小学生も高学年になると返事もせずに、口を開けば癇癪・暴言ばかりの子どもに困っていませんか?暴言ばかりで会話にならない、会話どころか親子バトルの毎日、そんな子どもが自分の気持ちを素直に話し、前向きになれるまでの記録をお伝えします。
1.敏感で不安の強い小学生の高学年男子の癇癪・暴言に困っていませんか?
私の息子は小さい頃からとても敏感で不安が強い子どもでした。
とても育てにくいと感じていました。
色々と相談をしても、だんだん落ち着いてくるから大丈夫だと言われ、男の子はこんなものなのかな?成長とともに落ち着くのかな?と心配しながら過ごしてきました。
小学生になり、とても成長し落ち着いてきた息子。
やっぱり大丈夫なのかも!?と安心していた矢先、世の中はコロナ禍に突入してしまいました。
当時一年生だった息子は、やっと慣れた小学校が突然の休校になり、おうちで私と一緒に過ごす長いお休み。
元々、ママママだった息子は休校開け一週間後、突然学校へ行けなくなりました。
そんな時、発達科学コミュニケーションに出会い、肯定の声かけや色々な対応を学び、徐々に学校へ戻ることができました。
しかし、高学年になるにつれ、帰宅後はひたすらゲームに没頭し、
思うようにならないと癇癪や私や弟に対する暴言がひどくなってきたのです。
話しかけても返答なしは当たり前。
口を開けば「うざい!」「だまれ!」そんな言葉にイライラが止まらず、注意すると、さらに「死ね!クソババア!」と暴言はどんどん悪化し、親子バトルへ発展していきました。
2. 高学年の癇癪・暴言の裏に隠されているものは・・・!?
息子の癇癪・暴言に悩んだ私は、もう一度発達科学コミュニケーションで学んだ対応に立ち戻り、さらに脳科学の視点から対応方法を学ぶことにしました。
その中で、子どもの様々な悩みは言語能力を伸ばすことで解決できる!ということを知りました。
数えればキリがない、変化していく悩みが、言語能力に的を絞ればどれも解決できるんだ!と道が開けたような感覚でした!
ただ、的は絞れても、脳が発達するにはストレスゼロ期間をどれだけ作れるかがポイントになります。
ところで、みなさんは子どもたちに日々どんなストレスがかかっているか知っていますか?
私は、「息子は敏感で不安傾向が強いため、他の子よりもストレスが多いんだろうな〜」くらいに思っていました。
しかし、子どもの日常を具体的に考えてみると、毎日学校では、
・怖い先生がいる
・先生や友達の話していることが理解できないことがある
・嫌な匂いがする
・教室の中がうるさい
・友達が注意されていると自分も怒られている感覚になる
・勉強が難しくなってきた
などなど、特性の強い子どもには数えきれないストレスがかかり、そのストレスに毎日8時間近くもさらされているのです。
大人がこんなストレスの中にいたら、周りに愚痴を聞いてもらったり、帰り道にちょっとお茶したり、自分で色々なストレス解消方法を試しますよね?
しかし、子どもたちは家に帰り、なんとかストレスを解消するしかないのです。
ゲームに没頭し、ストレスを解消しようとしている時に、お母さんから次々に話しかけられたらどうでしょうか?
全く耳に入ってこなかったり、イラっとして乱暴な言葉になったりすることはとても自然な反応です。
高学年の子どもの癇癪や暴言の裏には、ストレスが隠れているのです。
次に、このようにストレスいっぱいの子どもと親子バトルではなく、穏やかな会話ができるようになった方法をお伝えします。
3. 高学年男子が穏やかに気持ちを伝え、会話できるようになる大事なポイント3つ!
息子の癇癪や暴言を解消するためには、その裏にあるストレスをゼロにすることが大切です。
そのために、私が実践したポイントを3つご紹介します。
①子どもが話してくるまでとにかく待つ!
普段、声をかける時に、親のタイミングで話していないか、どんな声かけをしているかを振り返るようにしました。
息子がゲームに没頭している時は、色々話しかけたいことをグッと我慢します。
チラチラと子どもの様子を観察しながら家事などをして、子どもからのアクションを待ちました。
しばらくすると、息子から
「今日のご飯なに〜?」とか「お水ちょうだーい」など声をかけてきました。
②優しく、笑顔、高いトーンで返事をする
ここでは、優しく、高いトーンで、必要最低限のことだけを答えます。
初めのうちは、息子から話しかけてきた!と思い、こちらも色々と話してしまいましたが、息子はうるさく感じてイライラしてしまうようでした。
③子どもの話に興味を示したり質問したりして、優しく会話につなげる
私が①、②のように接して、徐々に待つことや返答の仕方に慣れてくると、 息子は明るい表情で「見てみて〜!」と動画を見せてきたり、 「このアレンジ料理作ってみたい!」と言ってきたりするようになりました。
こういう時は、興味を示して、共感し、たくさん質問しました。
「わ〜なになに?おもしろーい!」
「これ、どうなってるの?」
「難しそう!どうやって動かしてるの?」
など、よくわからないことも興味を示し質問すると、得意げに教えてくれたり、嬉しそうな表情で話してくれました。
今では、帰宅後に親子バトルになることはなく、色々と話してくれるようになりました。
始めはゲームや動画の話ばかりでしたが、最近は「平泳ぎやバタフライの泳ぎ方はどうしてるの?」や「夏休みの間にクロールをもっと速く泳げるようにしたいんだ!」など前向きな話を自分の気持ちを交えて話してくれることが増えました!
敏感な息子には、私の声のトーンや表情がとても大事なポイントでした。
親がいつもの声かけとタイミングを変えてみるだけで、子どもは大きく変わります。
私は、これからも子どもとの会話を増やし、言語能力を育て、いろんな困り事を減らしていきたいです!
高学年の癇癪・暴言に悩んでいるママの参考になれば嬉しいです。
執筆者:はらだ こころ
発達科学コミュニケーション リサーチャー