「家で暴れるのは私のせい?」と悩むママへ。外ではいい子な中学生が抱える心の問題と、発達障害グレーゾーンの子どもへの対応法を紹介。
1.「外ではいい子、家で暴れる中学生」に悩むママへ
先生からは「学校ではとてもいい子ですよ」と言われるけど、家に帰ったわが子はまるで別人。
些細なことで怒鳴ったり、壁を叩いたり、物を投げたり。
中学生になっても癇癪が治まらず、家の中が嵐のようになる日々に、心が折れそうになる。
「どうしてうちの子だけ?」「私の育て方が悪かったの?」誰にも言えず、涙をこらえる夜を過ごしているお母さんはいませんか?
実は「外ではいい子なのに、家で暴れる」というのは特別なことではなく、多くの思春期の子に見られる姿です。
特に発達障害グレーゾーンの子どもでは、その傾向がより強く出ることがあります。
この記事では、なぜ中学生が「外ではいい子、家で暴れる」のか、その背景と心理、親ができる対応、そして解決の糸口についてお伝えしていきます。

2.学校では優秀な息子、しかし家では…
私自身も、かつて同じように悩んでいました。
学校では先生から「成績も生活態度も優秀」と言われるのに、家では大声で怒鳴り、物を壊し、手がつけられない息子。
汚い言葉や人格を否定するような言葉で私を批判してくることもありました。
そんな状況に耐えきれず、夜中に泣きながら家出したこともありました。
私はずっと「母親である私の関わり方が悪いんだ」と自分を責めていました。
学校や病院で相談しても「発達障害ではないですね、少し気持ちが不安定なだけ」と言われ、解決の糸口が見つからず苦しんでいました。

3.「外ではいい子、家で暴れる」中学生の心理とは?
なぜ子どもは外と家でこんなにも違う姿を見せるのでしょうか?
◆ 学校で「いい子」を演じている
中学生になると、周囲の目を気にし、学校では「怒られないように」「嫌われないように」と振る舞う子が増えます。
特に発達障害グレーゾーンの子は、場に合わせようとする力をフル稼働させており、それがストレスになっていることも…
◆家は「安心できる場所」だからこそ爆発する
学校で我慢してきたエネルギーは、家に帰ると一気にあふれ出します。
家は安心できるからこそ、素の感情をさらけ出せるのです。
そうは言っても、当たられる側のお母さんからすると「なんで私にばかり…」と辛くなってしまうのも当然です。
◆思春期特有のストレス
中学生は心も体も大きく変化する時期。
自分でも感情をコントロールできず、イライラや不安が爆発しやすくなります。
「親にだけ強く当たる」のは、依存と自立のはざまで揺れるサインでもあります。
◆発達障害グレーゾーンの影響
・感覚過敏で音や刺激に疲れやすい
・切り替えが苦手で気持ちの整理が追いつかない
・不安が強く、小さな出来事でも心が揺れ動く
こうした特性があると、ストレスがさらに強まり「外では我慢、家で爆発」というパターンになりやすいのです。

4.家で癇癪を起こす中学生への3つの対応と注意点
中学生の子どもが家で暴れると、どうにかやめさせたいとお母さんは必死になりますよね。
時には厳しく叱ったり、子どもに罰を与えてしまっているかもしれません。
しかし、その対応の仕方によっては、かえって癇癪や家庭内暴力が悪化してしまうこともあります。
ここでは「家で癇癪を起こす子への大切な3つの対応」と「やってはいけないこと」を整理してご紹介します。
<家で癇癪を起こす子への大切な3つの対応>
① 癇癪は「見て見ぬ振り」で対応する 〜ディスタンシング〜
癇癪が起きたときに「やめなさい!」と注意したり、なだめたり、子どもの要求をのんでしまうことはありませんか?
実はその対応こそが、子どもの脳に「癇癪を起こすと解決してもらえる」という誤学習を植えつけてしまうのです。
そこで有効なのが「ディスタンシング(見て見ぬ振り)」です。
もちろん、安全を確保することは前提ですが、癇癪中は徹底的に相手にしない姿勢をとります。
お母さんは別室に移動して家事をする、本を読むなど、自分の行動に意識を向けてOKです。
そして子どもが自力で落ち着いた後に「自分で気持ちを整えられたね」と声をかけることで、正しい学習が脳に積み重なっていきます。
② 子どもの気持ちを言葉にして吐き出させる
癇癪や暴言の裏には、言葉にならない不満や不安が隠れていることが多いものです。
そんな時は「どうしたの?」「何が嫌だったの?」と問いかけ、出てきた言葉をそのまま受け止めてあげましょう。
例えば
子ども:「むかつく!あの先生、ぶっ殺してやる!」
お母さん:「そうなんだね、それくらい嫌だったんだね。他には?」
このように「それから?」「他には?」と促すことで、子どもは心に溜まっていた感情をすべて吐き出すことができます。
最初はうまくいかなくても大丈夫。
回数を重ねるごとに少しずつ「気持ちを言葉にできる力」が育っていきます。
③ 家を「安心・安全な居場所」にする
中学生になると外の世界で頑張りすぎて疲れている子が少なくありません。
だからこそ家庭は「一番安心できる場所」であることが大切です。
お母さんはできるだけ笑顔で、子どもにとって「味方」である姿勢を見せましょう。
家の中の空気が温かければ、癇癪の頻度は自然と減っていきます。
また、家庭だけで支えるのが難しい場合は、放課後デイサービスや地域の子どもの居場所、習い事など外のサポートも活用しましょう。
「お母さん以外にも気持ちを出せる人がいる」ことは、子どもにとって大きな安心につながります。
<NG対応 ― やってはいけないこと>
・怒鳴り返す
・手を出して抑え込む
・「恥ずかしい子!」と人格を否定する
・誰にも相談せず、一人で抱え込む
これらは子どもを追い詰め、暴力や暴言をエスカレートさせる原因になります。

5.私たち親子を救ってくれたのが発達科学コミュニケーションだった!
私はこの考えを発達科学コミュニケーションで教えてもらってから、子どもの癇癪を「問題行動」ではなく「脳の特性からくるSOS」と捉えられるようになりました。
言葉のかけ方を工夫するだけで「爆発の頻度」が減り、家庭に少しずつ安心感が戻ってきました。
例えば、以前なら「宿題やりなさい!」と怒鳴っていた場面を、「終わったら好きなことできるね」と伝えるようにしただけで、びっくりするほど親子の喧嘩が減ったのです。
「我が子のことは親が解決しなきゃ!」「この子がこうなってしまったのは私のせい」だと自分を責める必要はありません。
子どもの行動を理解し、適切な関わり方を学ぶことで、家庭の空気は必ず変わります。
あなたが孤独に耐える必要はありません。
どうか一人で抱え込まず、信頼できる専門家や支援につながってください。
今日からの一歩が、子どもとの未来を変えるきっかけになります。
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