仕事をしている親御さんにとっては、子どもの登校しぶりは悩ましい問題です。登校しぶりを早めに解決するためにはホームカウンセリングの実践がおすすめです。子どもが安心して学校に通える対応を実践してみましょう。
１．仕事をしている親御さんにとっては、朝の登校しぶりは大問題
仕事をしている親御さんは、本当に忙しい毎日を過ごしていらっしゃると思います。
特には朝の時間は、子どもの学校の準備に自分の出勤準備と、分刻みのスケジュールでバタバタと大忙しです！
そんな忙しい朝の時間に子どもが「学校に行きたくない！」と登校をしぶりだしたら…本当に困ってしまいますよね。
「ママ、もう仕事に間に合わないよ！」と仕事のことが気になってイライラしてしまったり
「周りのお友達はみんな行ってるよ！」「病気やお熱ない時は学校へ行かなきゃいけないんだよ！」と子どもに正論を言って説得したり。
私たち親は、どうにか説得して、無理矢理でも子どもを学校に行かせようとしてしまいます。
大人には大人の事情がありますから、正直『行ってもらわないと困る』が先に立つわけです。
子どもの気持ちに寄り添う時間も取れず、感情的に子どもに怒ってしまうと感じているママもいると思います。
２．仕事のことばかり気にして、子どもの気持ちに寄り添うことができていなかった…
私も日中は仕事をしていて、毎日忙しい朝を過ごしています。
そんな時に子どもが登校しぶり…
私は息子の気持ちをゆっくり余裕を持って聞いてあげることができずにいました。
そんな私の余裕のなさを試すように、息子は必ず朝癇癪を起こすようになりました。
私を叩いたり
私の服を引っ張ったり
物で大きな音を立てたり
私にずっとついて回ったり
私の準備の邪魔をしたり
地団駄を踏んで抵抗したり…
息子のこのような様子に私は、怖い表情・威圧的な言葉を浴びせ、無理やりにでも学校に行かせようとしていました。
どうにか学校に行ってもらいたい。学校に行ってもらわないと仕事に行けない。
常にこの想いが根底にあったので「何でみんなと同じように行けないの？」「何がそんなに不安なの？」と一方的な質問をすることが多く、息子に対して否定的な関わりしか持つことができていませんでした。
毎日、泣き叫ぶ息子を無理矢理学校に送り、後ろ髪が引かれる思いで通勤していました。
通勤中も涙がこぼれ、息子ことを思い出しては、仕事中もモヤモヤ…集中できていませんでした。
３．『登校しぶり』は脳の防衛本能
本音を打ち明けても、親から受け入れてもらえない。
否定的な言葉、正論ばかり叩きつけられる。
このようなことが続くと、子どもは親から受け入れてもらえない、気持ちを分かってもらえない、否定されていると思ってしまい、自己肯定感がどんどん下がっていってしまいます。
私の息子もまさしくその状況で「学校に行けない自分は悪い子」と自分を否定して自信を失くしていました。
朝の登校しぶり・癇癪をおこしている時、子どもの脳は外側の理性を司る脳より、内側の感情を司る「大脳辺縁系」という部分が興奮している状態となっており、周りの人が何を言っても理解できる状態ではありません。
「大脳辺縁系」の大事な構成のひとつに「扁桃体」という部分があります。
「扁桃体」は、感情の処理やストレス反応に重要な役割を果たしており、主に「不安」「緊張」「怒り」などのネガティブな感情に関わっています。
そのため、本人にとって不都合なことが起きそうなときに反応して知らせる仕組みがあります。
不安が強いタイプの子は特に扁桃体の働きが過剰に反応しやすい傾向があるのです。
そのため、無意識のうちに防衛反応が働いてしまうこともあります。
朝、苦手な教科があったり、参加したくない行事があったりして、そのことを考えると、「嫌だ…」「やれるかな…」と不安感が襲ってきて、登校しぶり・癇癪を起こしてしまうという結果になってしまいます。
このように、子どもが登校しぶり時などは、親は決して応戦せずに、まずは、冷静にカウンセリングモードに徹して、子どもを脳を落ち着かせる必要があります。
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外ではいい子、家では癇癪の子に
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４．安心して学校に行けるようになる！ホームカウンセリング
登校しぶりが続いていたり、癇癪を起こしたり…
お子さんの脳が防衛本能モードに入っている状況の場合は、ぜひご家庭でホームカウンセリングを実践してほしいと思います。
ホームカウンセリングはやり方さえマスターすれば、どんなママでも実践することができます。
ここからはホームカウンセリングの４ステップを１つずつご紹介していきますね！
◆保留
子どもが行きたくないと気持ちを伝えてくれたら、まずはママは気持ちを整理し、ママ自身が持っている想いや気持ちは一旦「保留」します。
◆受容
子どもの話をしっかりと聞き、気持ちを受け止めます。
ただただ話を聞き、子どもの気持ちを吐き出させてあげることが大事です。
◆理解
次に、子どもが話してくれたこと、ママなりの言葉で代弁して言語化したり、子どもの感情を確かめたりしてみましょう。
◆共感
「学校に行きたくないんだね」「嫌だったんだね」などと、子どもの気持ちに共感する言葉を伝えます。
最後に子どもの気持ちが落ち着いたところで、「それじゃあ、どうしようか？どうしたい？」と聞いてみます。
脳は分かる言葉を理解する時に脳で酸素を使って、発達します。子どもが落ち着いた時に、子どもに分かる言葉で提案するようにしましょう。
もし、子どもから何も出てこない時は、どちらを選んでもいいような選択肢でママが聞いてみます。
そして、子どもに決めてもらいましょう。
５．親子の信頼関係が回復し、登校しぶりがなくなりました！
我が家の場合
登校しぶりや癇癪がひどかった時期、徹底してホームカウンセリングを実践すると…
自然と落ち着いていき、今では「行ってきマンモス!」と元気に言って自分の足で登校できるようになりました!
毎朝、地団駄を踏んで抵抗し癇癪を起こしていたのが嘘のようです!
不安の強いわが子はいつも朝は「今日は何時に帰ってくる？」と何回も聞かれていいていたのですが、最近は帰宅時間を聞いてこない時もあります。
子どもを否定せずに、ホームカウンセリングの対応で親子の関係が良くなり、信頼関係を実感できました。
最近は「ママ、お仕事頑張ってね！」と言ってくれ、私も仕事に集中することができ、とても嬉しいです。
我が子がこんなに変わった『ホームカウンセリング』皆さんも試してみてください！
執筆者：たるみ あや
発達科学コミュニケーション トレーナー
