暴言を吐く高学年男子が変わった!素直に気持ちを伝えられるようになった記録

登校する男の子
口を開けば暴言を吐く高学年男子に困っていませんか?暴言ばかりで会話にならない、会話どころか親子バトルの毎日、そんな子どもが自分の気持ちを素直に話し、前向きになれるまでの記録をお伝えします。
 
 

1. 暴言を吐く高学年男子に困っていませんか?

 
小学生も高学年になると、反抗的な言葉や態度に悩むママも多いのではないでしょうか。
 
 
話しかけても無視、返事をしても「うざい!」「うるさい!」 そんな暴言を吐く子どもに、イライラや悲しみを感じてしまうこともありますよね。
 
 
私の息子は小さい頃からとても繊細で不安が強い子どもで、とても育てにくいと感じていました。
 
 
色々と相談をしても、「成長とともに落ち着きますよ」と言われ、男の子はこんなものなのかな?成長とともに落ち着くのかな?と心配を抱え続けていました。
 
 
小学生になり、とても成長し落ち着いてきた息子。
 
 
学校に登校はできていたものの、不安の強さは残っており、発達科学コミュニケーションで学びながら対応を続けていました。
 
 
ところが高学年になると、また様子が変わり始めました。
 
 
学校から帰るとひたすらゲーム。
 
 
思い通りにならないと、暴言を吐き癇癪が止まらなくなるのです。
 
 
話しかけても返答なしは当たり前。
 
 
口を開けば「うざい!」「だまれ!」そんな言葉にイライラが止まらず、注意すると、さらに「死ね!クソババア!」と暴言はどんどん悪化し、親子バトルへ発展していきました。
 
 
当時の私は、どう向き合えばいいのか分かりませんでした。
 
 
心配
 
 

2. 暴言を吐くことの裏に隠されているものは…!?

 
 
息子の暴言・癇癪に悩んだ私は、もう一度発達科学コミュニケーションで学んだ対応に立ち戻り、さらに脳科学の視点から対応方法を学ぶことにしました。
 
 
するとわかったのは、「暴言を吐く子ども」には、強いストレスと不安が隠れているということ。
 
 
さらに、子どもの困りごとの多くは「言語能力を育てることで解決できる!」ということを知りました。
 
 
数えればキリがない、変化していく悩みが、言語能力に的を絞ればどれも解決できるんだ!と道が開けたような感覚でした!
 
 
とはいえ、的は絞れても、脳が発達するにはストレスゼロ期間をどれだけ作れるかがポイントになります。
 
 
ストレスが高い状態では、子どもの脳は新しいことを取り入れ発達することが難しいのです。
 
 
ところで、みなさんは子どもたちに日々どんなストレスがかかっているか知っていますか?
 
 
私は、「息子は敏感で不安傾向が強いため、他の子よりもストレスが多いんだろうな〜」くらいに思っていました。
 
 
高学年になると、「他者からの影響」も大きくなります。
友達関係のトラブル(仲間外れ、からかい)
学習の難易度が上がる
部活動や習い事のプレッシャー
思春期に向かう身体や感情の変化 
・怖い先生
・にぎやかな教室
・強い匂い
・周囲の視線
 
など、特性の強い子どもには数えきれないストレスがかかり、そのストレスに毎日8時間近くもさらされているのです。
 
 
大人がこんなストレスの中にいたら、周りに愚痴を聞いてもらったり、帰り道にちょっとお茶したり、自分で色々なストレス解消方法を試しますよね?
 
 
しかし、 子どもにはその方法がありません。
 
 
結果、家で癇癪を起こしたり、暴言を吐いたりして「ストレス発散」してしまうのです。
 
 
ゲームに没頭し、ストレスを解消しようとしている時に、お母さんから次々に話しかけられたらどうでしょうか?
 
 
全く耳に入ってこなかったり、イラっとして乱暴な言葉になったりすることはとても自然な反応です。
 
 
スマホを見る子ども
 
 
“今日どうしたらいいか”に悩むママへ。
激しい癇癪の裏にある理由と、落ち着きを取り戻す声かけをまとめました。
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3. NG対応:暴言を悪化させる関わり方

 
 
私自身も、つい「やめなさい!」「そんな言葉使わないで!」と注意してしまうことがありました。
 
 
しかしこれは、逆効果でした。
 
 
暴言を吐いているときの子どもの脳は「戦うモード」
 
 
注意や説教をすると、ますます興奮してしまいます。
 
 
息子の暴言や癇癪を解消するためには、その裏にあるストレスをゼロにすることが大切であり、次のような対応は避けた方が良いと学びました。
 
・怒鳴り返す
・説教をする
「なんでそんなこと言うの!」と感情的に責める
・無視する(関心を断つ)
 
これらは一見「しつけ」「教育」のように見えて、実は子どもの不安を強めてしまいます。
 
 
大切なのは、「今、脳がパニックを起こしている」と理解し、非言語情報(声・表情)で安心を手渡すことなのです。
 
 

4. 高学年男子が落ち着いて気持ちを伝えられるようになった3つのポイント

 
 
息子が変わっていったきっかけは、私が非言語コミュニケーションを意識し始めたことでした。
 
 
言葉の内容よりも、声のトーン・表情・タイミング。
 
 
 この3つを意識することで、息子の反応が驚くほど変わっていきました。
 
 

①子どもが話してくるまでとにかく待つ!

 
親のタイミングで話しかけず、子どものタイミングを尊重します。
 
 
 ゲーム中は「いま集中してるんだな」と見守り、少しでも息子から声をかけてきたら、そこがタイミングのチャンス。
 
 
チラチラと子どもの様子を観察しながら家事などをして、子どもからのアクションを待ちました
 
 
しばらくすると、息子から
 
 
「今日のご飯なに〜?」とか「お水ちょうだーい」など声をかけてきました。
 
 

②優しく、笑顔、高いトーンで返事をする

 
 
ここでは、優しく、高いトーンで、必要最低限のことだけを答えます。
 
 
初めのうちは、息子から話しかけてきた!と思い、こちらも色々と話してしまいましたが、息子はうるさく感じてイライラしてしまうようでした。
 
 

③子どもの話に興味を示し、共感+質問で優しく会話につなげる

 
私が①、②のように接して、徐々に待つことや返答の仕方に慣れてくると、 息子は明るい表情で「見てみて〜!」と動画を見せてきたり、 「このアレンジ料理作ってみたい!」と言ってきたりするようになりました。
 
 
こういう時は、興味を示して、共感し、たくさん質問しました。
 
 
「わ〜なになに?おもしろーい!」
「これ、どうなってるの?」
「難しそう!どうやって動かしてるの?」
 
など、よく分からないことも興味を示し質問すると、得意げに教えてくれたり、嬉しそうな表情で話してくれました。
 
 
今では、帰宅後に親子バトルになることはなく、色々と話してくれるようになりました。
 
 
始めはゲームや動画の話ばかりでしたが、最近は「平泳ぎやバタフライの泳ぎ方はどうしてるの?」や「夏休みの間にクロールをもっと速く泳げるようにしたいんだ!」など前向きな話を自分の気持ちを交えて話してくれることが増えました!
 
 
敏感な息子には、私の声のトーンや表情がとても大事なポイントでした。
 
 
親がいつもの声かけタイミングを変えてみるだけで、子どもは大きく変わります。
 
 
私は、これからも子どもとの会話を増やし、言語能力を伸ばし、いろんな困り事を減らしていきたいです!
 
 
暴言を吐く高学年男子に悩んでいるママの参考になれば嬉しいです。
 
 
登校する男の子
 
 
 
 
 
執筆者:はらだ こころ
発達科学コミュニケーション リサーチャー
 
 
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