周りの目が気になって登校渋り、母子登校、不登校が辛いと思っていませんか?実はお母さんの考え方次第で、学校に行けない子どもでもすぐに自信が付くんです!お母さんが「周りの目」を手放すコツをお伝えします。
1.「周りの目」がつらい!母子分離不安や不登校に悩むお母さんへ
母子分離不安になってしまった子どもと、一緒に学校に行ったり、泣いて嫌がる子どもを学校に連れて行ったりするのは、一緒にいるお母さんも辛いですよね。
泣きたいのはこっちの方だ!と思う瞬間が、きっと何度もあると思います。
他のお母さんは何も言ってこないけど、「なんて思われているか」、直接言われなくても目線が気になる…
周りの児童の
「また〇〇ちゃんのお母さんいる!」
「なんでいつもいるの?」
「〇〇ちゃん一人で来れないの?」
など悪気がない言葉にグサグサと心をえぐられてしまいます。
そしてお母さん自身も「他の子は一人で行けているのに、なんでうちの子は一人で行けないのか」と思うでしょう。
これらは母子分離不安で登校渋りや母子登校、不登校になった子どもをもつお母さんなら誰しも味わうことだと思います。
「どうしてうちの子は…」 このようなマインドになってしまうと、お母さんもモヤモヤやイライラしてしまい、その気持ちが子どもにまで伝染してしまいます。
そうなると泥沼化ですよね。
なかなかうまくいかない問題が、さらに悪化してしまいます。
では、問題を解決するために、お母さんはどのようなマインドでいたら良いでしょうか。
子どもが登校渋りや母子登校、不登校で悩んでいるお母さんのマインドキープ術をお伝えします。

2.母子分離不安で始まった不登校…幼稚園の送迎で感じた「周りの目」
私には母子分離不安で登校渋り、母子登校を経験し、現在不登校になった小3の娘がいます。
娘は強い母子分離不安があり、私のそばからなかなか離れることができない状態が続いていました。
そして、幼稚園に通う2人の息子たちもいます。
私は不登校になった娘を毎日、息子たちの幼稚園の送迎に連れて行くのがとても苦痛でした。
周りの目が気になり、「幼稚園の先生からなんて思われるかな」
他のお母さんから「あの子学校に行けていないんだ」と思われると「恥ずかしい」「情けない」…
そんな感情がぐるぐると頭の中を巡っていました。
しかし親がそんな思いをしてる一方で、娘本人はまだ他人の目線を全く気にしておらず、むしろ「お母さんと少しも離れたくない!」と強く私の手を繋いで歩いていました。
そんな状態に、私の中では「本当は学校に行って欲しいのに」「幼児でもないのに、手を繋ぐのも恥ずかしい」とモヤモヤしたりイライラしてしまい
娘に「一人でお留守番してよ」「車で待ってて!」「手を繋ぐのやめて!」とイライラをぶつけることもありました。
そんなことを言っても母子分離不安の娘には全て無理なことなんです。
娘と毎日ギスギスした雰囲気で送迎をして、娘の母子分離不安は改善するどころか、さらに私から離れられない日々が続きました。

3.なぜ「周りの目」が気になる?お母さんが手放すべき考え
なぜ、お母さんは「周りの目が気になる」のでしょうか?
子どもが母子分離不安のため、お母さんから離れられないからでしょうか?
不登校の子どもがいるからでしょうか?
問題を少し分解して考えてみましょう。
お母さんが「周りの目が気になる」と感じる背景には、「子どもが学校に一人で行けない」という現実があります。
今は、母子分離不安などが原因で子どもがひとりで登校できない状況ですよね。
本来いちばん向き合いたいのは、「どうすれば子どもが一人で学校に行けるようになるか」ということ。
でも、今はそのことよりも「周りにどう思われているか」が気になって、モヤモヤしたり、イライラしたりしてしまうこともあるかもしれません。
言いかえると、「子どものこと」より「自分がどう見られているか」が、お母さんの中で大きくなってしまっている状態なんですね。
でも、子どもが一人で学校に行けるようになれば、「どう見られているか」という不安も、自然と小さくなっていくはずです。
お母さんが悩んでしまうのも当然です。
それだけ一生懸命、子どもと向き合っている証拠ですから。
それでも、今いちばん大切なのは、「子どもの困っている気持ち」に目を向けること。
この視点をもてるようになると、登校しぶりや母子登校、不登校などの「学校に一人で行けない」ことへの対応を、親子で一緒に考えられるようになります。
そこが、問題解決へのスタート地点になるのではないでしょうか。

4.これで解決!子どもを認めるだけで見える新しい世界
お母さんが「自身のこと」ではなく、「子どものこと」に注目しようと思ったら、その言葉のまま「子どもに注目」しましょう!
子どもに注目して観察します。
子どもの行動を観察してみると、子どもができていることが見えてきます。
「幼稚園の送迎に行くために自分で着替えた」
「弟のバッグを持ってくれた」
「嫌がらずに送迎について来てくれる」
今までは幼稚園の送迎に「連れて行く」と思っていたことが「ついて来てくれているんだ」と思うことができます。
そして、できていると思った行動をどんどん褒めてあげます。
褒めることが難しいと感じたら、見たままの事実を伝えてあげます。
「着替えたんだね」
「ご飯食べたんだね」
他には感謝を伝えることも大事です。
「お母さんのそばにいてくれてありがとう」
「弟たちと遊んでくれてありがとう」
そのような声掛けをしていくと、子どもは自分の存在をお母さんに「認められている」と感じることができます。
「認められている」という経験をくりかえすことで、自己肯定感がどんどん上がっていきます。
自己肯定感が上がると自分に自信がつき、「子どもが学校に一人で行く」というゴールが近づいていくでしょう。

5.「周りの目」を手放したら親子が変わった!不登校の娘と堂々と歩く毎日
子どもを観察すると今まで困っていたことも「こんなことできてるじゃない」と思うことが増えてきます。
うちの娘の場合は、幼稚園の送迎に必ずついて来ていたので、それをネガティブにとらえるのではなく、ついて来ることすらも感謝を伝えています。
「いつも幼稚園についてきてくれてありがとう」
「ねぇねがついてきてくれると心強いよね」
「荷物が多い時は助かるよ」
娘にそのようなことを言い続けていると、次第に私は娘に対して敬意をはらうことができました。
娘だからといっても自分の分身でもありません。
他人であるということを意識して、敬意を払うことも大切です。
「〇〇してくれた」「いてくれるだけでありがとう」と思うだけで、娘に対してポジティブに思うことができました。
お母さんの考え方次第で、不登校の母子分離不安であってもここまで変わることができるのです。
今では娘を連れての幼稚園の送迎は当たり前です。
私は娘がいても周りの目を気にして、恥ずかしいと思うこともなく、堂々と一緒に歩いています。
私が堂々と歩くようになってから、娘の母子分離不安が少し和らいだのか、手を繋ぐこともしなくなりました。
これからも娘の行動をよく観察して、どんどん褒めてあげていこうと思います。

執筆者: 豊泉 えま
発達科学コミュニケーション トレーナー