些細な事ですぐ怒る発達障害・グレーゾーンの子どもに振り回されてお悩みのママはいませんか?子どもの地雷を踏まないようにピリピリして気疲れしてしまう…。怒らないようにしようと思うのにママもついイライラして怒ってしまう…。子どももママもお互いにイライラを手放して、楽しい時間を過ごせるようになる方法をご紹介します。
1.すぐ怒る発達障害・グレーゾーンのお子さんに振り回されていませんか?
✓些細なことでも嫌なことがあると、すぐに癇癪をおこす
✓いつもイライラしている
✓完璧主義で出来ないことがあると、泣いたり怒りだしたりする
このようなすぐ怒る発達障害・グレーゾーンのお子さんに困っているママはいらっしゃいませんか?
どこに地雷があるのかわからず、不機嫌にならないよう先回りして気を使ったり、イライラしている子どもの機嫌を取ったりして、気疲れしてしまっているママもいらっしゃるのではないでしょうか。
また、子どものイライラについ巻き込まれて、自分もイライラしてしまうということもありますよね。
ママが我慢をしたり、お互いにイライラしたりしている時間を、親子で楽しく笑顔で過ごせる時間に変えませんか?
2.子どもも私もイライラしてばかりでした…
私も以前は子どもの機嫌にいつも振り回されて疲れていました。
・リンゴジュースじゃなくてオレンジジュースが飲みたかった
・おかずをうまく切れなかった
・ゲームで勝てなかった
私からしたら「それくらいのことで?!」と思ってしまうことでも、息子の地雷はあちこちにあり、うっかり踏んでしまうとすぐに泣いたり、癇癪を起したりしていました。
また、一度機嫌が悪くなるとなかなか切り替えられず、その後もずっとイライラしているなんてことも。
私は息子の地雷を踏まないようにピリピリしていて、だんだんと先回りして行動し子どもの機嫌をとるようになっていました。
そしていつも子どもの言動に一喜一憂して、子どもが泣いたり怒ったりするとつい私もイライラしてしまっていました。
「ないもんはないよ!」
「もう知らない!好きなようにすれば!」
このように強い口調で突き放すような態度をとってしまっていました。
息子はどんどんイライラしやすくなり、私が呼んでも返事をしなかったり一人になりたがったりすることが増えました。
もともとは良く笑う明るい子だったのですが、気がつくと息子はあまり笑顔を見せなくなっていきました。
当時の私は、自分自身のイライラした感情が息子をさらに怒りっぽくさせていたとは気づいていなかったのです。
3.発達障害・グレーゾーンの子どもがすぐ怒るようになっていた理由
ここで少し脳の発達についてお話しますね。
人の脳は「部品はそろっているけど使い方がわからない」という状態で生まれてきます。
周りの環境からいろいろな刺激を受けて、ネットワークを脳の内側から外側へどんどん伸ばしながら、その使い方を覚えていきます。
そのため幼い子どもは言葉を理解したり、理性的に考えたりする外側の脳よりも本能的な機能を司る内側の脳が優位に働きます。
言葉よりも表情や声色、雰囲気が先に処理される傾向があるのです。
つまり、ママが過度に緊張や不安を感じたりイライラしたりするなどネガティブな感情ばかりを表現していると、子どもはそれを敏感に感じ取ってネガティブな感情の表現を学んでいきます。
さらに、発達障害・グレーゾーンの子どもはネガティブな情報を敏感にキャッチしやすいという脳の特性があります。
我が家の場合は、私が子どもの機嫌を気にしてピリピリしたり、強い口調で接してばかりいたことで、息子も怒りや悲しい気持ちばかりを表現するようになっていたのです。
裏を返せば、ママが嬉しいや楽しいといったポジティブな感情をたくさん伝えられるようになれば、子どもも自ずとポジティブな感情を表現出来るようになるわけです。
ママの笑顔や心を整えることが、とても大切ということです。
これらのことを学んだ私が意識してやったことを次でご紹介します。
4.私が意識して子どもに伝えたたった一つのこと
それは、私が嬉しい、楽しいと感じた気持ちを素直に言葉にして子どもたちに伝えることです。
それまでも子どもができているな、やろうとしているなと気づいたことは、こまめに肯定の声掛けをしていたつもりでした。
しかし淡々と声をかけていただけで、表情や声色は暗いものになってしまっていたことに気づきました。
これでは息子は私の言葉よりもネガティブな雰囲気を先に感じ取り、肯定されているとは受け止めていなかったのです。
それを「事実+私のポジティブな感情」にし、笑顔で声掛けをするように変えていきました。
「お返事してくれたね。嬉しいよ」
「お片付けできたね。キレイになると気持ちがいいね」
「目が合ったね。嬉しいな」
些細なことでOK!と意識して、小さな嬉しい・楽しい気持ちをどんどん言葉にしました。
子どもと一緒にOKやグッジョブサインをしたり、ハイタッチをしたりして少しオーバーなくらいに表現するようにしました。
そして一番大切にしたのは、伝えるときは必ず笑顔で!です。
5.子どもと過ごせる時間を楽しい時間に!
この対応をしばらく続けると息子は、今まで怒っていたような場面になっても
・飲みたいジュースがなくても「じゃあ、これでいいよ~」と受け入れられるようになった
・おかずをうまく切れなくても、優しく「ママ小さくして~」と頼めるようになった
・ゲームで勝てなくても、「今度はこうやってやってみる!」と前向きな発言をするようになった
といった具合に、イライラせずに受け入れたり、気持ちを切り替えられるようになってきました。
今でも怒ったり泣いたりすることはありますが、少し声をかけると答えてくれるし、すっと落ち着けるようになったのです。
そして一番大きな変化は、息子も私も笑顔が増えたことです。
私も自分のポジティブな感情を意識したことで、今まで気になっていた子どもの癇癪や機嫌をあまり気にしなくなりました。
続けることで「小さなできた」にどんどん気づけるようになり、それがまた嬉しくて、自然と私自身の心も整ったように感じます。
すると、今までお互いイライラしながら過ごしていた時間が楽しい時間になっていきました。
生涯で子どもと一緒に過ごせる時間は、ママで「約7年6ヶ月」、パパは「約3年4ヶ月」だと言われているそうです。
限られた時間だからこそ、少しでも楽しい時間を過ごしたいですよね。
ぜひ、お子さんにたくさんの笑顔と嬉しい気持ちを届けてあげてください。
届けられたらご自身にも大きなハナマルをあげましょう!
執筆者:よしみつ りこ
発達科学コミュニケーション リサーチャー