はありませんでしたが、十分怖い思いをしました。
 
 
地震速報
 
 

2.被災したり、災害があった時、子どもにとってストレスとなるもの

 
 
突然の大地震・津波で被災してしまった!被災すると、親も子どももパニック寸前でこれからの事なんて誰にもわからない状況になります。
 
 
地震や津波のような非日常は子どもにとって、ストレスが大きくなる原因となります。
 
 
・予測不能なこと
・安心安全が失われる
・生活が大きく変化する
・テレビやネットニュースから聞きなれない言葉や不安を煽るような文字を見る
 
 
子どもは『いつもと違う』ことが不安の元になり、特に不安が強い特性を持っているお子さんはとても強いストレスを感じてしまいます。
 
 
地震
 
 

3.ただ抱きしめること

 
 
こんな時、私たち親はどのように子どもに対応したらいいのでしょうか?
 
 
情報を多く取り入れないように映像や音などの刺激になるものを消すことは、不安の強い子にとっては、とても重要な配慮です。
 
 
しかし、私が被災して一番感じたことは、いかに親自身も不安な状況で『子どもに安心を与える』ことができるかということ。
 
 
余震で不安を感じて寝ることができなかった1月1日の翌日の朝、私のところに1通のメールが届きました。
 
 
そのメールには
 
 
ただ抱きしめてください。
ただ手を握ってください。
ただ目を見つめてあげてください。
そして「あなたを絶対守る」と伝えてあげてください。
 
 
と書いてありました。
 
 
1月2日の早朝に送られてきた「いたがきひまり」さんのメルマガ。
 
 
どれだけ、この言葉が心強かったか…。
 
 
何もできなくても、とにかくスキンシップをとり、一緒にいてあげることで子どもたちは少しずつ口数が増えて、安心を取り戻していきました。
 
 
抱きしめる
 
 

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4.急な地震でも子どもの不安が軽減できる方法

 
 
私のメンタルはいたがきひまりさんのメルマガのおかげで充電満タンになりました!
 
 
今、もし被災して、私たち家族のように不安で不安で仕方がないママがいたら…
 
 
まだ余震が続き、油断できない状況が続きますが、私にできることを発信して行きたいと思います。
 
 
実際に被災して、実践して効果のあった『子どもの不安を軽減する方法』をご紹介します。
 
 

◆わからないままが怖い!誤魔化さないで事実を伝える

 
 
娘:津波と大きな地震が次来たらどうなる?ママ死なないでね。津波も地震も怖い。
 
 
私:「大津波警報5mと出てるよね。これの意味はこうなんだよ。」と地域のハザードマップや危険度マップの建物全壊率を検索して見ながら説明しました。
 
 
小学校高学年になると不安を煽らないようにと嘘をつくより、事実を伝えた方が次の行動にうつせました。
 
 
子どもが調べようと思えばスマホで調べられるので私が嘘をついて関係がギクシャクするより事実を伝えた方が安心材料になりました。
 
 

◆テレビは地震以外にする

 
 
必要以上に見せないことは効果ありました。
 
 
地震の実体験と視覚情報が多過ぎると、娘は一時的に過呼吸になっていましたが、テレビを消したことで少し落ち着きました。
 
 
しかし小6の次女は動画アプリから地震や津波の映像を見てしまいます。
 
 
避難所の情報や道路情報などを知りたいという娘なりの思いがあっての行動だったので、頭ごなしにやめさせずにひたすら話を聞きました。
 
 
否定はせずにひたすら肯定!
 
 

◆防災リュックの見直し

 
 
本来なら防災リュックは事前に用意するものだとは思いますが、現実に被災してから娘と一緒に防災リュックの中身を見直して詰め直しました。
 
 
何が必要なのか、外は寒いから〇〇必要、でもこんなに沢山は持っていけない…
 
 
「玄関に防災リュックある方がいいね」「じゃあ普段から車に積んでおくのは?」
 
 
と、色んな意見を出してくれ真剣に考えてくれました。
 
 

◆普段の日常と同じことをする

 
 
大きな余震が続いていた時は緊張感が高く難しかったですが、体に感じる余震が少なくなってきた頃には効果絶大でした。
 
 
・寝るときはいつものぬいぐるみと寝る
 
・寝る前のルーティン(歯磨き→今日の楽しかったことベスト3→添い寝)
 
・いつもの肌触りが大好きなパジャマを触る
 
・YouTubeを見る
 
・みんなでご飯を食べる など
 
 
『いつもと一緒』が不安を軽減するのに効果抜群でした。
 
 
まだまだ余震が続いているので、いつも以上にママべったりは続いていますが、
 
 
『いつもと一緒』が何よりも安心できる不安が強い子達なので、普段と変わらない日常に戻していけたらいいなと思います。
 
 
抱き合う
 
 
執筆者:
発達科学コミュニケーション リサーチャー 
田中さくら
 
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